おはようございます。多年度生合格ナビゲーターのまなです。※自己紹介はこちら。
現在、3社目、最後の実務補習中です。産業用の製造業で、私にとってイメージが付きにくい世界であるため、コンサル会社勤務のメンバーや技術専門のメンバー(知識・情報が豊富でありがたい!)と協力しながら、報告書の作成を進めているところです。
前々回、前回は、まなが多年度受験になった理由の1次試験編と2次試験編をお送りいたしました。
今日は「事例Ⅰの環境分析と切り口の活用」について、お話していきたいと思います。
先日のうみんちゅの記事で、「本試験当日、最初に取り組む事例Ⅰを攻略できれば合格への弾みがつく」という言葉がありました。私もその通りだと思っており、事例Ⅰで合格点を確保しておくことができれば、少しでも焦りを減らして、事例Ⅱ以降で落ち着いた状態をつくることができます。受験仲間は「2次試験の合格者は、事例Ⅰで確実に得点できている人が多い。」と言っており、私も事例Ⅰで得点できるようになると、2次試験の合格に近づくことができると思っています。
では、事例Ⅰの設問の中で、固く点を取れる設問はどれだと思いますか?どれも点が取れそうにないでしょうか?実は、点を取りやすい設問はあります。それは、第1問に持ってきていることが多い環境分析です。(平成25年事例Ⅰの第1問のように、まれに最初に留意点が来ることがあるので、その場合は深呼吸をして心を落ち着かせること)
環境分析は、点のとりどころです。なぜなら、解答要素になる機会や脅威がそのまま与件文に書いてあることが多いから、抜き出して解答にしやすいためです。多くの人が書いてくるところですから、確実に根拠となる要素を入れて、得点を積み上げていきましょう。
事例Ⅰでは最初に環境分析を行い、企業がおかれている外部環境、内部環境、競争環境などを把握し、あるべき姿を実現するための経営戦略、今後の課題や施策を考えていくことが必要です。最近は、与件文の時制の流れが段落通りではなく入れ替えられていたり、与件文の最後に機会が書かれていたりして、受験生が問題に対応できているかどうかを試されているところがありますが、事例Ⅰを見ていくポイントは毎年同じです。
環境分析で必要な要素を見落とししないためには、多面的な視点で分析することが必要です。環境分析で代表的な切り口は、外部環境(機会・脅威)、内部環境(強み・弱み)の要素であるSWOT分析、競争企業間の敵対関係、買い手の交渉力、売り手の交渉力、新規参入業者の脅威、代替品の脅威の5つの視点から競争環境を分析する5フォース分析があります。切り口をあらかじめ頭の中に用意しておき、各事例に合った切り口をすぐ引き出せるようにしておくことが大切です。これができると、本試験の初見の問題でも与件文から要素を見つけ出して解答に入れていくことができるようになり、何も書けないというパニックを防ぐことができます。
私は去年の本試験の事例Ⅰで、最初にSWOT分析の切り口で与件文を見ていきました。すると、与件文の2ページ目に、機会の面で「少子高齢化社会を目前に控えたわが国でスポーツ市場は徐々に伸張している」、脅威の面で「その後、ゲートボールの人気に陰りがみられるようになった」という文章を見つけました。つまりは「スポーツ用品は、スポーツの人気に左右されやすく、市場の変動性が高い」ことが考えられます。ここは見つけやすかったため、多くの人が抜き出して書いてくると思い、書く要素の優先順位1番目に決めました。
次に「他に何か要素がないかな。」と考え、もう1つメモ書きしていた5フォース分析の切り口で与件文を見直していきました。すると、1ページ目の後半に「木製ラケットが金属フレームに代替されたこともあって、A社の売上は最盛期の約70%減となり」、2ページ目の後半に「新規事業を模索していたスポーツビジネスでは、シニア層をターゲットにしたグラウンドゴルフ市場に参入し、国内市場シェアの60%を占めるようになった」とあり、5フォースにある「代替品の脅威」と「新規参入業者の脅威」の知識と結び付けることができました。これも与件文に書いてある要素なので、得点になる可能性が高いです。ここを優先順位の2番目として、解答しました。
本番では、優先順位が高いこの2つを中心に第1問の解答を作成し、余った字数で他に気になる要素を入れることで対応しました。結果、最初の得点を固く取ることができたと確信し、自信を持って次の設問に進めることができました。
2次試験の10月までまだ7カ月あります。受験生の皆さんは今のうちに過去問や2次試験用のテキストを活用して、事例ごとに必要な切り口のストックを作っておくと良いです。切り口のインプットだけではなく、過去問や予備校の演習を解く時に切り口をアウトプットし、初見の問題でもすぐに使える状態になっているかを確認していきましょう。
あさっては、2.5年目合格ナビゲーター&独学合格 のらが登場します。私は事例を解く時に書くスピードが遅くて悩んでいたのですが、のらが「書くスピードの上げ方」を教えてくれるようです。どのような訓練を行ったら、書くスピードが上がるのでしょうか?お楽しみに!
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