こんにちは。メモ魔のはらっちです。
先週、1月5日10時の口述試験の合格発表と同時に、受験者数や合格者数の統計資料が発表されました。この統計資料を分析してみると、色々と面白いことがわかります。
前回は、【分析メモ】今年の2次試験は2年目生が有利?というタイトルで、筆記試験の合格者数と合格率の推移を分析しました。
今回は、もう少し深く、性別合格率と年齢別合格率の推移と、その謎に迫ってみたいと思います。
その1:二次試験は、女性の合格率の方が高い!
気づかれているかたも多いと思いますが、実は、平成17年度以外、女性の合格率は男性の合格率を一貫して上回っています。平成27年度はその差が5.0ポイントと、ここ10年では最大となりました。
その2:二次試験は、年齢が高くなるほど合格率は低い!
20,30,40代をみてみると、平成16年から平成21年までは大きな差はみられないのですが、平成23年度からは20,30代と40代の合格率に差ができ始めます。平成24年になると、それまで抜きつ抜かれつだった30代と20代の合格率に、はっきりとした差が生まれます。平成26年にいたっては、20代の合格率が35%!3人に1人は合格する計算です。
そして、全年度を通して50,60代の合格率が他の年齢層に比べて低く推移しています。70歳以上の申込者は年々増加していますが、10年でなんと合格者が2人しかいません。
※20歳未満、70歳以上はサンプル数が少ないのでグラフからは除外しました。
この結果は何を示すのでしょうか。
はらっちは、「近年の試験の傾向」と「注意力の違い」にあるのではないかと考えています。
まず、近年の試験の傾向として、問題文が難解で理解しにくく、また、与件文から解答の根拠となる文章を読み取りにくくしているという特徴があります。つまり、知識や経験でなく、まさに出題の趣旨のように「理解力」「分析力」を問う問題が多く出題されているということが考えられます。
女性の脳神経は、右脳と左脳の結合をつかさどる脳幹が太く、より精密に連携し、周囲の変化に敏感と言われています。男性は、女性に比べて周囲の変化に鈍感であるなら、与件文中にある本来注目する必要のある情報を、処理の必要がない情報として無視してしまう傾向があるのかもしれません。
また、人間の脳は情報処理を効率よく行うために、注目する必要がある情報に焦点を当てるのではなく、注目する必要のない情報を積極的に無視する機能があるそうです。年齢がすすむとこの機能が弱くなり、本来注目する必要のない情報までも処理しようとします。結果的に情報処理能力が効率的に働かないことにつながり、不注意による計算ミスや、制約条件を無視した解答を発生させているのではないでしょうか。
つまり、近年の難解な問題文や与件文、財務諸表などから、いかに効率よく「必要な情報と必要でない情報の仕訳をするか」ということが、合格に必要な要件のひとつということになります。これが、いわゆる「注意力」ということになるのかもしれません。
「注意力」をあげる訓練というのは、なかなか難しいことと思います。特に試験会場のような特殊な環境では、脳の能力を100%発揮することはさらに難しいことです。それでも、合格しなくてはいけない。その確率を上げるには、単なる知識のインプットを目的とした勉強では足りないことだけは、はっきりしていそうです。
次回は「はらっちメモ」も最終回ということで、これから診断士試験合格を目指すみなさまに送りたい「名言メモ」からいくつかご紹介したいと思います。
明日はすぎっち画伯です。画伯のイラストも残すところあと2回!? お楽しみに!
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