こんにちは、多年度受験ナビゲ-タ-、「実年受験生の味方」リンフ(lingfu)です。1次試験まであと1か月余りです。前回のブログにて「多年度ナビゲーターは2次関連記事中心に記載する」と記載していましたが、やはり「完全2次集中組」以外は2次試験が気になる時期です。リンフも昨年は1次試験を4科目受験し、7月からはほぼ1次試験に集中していました。
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今回は「企業経営理論」の問題文の読み方について記載します。というのは、最近昨年の受験仲間たちの1次試験結果を改めてみる機会がありました。「企業経営理論」に関して自分が思った以上に多くの受験生の点数が伸びていない点が気になりました。最終的に1次試験に合格しても「企業経営理論」は60点を割り、総合点や平均点で合格している人の数が多いのです。なぜでしょう?確かに企業経営理論の中には「労務」関係の問題が毎年10点分入っておりこれが大変難しい。といってこの知識獲得に多くの労力を裂くのは得策ではなく、確率論から言っても7~10点の減点は覚悟しなくてはならないこと。また、試験第1日目午前中の「経済学・経済政策」・「財務・会計」の計数的な頭脳処理から一転、相当量の問題文を90分間読み取り・処理するする必要のある「企業経営理論」になります。頭の切り替えに時間がかかると、試験時間が無くなってしまうリスクが気になり、解答精度が落ちてしまうため、などが考えられます。実際、リンフも一昨年、2次受験資格を持ちながらの7科目受験を行ないましたが、得意と考えていた「企業経営理論」で大きく60点を下回ってしまいました。確かに試験10日前程度から過去問を解いたり、過去にまとめたノ-トを読み返しただけでの受験でしたので偉そうなことはいえませんが。特に感じたのは、「問題文が頭に入ってこない」こと、すなわち、ちょっと長い設問文になると聞かれているポイントを理解するのに時間がかかり過ぎることでした。そのような点を踏まえて、昨年の1次試験受験準備期に心がけたことや気づきを以下に記載します。
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【2文からなる長文選択肢の読み方】
企業経営理論の各問題の選択肢の中には2文章を接続詞で繋いだ文章になっている場合が多いです。結論から言うと、このような場合に「2文からなる選択肢文をそのまま解釈しようとはせず、各々の文章2つを個別に判断する」ことです。
例えば、H25年第5問選択肢ア
「企業ドメインの決定は現状追認ではなく将来の方向性を明示しているが、注意の焦点を絞り込んで資源分散を防止するのには適さない。」
慣れている人以外はぱっと読んで何を言っているかわかり難いことでしょう。この場合に文章を下記のように、
①「企業ドメインの決定は現状追認ではなく将来の方向性を明示している」
②「企業ドメインの決定は注意の焦点を絞り込んで資源分散を防止するのには適さない」
に分解して、各々の文書の正しさを考えると
①は○
②は×(企業ドメインは事業領域を明確にして資源効率を上げる)
と言えます。このとき、①と②の関係性を考える、すなわち選択肢文を1文と捉えた解釈をしようとしないこと、が重要です。仮に選択肢が3つとして、
「正しくないものを選べ」とあれば、ひとつでも×を持つ選択肢
ア:○/○
イ:○/○
ウ:○/×
において、ウが正解です。
「正しいものを選べ」とあれば、両方○の選択肢(ひとつでも×を消す)
ア:×/○
イ:○/○
ウ:○/×
において、イが正解となります。
もちろん、選択肢を1文として解釈するよう読み進めても正解は導けますが時間がかかってしまいます。そして、足りない時間を節約するあまり、他の問題の解答精度が落ちることに繋がりかねません。
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このことは、問題を作成する側になってみると良く分かります。ある問題のテ-マを設定すると、次にそのことに関する短文の因果からなる文章をたくさん抽出します。そしてその中のいくつかを間違った文にします。最後に間違った文章の入れ込み方で、「正しいものを選べ」とすれば、1個だけ間違いを入れない○/○の文を設定し、「正しくないものを選べ」とすれば1個だけ正しくない文章を忍び込ませます。H25年度においては、労務までの小問をも合わせた設問は23個、その中の10設問がこのタイプの問題として処理できます。
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【選択肢全てを正しい文章に直し、因果でストックする】
企業経営理論の過去問を見ると、年度当たり、労務を抜いても約25問×5選択肢=125余の論点があります。また、上記のように1選択肢文の中に2つの文があることを考えると、重複した論点を除いても150余りの論点=因果があります。これらを有効に頭の中の引き出しに入れるには、まず間違った文章はそのままにせず、正しい文章に直します。そして、1論点の因果になるように、2文を含む場合は文章を分解します。最後にグル-ピングを行います。ここまで出来れば、これらのストックした因果が2次試験の解答作成に生きてくることになりますが、この論点は別途したいと思います。
1次試験向けには、正しい文章を繰り替えし読むことで、正しい知識のストックを身に着けることです。
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以上、このような読み方で1問、仮に時間を節約することで、他の設問の読み込みに使える時間が増えることで、合わせて5点の得点上乗せが可能になれば、と皮算用していますが如何でしょうか?1設問で涙を呑むケ-スの多い科目ですので、得点の底上げのため、是非試してみてください。
次回のブログナビゲーターは、「詰込の女王、あすか先輩」です! 全国のあすかフアンお待ちかねの次回ブログテーマは2次試験での得点上積みの秘訣大公開です!! それは・・・
【緊急告知!!】
長らくお待たせいたしました。
「ふぞろいな合格答案8」が6月20日に発売されました。すでにこのブログでの多くのナビゲ-タがその内容や作成に傾けた情熱を披露しています。リンフも「80分間のエピソ-ド/合格再現答案」作成の6名の1人に「実年世代」代表として加わっています。事例分析はもとより様々な特集記事の一つ一つに新しいアイデアを取り入れています。ぜひ、手にとって見てください。毎年、発売後にすぐに売り切れ店が続出するため部数を増やしておりますが、1次試験後は入手しにくくなることが予想されるので早めにご購入いただければと思います。
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