皆さんこんにちは。サエコです。
この時期は、筆記試験終了後の開放的な気分を継続して楽しんでいる方や、採点結果を踏まえて今後の対策を検討されている方など、それぞれだと思います。できればあまり悩みすぎずに、年末のイベントシーズンを過ごしていただきたいなと思っています。
さて今週は、年明けの口述試験に向けた肩慣らし週間ということで、ふぞ17の各事例チームが、令和6年度の2次筆記試験問題を読んでみたうえでのフリートークを順番にアップしていきます。
「あくまでざっくばらんなコメントであり、ふぞろいとしての答案や見解を示すものではありません」
本日は事例Ⅰチームメンバーの かれん、かんのり、たべちゃん、つばさ、ひろしとともにお送りする、事例Ⅰの所感雑感です。
目次
まずは事例Ⅰ企業(A社)について簡単に整理してみます。
・業種:物流サービス業 ・創業:1975年 ・社長:現在は2代目(創業者の長女) |
今年度のA社はサービス業でした。創業は1975年と、それほど古い会社ではないですね。
「A社がサービス業なのは珍しい気がするね。今までは製造業が多かったけど、サービス業ならではの事例Ⅰの論点ってあるのかな?」
A社の変遷についても簡単に整理してみます。
1975年:創業 1985年頃:2か所目の営業所設置、協力会を組織 1990年:参入規制緩和(脅威) 2000年:倉庫管理事業に参入、X社輸送業務を長期契約で請負 2010年頃:長女がA社に入社、首都圏の新市場開拓開始 2020年:長女が2代目経営者に就任、長男が情報システム部長に就任 |
「全体的な流れは例年どおりの印象だね」
創業時から事業が軌道に乗るまでの歴史、外部環境の変化(脅威)と、それを乗り越えたときの様子が書かれています。
「「非一族」の経営幹部っていう表現がいかにも事例Ⅰっぽくて気になるなー。地域物流のコーディネーターっていうキーワードも使えそうな気がする」
2000年頃には地元ニーズを捉えて関連多角化し、さらに事業を拡大していったようですが、社内の組織は旧態依然の管理体質が温存されていて、非効率な管理が続いていたようですね。
「ようやく組織の話が出てきたね!「一方で」とあるように、組織的に課題になっていることを表現したいのかもしれないね。わざわざ「温存」って表現されているのがひっかかるなー」
それまで地元密着型で地元志向だったことが強調されてきたところ、2010年頃には県外や首都圏というワードが出てきて、変化が起きていることが読み取れます。
「地元密着型から首都圏展開のところで、平成29年度事例Ⅰで、菓子製造業のA社が地域ブランドで全国に打って出た事例を思い出したよ」
創業経営者の長女が2代目経営者になりました。
「年功序列的というところにわざわざ「古い慣習が残る」って書いてあるから、要改善ポイントっぽい雰囲気だね」
2代目経営者が、大手情報システム会社で物流システム構築に従事していた長男をA社に呼び戻し、新設した情報システム部の部長にしました。
「長男については「異例の抜擢」とか「やや独断的」とか、ちょっとひっかかる表現が多いよね」
「事例Ⅰで図が出てくるのも珍しい気がする!これを見ると、各事業部が個々に独立して動いている感じが伝わるね」
最後は物流サービス業者が直面する課題で締めくくられています。
「2024年問題ってタイムリーな話題を持ってきたよね」
「令和5年度は、ここ数年増加傾向にあるM&AとPMIの問題でタイムリー感あったよね。やっぱり中小企業診断士として、その時々の世の中の動きを把握しておくことは重要なんだね」
設問の構成と文字数は令和5年度と同じでした。令和5年度の過去問を丁寧に解いた方は違和感なく設問に入れたかもしれません。
「今年は解答の糸口になりそうな情報量が多い印象を受けたよ」
「第3問と第4問は、使うキーワードの切り分けや一貫性がポイントになりそうな気がするな」
第4問では、「3PL」に関する正しい知識を持っていた方は落ち着いて取り組めたかもしれません。他方で、知識にあまり自信がなくても、与件文中に散りばめられた情報から設問を解くことはできたと思われます。
「第一段落で早々に「積載効率」って出てきて一次試験の運営管理を思い出したけど、最後には3PLも出てきて驚いたよね。普通なら事例Ⅲで出そうな話題だけど、まさか事例Ⅰで聞かれるとは……」
事例Ⅰメンバーによるざっくばらんなコメント、いかがでしたか。
与件文中にあったひっかかる表現に関連して、解答時にあまりしっかり使わなかった部分がもしあったら、そこは口述試験で聞かれるポイントになるかもしれません。
事例Ⅰメンバーがひっかかったという表現もぜひチェックしてみてください。
次回は、事例Ⅱチームによる令和6年度事例Ⅱについてです。
最長老むらまさリーダー率いる事例Ⅱの感想、お楽しみに!