【ラストリレー】えとえん編~32時間戦う男から週7労働へのロード~

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どーもこんにちは、えとえんです。

さて、ラストリレーということで、総まとめ的な話をしたいなと思います。

4月ごろのブログで、32時間戦う男として医師の過酷さネタを提供しましたが、

ここ最近それを超えて週7労働というより苛烈な状況に自分を追い込んでいます。

なぜそんなことになってしまったのかについて、記録として(多少のフェイクを挟みつつ)ここに書いていこうと思います。

4月の時点では週2労働だった

総合病院勤務中に労働衛生コンサルタント、糖尿病専門医、中小企業診断士を取得し、

そろそろ医療のフィールド以外にも手を広げていこうとの野望を持ち、

具体的なことを決めずに医局を脱出し、教授からは「危なっかしい」と言われた4月。

本当にすることがなく、産業医を週2勤務でふわふわしてました。

「ふぞろい」の活動もしっかり参加したり、SFC修行をしたりと、なんだかんだ人生を謳歌していました。

ただ、やはり今まで「32時間」働いていた身からすると、どうも面白みがないなと感じる日々。

金銭的にも、人並な生活はできますが、令和の物価高には太刀打ちできません。

せっかく取得した中小企業診断士も持て余しており、何か生かせないかなと毎日考えておりました。

そこで、二次筆記試験で頻出をSWOT分析を自分にも行ってみることにしました

糖尿病専門医のSWOT分析

自身の持っている属性として、糖尿病専門医、労働衛生コンサルタント、中小企業診断士があります。

糖尿病専門医は手術などはできませんが、

インスリン調整や最近世間を騒がせているGLP-1作動薬の取り扱いに長けており、

生活習慣病も守備範囲になっているので、

開業して外来をメインに戦うには内科としては最強と自負しています。

生活習慣病患者は上昇傾向であり、向こう10年は患者数の増大は見込めるでしょう。

一方で、保険診療は点数が国に決められているため、値上げはできません。

医師一人でみることのできる患者数も限られており、保険診療だけではどこかで頭打ちになります。

さらに社会保険料の増大によって今後点数が下げられる恐れがあります。

加えて、勤務医の劣悪な労働環境を忌避し、若い世代で開業する医師がどんどん増えていることも脅威となります。

とどめとなるのはAIの台頭で、手技などない開業医は容易に駆逐される恐れがあります。

以上を踏まえると、糖尿病専門医のSWOT分析は以下のようになります。

S:生活習慣病などの広い守備範囲、インスリンなど高単価な専門性から生まれる安定性

W:値付けを自分でできないため、インフレに対応できない。

O:患者増加傾向、瘦身医療の広がり

T:診療報酬頭打ち、競合の出現

安定はしているが、今後はどんどん厳しくなっていく可能性がありますね。

労働衛生コンサルタントのSWOT分析

労働衛生コンサルタントは産業保健のコンサルタント職で、医師が取得した場合は産業医としての資格になります。

産業医は講習を受ければ取得できますが、労働衛生コンサルタントは国家試験を受けた国家資格であり、

所有することで産業保健界隈において質が担保されている証明になります。

コンサルタント業として開業できることで産業医業務が事業所得に変換することが強みです(ただし諸説あり)

