法務、中小は60点未満でもOK? 1次試験の戦い方

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長野県南端に住むまさひろです。近隣の農園では、桃の実がピンポン玉より一回り大きくなってきていよいよ夏を感じるようになってきました(まだ早い)。

前回は1次試験の全体感を見てみました。

ご覧いただいた方も多かったようで嬉しい限りです。
今回は科目ごとの難易度について調べていきます。

科目ごとの受験者数、合格者数の推移は割愛して、科目ごとの合格率推移から見てみましょうか。


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ふぞろい16メンバーのブログは2月20日スタート!

どうぞお楽しみに!

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合格率の安定度は科目ごとに違うよ

科目合格は平成18年から始まったので、その時からのグラフをみてみましょう。

なんだかごちゃっとして分かりにくいですね。
とりあえずジグザグしている感じ、としか分かりません。
少しばらしてみましょうか。


※スマホだと小さいので、PCでの閲覧をお勧めします。

ふむふむ、ばらつきの多い科目と、比較的安定している科目がありそうですね。
経営情報システムは変動が激しく、リスク回避者(受験者?)としてはうれしくない形です。
経営法務と中小企業経営・中小企業政策が低位で安定しているようにもなんとなく見えます。

もうすこしデータに基づいて話を進めてみましょう。
財務会計で分散、標準偏差という言葉がありましたね。
データのばらつき具合を数字で示す言葉です。
(財務会計のファイナンスでは、このばらつきのことをリスクとして表現しています)

標準偏差は、 じゃん! 次の通りです。


くどいですが、標準偏差は合格率を表すのではなく、データのばらつきを表します。
なので、

標準偏差が小さい→合格率が安定している (合格率が低いわけではない)
標準偏差が大きい→合格率がばらばら (合格率が高いわけではない)

と言えます。

標準偏差が比較して大きい経営情報システムは合格率が高くなるかもしれないし、低くなるかもしれない。そのぶれ幅が大きいため、情報だけ一科目受けるのはリスクが高い。

経営法務は合格率が安定している。(合格率の高低はさておき)
とも言えそうですね。

合格率のトレンドは科目ごとに違った!

短期的に見るのであれば、このグラフでよいですが

もうすこし示唆が欲しいですね。

では株式の世界でもよく使われるSMA(単純移動平均)で見てみましょう。


5年移動平均で出してみました。ちょっと見やすくなりそうですね。
科目ごとバラします。


対照があったほうが分かりやすいので、企業経営理論を薄グレーで対照として入れてあります

トレンドも見えてきそうなので、まとめに入りましょう。

各科目の通知表

経済学・経済政策


標準偏差 10%
対照としている企業経営理論から判断するに、ここ数年、経済は合格し易くなっていましたね。
しかし標準偏差が高いので、難化しても不思議ではありません。気を抜けませんね
 
 

財務・会計


標準偏差 9%
トレンドからすると、科目合格し易くなっていると言ってもいいのかな。とは言っても、経済ほどではありませんが。
しかも、こちらも標準偏差が高めなので気を抜けませんね。
 
 

企業経営理論


標準偏差 7%
横ばいに見えますね。
標準偏差が小さいため大きく上昇することはないが、
安定しているため、得点も安定しやすいと言えるのかな。
 
 

運営管理


標準偏差 7%
標準偏差が小さいので安定してはいそうですが、
少しダウントレンドなのでちょっとずつ難化しているかな。
 
 

経営法務


標準偏差 5%
法務は底を打ちましたね。これ以上難化することはなさそうです。
しかし、そもそも低位で安定しているため科目合格を取りにくいと言える。
 
 

経営情報システム


標準偏差 13%
経済と情報だけが5年移動平均で20%を超えているのですが、当たりはずれが大きい
標準偏差も高く、易化、難化はわからないが、この教科だけの一本足打法は避けて、できれば他の免除となっている得意科目も合わせて受けたい(今更言われても)
 
 

中小企業経営・中小企業政策


標準偏差 8%
難易度の調整に苦労されている様子ですが、他と比べた時にはこちらも低位で安定している。つまり科目合格を取りにくい科目であると言えます。

さぁ、結論へ。
 
 

結論。とるべき戦略は「7科目受験で、法務、中小は60点未満でもOK。」

法務、中小は科目合格率が安定して低いことを考えると、
60点を狙っても届かないことが十分に考えられます。
足切りぎりぎり~50点を狙っていくと40点を下回ってしまう可能性がありますので、
60点狙いで、50点ぐらい取れるとOKなのかな。

となると、それ以外の得意科目で70点を取って、不足分を補う必要があります。
それ以外の要素として、年度ごとの難易度にも、自分の実力にも凸凹があるでしょうから、7科目をまとめて受けることでリスクを最小化することも有効な戦略だと思います。

実際、自分も1次試験は3サイクル受けたのですが、
凸凹があって最終的に420点をとっています。

法務の答え合わせをしているときには、足きりにならないか冷や冷やしていたことも覚えています。

既に1次試験の申し込みは完了しているため、今さら受験科目の変更はできませんが、それらの難易度と自分の得意分野に応じて、これからの自分の時間を効率的に分配することはできるでしょう。
あと2か月ちょっとが有意義な時間となりますように。

明日は、サウナにどっぷりはまっているしのがお届けします。

まさひろのライバル、あっきー
まさひろのライバル、あっきー

サウナって楽しいの?

注意)
文中の数字、グラフ等は十分に確認しているつもりですが、誤りがある可能性はゼロではありません。
また、ふぞろい公式の見解ではなく、あくまでまさひろ個人の見解です

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