頭の体操「あなたが試験委員だったら」3

同友館
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皆様おはようございます。AJです。さて、1次試験ももうすぐですね。体調だけは万全にしてくださいね。

さて、本日も頭の体操「あなたが試験委員だったら」をお送りします。もう3回目です。そろそろ私が本当に伝えたいことに迫りたいと思います。

 

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おさらいですが、突然あなたは、2次試験の試験委員(作問者)の任命を受け、引き受けました。チャンスの神様は前髪すらない、眉毛だけだ!の精神ですね。

 

条件は以下の通り

① だいたい合格者2割くらいに設定できる難易度で。

② だいたい5,000人くらい受けるけど、採点は3週間くらいでやること。

③ あなたには事例Ⅱを作ってもらいます。他の事例は同時進行で他の先生が作ります。

④ 受験者の属性(どこに勤めているか、男性か女性か、年齢など)が、点数に影響しないこと。

第1回は、納期を間に合わせるための試験についての考え方、第2回は、問題を作り出す前提でした。そして今回は、一番の核心である上記条件の①と④ について妄想してみましょう。

 

2次試験の合格率は、年度ごとに多少のばらつきがあるものの、大体2割程度、1000人前後で推移しております。このことから、「2次試験は相対評価の試験である!」、「上位2割に入る必要がある!」と様々な憶測が飛び交います。

 

では、逆に試験委員の立場で考えてみましょう。

 

「上位2割だって?そんなの絶対無理。」

だって順位付けするには、最低2回は解答見る必要あるじゃん。時間ないじゃん。という話になります。

 

正解が公表されない試験とはいえ、試験委員の先生が「好き勝手な意見」を模範解答にすることなどできません。それが許されるのであれば、合格率は1パーセントにも満たないでしょう。

やはり、根拠の埋め方だったり、導いてほしい論点は1次試験の内容とリンクしていなければならないわけです。

 

ですが、ここで困ったことが起こります。2次試験を受験する人は、当然ですが1次試験を突破しているわけです。マークシートの神様に救われたAJのような受験生もいるでしょうが、そんな受験生が8割もいるとは考えられません。

 

つまり普通に問うたら、みんなできてしまうわけです。逆に合格率8割です。

 

「あまりにも何をかいているかわからない斬新な解答」というのは発生しにくいと思います。

 

その場合、試験委員の取りうる方法は二つあります。

 

1)与件文をわかりにくくする。

2)設問文をわかりにくくする。

 

理由は明確です。

 

最終的な論点は例えば「4P」で答えるという超簡単な問題であったとしても、まるで4Pを聞いているようには見えない(設問をわかりにくくする。)または、時系列を非常にわかりづらくして、現在のターゲットを見えにくくする(与件文をわかりにくくする。)方法が考えられます。または、設問もわかりにくくかつ、与件文も様々な段落にまたがって情報が分散されていて整理が必要という難問もつくれます。

 

難易度は変わるが、聞いていることはあくまで1次試験の内容。クレームがつかない!やった!となるわけです。

 

そしてこの手法を使えば、前回の記事であった難易度分けが可能となります。

 

 

 

 

1)易しい問題

与件文もわかりやすく、設問文もわかりやすい。

 

2)普通の問題

与件文、設問文のどちらかがわかりにくい。

 

3)難しい問題

与件文、設問文の両方がわかりにくい。

 

この方法の良いところは、何か突っ込まれても

 

「ヒヤリングをし、情報を整理する能力は中小企業診断士にとっては必須の能力である」

 

で逃げられます。

 

実際実務において、社長にヒヤリングを行うと、それはそれは話が飛躍しまくります。

2回目のヒヤリングで「いや、それ前回言ってなかったじゃないっすか…」ということは頻繁にあります。

 

ある意味実務に即した試験であると言えます。

 

では、受験生はどうすればよいのか。

 

与件文を整理すればいいわけです。しかも短時間で。

前回もお伝えしましたが、易しい問題と普通の問題を取ればいいわけです。そして難しい問題は部分点を、もらえれば 御の字です。

 

設問の整理まで行えることが理想形ではありますが、時間がなければ与件文だけでもだいぶ点数が取れるはずです。

 

二つの壁のうち一つを完璧につぶせるのならば、60点を超えるのは不可能ではないわけです。

 

どうしても、点数が伸び悩んだ時、是非試してみてください。新たな気づきがあるかもしれません。

 

今日の話、是非直前期(~1か月前)くらいに思い出してもらえると幸いです。

 

 

さて、明日は「妄想している暇があるなら勉強だ!」というストイックなうみんちゅの記事です。お楽しみに。

 

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