国語力を鍛える⑥

同友館
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皆さん、こんにちは。

多年度生合格ナビゲーターのかなわんです。

 

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昨日は、1次試験の合格発表でしたね。合格率が17.7%と近年稀にみる狭き門となりました。そのような中、合格された皆さん、おめでとうございます。この勢いのまま2次試験まで駆け抜けてください。それから、今年は得点調整がありましたので、自己採点の結果が思わしくなかった方も協会のホームページを確認してみてくださいね。

 

 

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さて、今回は「国語力を鍛える⑥」として、「答案の書き方」の最終回をお伝えします。

 

それでは早速、平成23年事例Ⅰの第3問から見ていきましょう。

 

第3問

A社は、中小企業には珍しく、創業家一族による同族企業ではなく、仕入れ先社員持株会などが主な出資者である。A社にとって、このような所有と経営の分離のプラス面マイナス面の両面について、120字以内で述べよ。

 

<解答>

プラス面は社員持株会の出資営業の最

前線にいた常務が社長に就任し全権を与えら

権限と責任が一致した組織体制を構築で

きたこと。マイナス面は仕入れ先の出資

現状を維持することに精一杯となり過去の

成功に安住した組織文化が醸成されたこと。(120字)

 

<書き方のポイント>

1.切り口を考える

第3問では、プラス面とマイナス面の両面が問われました。文章構成は、プラス面で60字、マイナス面で60字を埋めることになります。ここで、どう60字で2つに整理するかがポイントになります。今回は、切り口が設問文に示唆されていたため、「仕入れ先」と「社員持株会」をそのまま使っています。

 

2.因果関係を考える

説得力のある文章を書くには、因果関係が大事になります。因果関係とは、文字通り「原因」と「結果」の関係です。(「AだからB」の関係です)テクニックとして、「原因」に関することは、必ず与件文から抽出し、「結果」に関することは、与件文または1次知識を活用するという書き方があります。

 

解答は、

因:営業の最前線にいた常務が社長に就任し全権を与えられ (第6段落)

果:権限と責任が一致した組織体制を構築できたこと (1次知識:組織の5原則)

 

因:現状を維持することに精一杯となり (第6段落)

果:過去の成功に安住した組織文化が醸成されたこと (与件文・1次知識:ゆでガエル)

 

という文章構成になっています。

 

「因果の因」を必ず与件文から抽出するのは、一般論を書くことを防止するためです

 

3.読みやすさをアピールする

私は、採点者志向で答案を書くことがとても大切だと思っています。わかりやすく伝える努力が必要です。特に、並列関係の文章を書くときは、「文章量」、「文章構成」をなるべく同じにすることを心掛けていました。ちなみに、解答は、構成要素ごとで(「主語」「切り口」「因果の因」「因果の果」)読点を意識的に入れて、整理した文章をアピールしています。

 

 

第4問

同業他社に比べ業績がよく待遇も大手企業と遜色のないA社は、3年以内に売上高40億円の達成を目標としている。それを実現するために、どういった組織管理上の施策を講じていくべきか、中小企業診断士としてアドバイスを求められた。120字以内で説明せよ。

 

<解答>

チャレンジ精神を維持する施策を講じるよう

助言する。具体的には、①海外新市場開拓

を行う為、最前線に権限を委譲し全権を持っ

て事業運営にあたらせること。②国内新商

品開発を行う為、失敗を認め長期的視点で評

価する人事システムを構築すること、である。(120字)

 

 

<書き方のポイント>

1.一貫性を考える

第3問では、マイナス面を指摘しました。指摘した課題は、必ず解決しなければなりません。解決策を提言できる設問は、第4問しかありませんね。ですから、第3問と第4問の一貫性が重要になります。今回は、与件文を活用して、結論先出しの文章構成としています。それから、具体策の1つとして、第3問のプラス面(過去の成功体験)を活用する視点で書いています。過去の成功体験を横展開する思考は、よく使えるテクニックです

 

2.切り口を考える

「国内」と「海外」の切り口は、第2問との一貫性を考慮しています。また、「新市場開拓」と「新商品開発」は、与件文にも書いてあったようにアンゾフの成長ベクトル(1次知識)を活用しています。組織管理上の施策に関しては、組織(権限移譲)と人事(評価)で切り分けています。

 

 

以上が平成23年事例Ⅰを活用した答案の書き方になります。

 

80分と限られた時間しかない2次試験では、

「何を書くか」に時間を使うのではなくて、「どう書くか」に時間を使うべきだと考えています。

 

与件文をとことん活用し、整理して書く。

これだけで60点は十分確保できますよ。

 

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