【ドロ沼回避法】世にも奇妙な『全科目免除』

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こんにちは。
多年度生合格ナビゲーター、キッラーンです。

前回のブログでは、平成22年度の第1次試験で「経済学・経済政策」が40点以下だったために、7科目コンプリートしたのに、2次試験を受けられないという事態となったことを書きました(こちら もご覧ください)。今回はその詳細を書きたいと思います。

初めに申し上げておきますが、今回の話は特に教訓めいたものはありません。強いて言うなら「試験案内の内容は理解しておきましょう」くらいでしょうか。しかし、受験生がすべてのケースを想定するのは難しいです。(そんな時間があったら勉強しましょう!)。特に、今回のキッラーンのケースでは、受験生仲間はもちろん予備校の先生に話をしても最初は「???」というリアクションがほとんどです。

本当に、この話はレアケースですので、真剣に対策を考えるというより、「ふーん、そんなこともあるんだな~」くらいに軽く受け止めていただいた方がいいかもしれません。

さて、本題です。時はさかのぼり、平成22年の第1次試験直後の話です。自己採点で「経済学・経済政策」が32だった時点で、いくら救済措置があっても40点以上は難しいだろうと感じました。その時の状況を整理すると、以下の通りです。

科目                                       平成21年度                       平成22年度

経済学・経済政策              科目合格                            40点未満
財務・会計                         科目合格                            60点以上
企業経営理論                     科目合格                            60点以上
運営管理                            科目合格                            60点以上
経営法務                            不合格                                60点以上
経営情報システム              不合格                                60点以上
中小企業経営・政策           不合格                                60点以上
※両年度とも合計は420点未満でした。

さて、ここでクイズです。

【第1問】
上記の場合、平成22年度は第2次試験を受けられるでしょうか?

 A 7科目とも科目合格なので、受けられる
 B 「経済学・経済政策」が40点未満なので、受けられない

<答え>
これまでの話の中で答えは「B」であることは明らかですね。

ですが、当時のキッラーンはどちらなのか全く分かりませんでした。かなり精神的にも動揺し、どうしたらいいか分からない中で、第1次試験案内を調べたらFAXで協会に問い合わせができることが分かりました。そこで、思い切ってFAXで問い合わせをしてみました。すると翌日、以下のような返答がありました。

(前略)平成22年度は第1次試験合格にはなりませんが、平成21年度と平成22年度ですべての科目で科目合格したことになりますので、平成23年度の第1次試験において全科目免除申請されますと平成23年度の第1次試験合格となります。(第1次試験案内22ページ<科目合格による免除が認められるパターン例4>参照)

当たり前のことですが、こうした試験はあらゆるケースを想定して試験案内が作られているのだと、このとき改めて感じました。

ちなみに、「中小企業診断協会」でFAXを送ったら、「士」に×がついて戻ってきました。この時はじめて、受験中にお世話になるのが「中小企業診断協会」、合格してお世話になるのが各都道府県の「○○中小企業診断協会」(正式名称は団体によって微妙に違うようです)なのだということを知りました。

さて時は流れ、苦渋を舐めた平成22年度が終わり、ようやく平成23年度がやってきました。時は5月。キッラーンのもとに1次試験の案内が届きました。払込取扱票の免除申請欄は以下のようになっていました。ちなみに、ABCは各科目、「01」は前年度の科目合格、「02」は前々年度の科目合格です。

申込書

ここでまたクイズです。

【第2問】
(設問1) 全科目免除の申請はどのようにしたらいいのでしょうか?

A 全科目免除なので、申請だけすればよい。
B 全科目免除でも、受験料を払って受験申し込み手続きが必要。

(設問2) 試験当日は試験会場に行く必要があるのでしょうか?

A 免除した科目は受けなくていいので、会場に行く必要は無い。
B 科目免除でも、受験には変わりないので会場に行く必要がある。

前年の痛い思いをしたせいで、必要以上に小心者になってしまったキッラーンは上記のようなことを心配し、今回も「中小企業診断協会」にFAXで問い合わせをしてみました。(今回は「士」ヌキです!)

<答え>
(設問1)
B 全科目免除でも、受験料を払って受験申し込み手続きが必要。

(設問2)
A 免除した科目は受けなくていいので、会場に行く必要は無い

(設問1)の返答を見た時は、「げ! 何も受けないのに払うのか」と、一瞬思いましたが、労せずして第2次試験を受けられるのだから「ありがたい」と思うことにしました。

また、(設問2)については届いた返答を記載します。

受験申し込み手続き後、受験票・写真票をお送りしますが、試験日当日は受験票に印字された試験会場へお越しいただく必要はございません。

で、届いた受験票がこちら。「免除」の文字がキレイに並んでおります。

受験票

このように、無事「全科目免除」となったわけですが、好奇心旺盛なキッラーンはここでは終わりません。

【第3問】
全科目免除した場合、試験会場の席はどうなっているでしょうか?

A 試験会場へ行く必要がないのだから、席もない。
B 受験申し込みをしたのだから、席はある。

受験票は手元にあるわけだし、勉強仲間の応援にも行こうと思っていたので、実際に自分の目で確かめに行くことにしました

<答え>
B 受験申し込みをしたのだから、席はある

ちなみに、この年の会場はめちゃめちゃ広くて、その中で一番目の席でした。ただし、席順の決め方が毎年同じかは分かりません。

さて、ここからは完全に余談です。受験会場で何の緊張感もなくウロチョロしている人がいたら、あなたはどう思いますか? 「怪しい!」と思うに違いありません。普通に考えて、不審者以外の何者でもないでしょう。

ふと気が付くと、試験官の方が「怪しい!」という目でキッラーンを見ています。「ヤバイ! 逃げよう」と思ったその時、と声をかけられてしまいました。

ちょっと聞きたいことがあるんだけど。

「来た! 職務質問だ!」そう直感したキッラーンは、慌てて受験票を見せながら「決して怪しいものではありません!」と必死にアピールしました。(どう考えても怪しいですが。。。)ところが、次に試験官の方から発せられた言葉は、想定外のものでした。

この「全科目免除」ってどういうことなの?

試験官の方は、不審者としてではなく、単なる好奇心で見ていたのだと分かったキッラーンが、安堵のあまりに過剰に状況説明をしてしまったのは言うまでもありません。

余談ついでにもう少し。

第2次試験が終了した後、とある記事を新聞で見つけました。当時、政権交代があり「事業仕分け」なるものが行われていました。白いスーツを着た元モデルの議員さんが言ったのかどうかわかりませんが、趣旨は「中小企業診断士の第1次試験って、人によって受験科目数が違うのに、受験料が同じっておかしくな~い?」というようなものです。この記事を見た時のキッラーンの素直な気持ち。

もっと早く言ってくれ~!

ちなみに、その後、受験料が科目数によって変わるということはありませんでしたが、受験料は下がりました。

さて、ここで本題に戻します。このように、やっと第2次試験を受験することができたキッラーンですが、見事に不合格となります。そして、本当のドロ沼がここから始まるのです。詳細は、今後じっくりと書いていきたいと思います。

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