産業医業務は自由に値付けができ、時間単価を上げることが可能で、インフレにも強いです。

企業との接点も作ることができ、新たなビジネスチャンスが広がります。

メンタル不調の従業員が増えていること、健康経営が注目されていることから、ニーズが今後も伸びていきます。

一方で、産業医自体が過当競争になりつつあり、労働衛生コンサルタントを持っていても仕事にありつけるものではありません。

また、時間単価が高くても、一事業所当たりの時間は短く、収入を上げるためには複数の事業所を掛け持ちする必要があり、

移動時間がかさむため、結局のところの収入は思ったほど伸びないことがあります。

さらに、仲介会社が大企業の案件を抱え込むことで、価格のダンピングが起きつつあります。

値付けはできますが、逆に言うと値下げされる可能性もあるのです。

以上をまとめると、労働衛生コンサルタントのSWOT分析は、

S:高単価に自分で値付けができる、企業とのコネクションができる。

W:移動時間が長くなりがち、産業医業務は参入障壁が低い

O:メンタルヘルス不調の増加、健康経営の市民権獲得。

T:競合増加、価格ダンピング。

医師が企業とのコネクションを得ることはなかなか難しいので、その点が一番評価できます。

中小企業診断士のSWOT分析

中小企業診断士の良さはすでにいろいろ語りましたが、

一番は守備範囲の広さだと思います。経営、マーケティング、人事、財務、IT、etcなど、

どの業種ともやり取りできる知識を持っていることが証明されます。

M&Aなども手掛けることができれば、売り上げ増大できますし、外部顧問になれば安定した収入も夢ではありません。

さらに、中小企業診断士の認知度も日々増しており、中小企業の承継問題も絡めて今後ニーズの増加が見込めます。

眉唾ではありますが、AIに代替されにくい職種と言われており、地位を確立できた際の安定性は高いと考えます。

ただし、企業のトップ層へのアプローチが必要となり、独占業務がないため、地道な営業が必要です。

また、各種補助金業務はそろそろ終焉を迎えるため、短期的に稼ぐことは困難になることが予想されます。

SWOT分析に落とし込むと、中小企業診断士は以下のように評価できます。

S:守備範囲が広く、成長性が高い。

W:独占業務がなく参入障壁が皆無、高収入には地道な営業・コネクションが必要であること。

O:認知度増加、中小企業の承継問題・賃上げで今後ニーズ増加。

T:各種補助金業務終了の可能性。

短期的には厳しいですが、長期的には一番魅力的な業種と考えます。

最高のソリューション:週7労働

以上をクロスSWOT分析し、

短期的には糖尿病専門医として開業して安定収入を確保し、経営を実践する。

中期的には労働衛生コンサルタントとして各種企業とのコネクションを形成、

内部の新規事業立ち上げに協力することで経験と実績、コネクションとノウハウを蓄積して、

最終的には医療・労働衛生に強い中小企業診断士として各種コンサル業務、外部顧問を狙う。

という、完璧な作戦が生まれました。

不可能だという点に目をつぶれば、ですが。

その不可能を可能とする、最高のソリューションが

週7労働

だったのです。

勤務医であったころ、企業の皆さんと仕事をする際に一番困ったのは、

土日は企業はやっていない、ということでした。

医療機関に勤めていると、土日も祝日もあったもんではないので、

土日こそ仕事ができるチャンスなのですが、一般企業はそうもいきません。

そこで、「土日は開業医すればええやん」という逆転の発想にたどり着きました。

結果的に、週4日は開業医しつつ、週3で産業医&診断士業務という今の労働スタイルになりました。

週7労働といえども、毎日家の布団でゆっくり眠れるので、毎日元気いっぱいです。

最後に

各種国家資格のSWOT分析を挟みつつ、なぜこんなことになってしまったのかの顛末を書き記してみました。

(そういえば5月にこんな記事書いてました。意外と初志貫徹ですね)

何が言いたいのかというと、診断士は長期的にとても有望な国家資格だと思います。

このブログを読んでくださっている受験生や、診断士の皆様が、さらに活躍できることを祈りつつ、

私のラストリレーとさせていただきます。ここまでお読みいただきありがとうございました。

明日は答案管理のエンジンとして大活躍してくれた、「ゆーき」のラストリレーです。乞うご期待!

再現答案&得点ご提供のお願い

ご存じの通り、書籍「ふぞろいな合格答案」は、
2次筆記試験受験生にご提出いただいた再現答案に支えられております。
皆さまの全身全霊を込めた答案が、本書籍を作り上げています。

また、令和4年度より受験生全員に得点が開示され、皆さまにご提出いただけたことで、
今年出版の「ふぞろいな合格答案 エピソード16」からは、
より精緻な答案分析を行うことができました。

この場をお借りして皆さまのご協力に改めて御礼申し上げます。

令和5年度の2次筆記試験におかれましても、
再現答案および開示された得点のご提供をお願いしたいと存じます。

今年2次試験を受けられた皆さまには是非とも、
作成された再現答案および開示された得点をふぞろいにご提供いただきたく存じます。
皆さまの答案を心よりお待ちしております。

ふぞろいに再現答案をご提供いただくと…

【特典1】再現答案へのフィードバックがあるよ!


【特典2】ふぞろいにお名前(ハンドルネームでもOK)が掲載されるよ!

来年度の受験生の方々のため、あなたの力が必要です。
是非ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

締切:2024年1月31日(水)23時59分

締切:2024年2月7日(水)23時59分

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