皆さんこんにちは。
言葉で心をほぐします、事例Ⅳ分析チームリーダーのかもともです。
息子氏、そろそろ生後3カ月。ようやく首がすわりそうです。
閑話休題。
新年度のバタバタが落ち着いて、環境が変わった人も勉強のリズムが整ってきた頃でしょうか。
本日は、「平均値と標準偏差」をテーマに、1次試験の科目戦略を考えてみたいと思います。
各科目の優先順位が分からない人、もしくは科目免除の利用を考えている人はぜひご一読ください。
※ここまで読んで統計アレルギーを発症した方は、最後に書いた赤字の一文だけでもお読みください!
目次
「平均値と標準偏差」。経営情報システムの最後2問くらいで出題されることもありますね。
この2つが何を表しているか、試験の点数でざっくり説明するとこんな感じです。
平均値→だいたい何点取れそうか(期待値もしくは予想点数とも言う)
標準偏差→期待値から上下にどの程度ブレそうか
※具体的な計算方法や概念は、参考書でご確認ください。
平均値の科目戦略への生かし方で最初に考えられるのは、過去問数年分を解いて平均値を出すことです。
5年分の平均値が60点以上なら、その科目は得点源として期待できますね。
もう一つ、加重平均の考え方も取り上げてみます。
※具体的な計算方法や概念は、参考書でご確認ください。
AさんとBさんが経営情報システムの過去問(1問4点、マーク数25、全て4択)を解き、60点だったとします。
ここではさらに、2人が「各設問を何択まで絞り込めたか」を見てみます。
Aさんの場合
10問は完璧(誤答選択肢3つについて、どこが間違いかも説明できる)、10問は2択にまで絞り込めた、5問は鉛筆コロコロ。
Bさんの場合
完璧なのは5問だけ、残り20問のうち10問は2択にまで絞り込めたが、10問は鉛筆コロコロ。
それぞれの加重平均を算出すると、こうなります。
Aさん
4点×100%×10問+4点×50%×10問+4点×25%×5問=65
Bさん
4点×100%×5問+4点×50%×10問+4点×25%×10問=50
Aさんはやや下ブレしての60点、Bさんはまぐれが大当たりの60点と、同じ点数でも意味合いが全く異なります。
このように、選択肢をいくつにまで絞りこめたかを見てみることで、各科目の得意・苦手をより正確に把握することができます。
ちなみに、ご自身の過去問結果で加重平均を出す場合、「1択に絞り込んで不正解」だった設問は鉛筆コロコロ(正解確率25%)扱いにしてください。
段落を設けておいてあれですが、標準偏差(点数のブレ)についてはそこまでたくさん語ることはありません。すみません。
ただ、肌感覚でも分かるとは思いますが、設問数が少ないほど、偶然に左右される度合いが大きくなり、ブレが大きくなります。
逆に言うと、設問数が多いほど、偶然に左右されない素の実力が出やすくなります。
興味のある方は大数の法則でググってみてください。
1次試験でいうと、試験時間60分の4科目(経済学・経済政策、財務・会計、経営法務、経営情報システム)が標準偏差大、90分の3科目(企業経営理論、運営管理、中小企業経営・中小企業政策)が標準偏差小ですかね。
もしくは、ご自身が解いた過去問数年分の得点を基に、平均値と標準偏差を算出してみるのもありです。
財務・会計や経営情報システムなんかは、人によってはバラつきが小さく安定していたりするので。
受験科目の点数ブレが大きいほど、ハイリスク・ハイリターンと言えます。
以上を踏まえると、1次試験の7科目がそれぞれ下記のいずれかに分類されます。
①平均値高い・標準偏差(バラつき)大きい
→得意と思われるが、その年の難易度や相性によっては転ぶ可能性あり
②平均値高い・標準偏差(バラつき)小さい
→安定の得点源(過去に科目合格していても、トータルの引き上げのために受けておく)
③平均値低い・標準偏差(バラつき)大きい
→科目合格していたら免除も視野に(受験必須の場合は④よりも優先度を上げて安定化を図る)
④平均値低い・標準偏差(バラつき)小さい
→要テコ入れ(科目合格していたら免除が得策ですが、ここに分類される科目は恐らく合格していないはず)
優先順位としては、最優先で④(もしくは③)をケアして②の得点源科目増を目指し、①の下ブレに備える(安定化)、という感じでしょうか。
いずれにしても、過去問を解く際は結果だけを見て良し悪しを判断するのではなく、各設問の選択肢を何択にまで絞り込めたのかを丁寧に振り返ることが大切だと考えます。
GWあたりで一度、各科目の進捗を確認してみてはいかがでしょうか。
本日はここまで。明日は、実務補習に加えてスプリングフォーラムにも参加とアクティブに活動中のくろがお届けします。