こんにちは。
ストレート生合格ナビゲーターのとりっちです。
年度の切り替わるこの時期、ストレート生の皆様にとっては、1次試験の対策がいよいよ佳境に入ってくる頃かと思います。
それに伴って、春先から夏にかけては、初年度生の関心も不安も「1次試験を無事突破できるだろうか?」に集中してくる時期です。
2次試験のことまではなかなか手が回りにくいのが実情ではないかと思います。
私自身も昨年のこの時期は、1次試験を突破できるかどうかの不安を抱えながら2次試験の対策に試行錯誤していました。
前回の「自分を知る」に続いて、今回は「試験を知る」をテーマにする予定でいましたが、この時期、ストレート生の多くが悩まれる「1次試験と2次試験の対策をどう両立させるか?」を先に取り上げたいと思います。
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言うまでもなく、1次試験の知識と2次試験の知識は密接に関連しています。
事例Ⅰ・Ⅱは企業経営理論、事例Ⅲは運営管理、事例Ⅳは財務・会計ですね。
1次試験は基礎知識で2次試験はその応用と言われますが、特に事例Ⅰ、Ⅱ、Ⅲについては、これらの知識を2次試験でどう応用していいのか、いまひとつコツがつかめない…とモヤモヤした思いを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私の場合、「1次試験と2次試験では、そもそも、『①問われ方』と『②知識の対応のさせ方』が異なる」ということに気が付いたのが、そのモヤモヤを少し晴らすきっかけになりました。
たとえば、1次試験では、このように問われます。
①~を◯◯と言う。
②正か誤か。
対して2次試験では、このように問われます。
①A社は、〜な状態にある。
②つまり、A社は◯◯、または△△、或いは□□な状態ということである。
このように問われ方も違えば、知識の対応のさせ方も違う…、
それが、1次試験と2次試験の本質的な違いを生み出しているのではないかと思います。
つまり、1次試験で問題が解けない場合の課題と、2次試験で解けない場合の課題は全く別物ということですね。
前者は知識そのものを正しく理解すること、後者は知識を具体的な事象に対応させることと言えます。
知識をインプットする方法論は一般化できても、それをどうアウトプットするかについては、予備校であっても万人が腑に落ちるような方法論はなかなか教えてもらえないものです。
しかし時間の足りないストレート生としては、できればこの「知識の正確な理解」と「具体的事象への対応付け」を同時に体得したいと思われるのではないでしょうか。
そのような、1次試験と2次試験をつなぐ学習方法、いわば「1.5次知識」について、私が実際に効果を感じたトレーニング方法をお伝えしたいと思います。
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「1次知識はそれなりに身に付いているはずなのに、2次試験でそれがうまく使えない…」という場合、具体的な条件に対する知識の「対応付け」「関連付け」ができていない状態と言えます。
私も同じような悩みを持っていたため、2次対策の初期段階だったこの時期には、過去問対策や模試において「設問文の要求解釈に、1次知識を対応付ける」ということを徹底して行っていました。
「設問文の要求解釈に、1次知識を対応付ける」とは、設問要求や与件文の記述に対して、自分の知っている1次知識を思いつく限り列挙する、というものです。
たとえば、私が4月末に受けた2次模試の問題用紙はこのようになっていました。
考え付く限りの1次知識のワードで問題用紙を埋め尽くしていたのがおわかりいただけると思います。
さらに模範解答を見て、自分が挙げられなかった1次知識があれば書き足す形で、知識の補強を行いました。
こうすることで、1次知識のインプットを強化しつつ、2次試験で描かれている具体的な状況への知識の対応付けができるようにしていきました。
ただしこのやり方はあくまでもストレート生が「1.5次知識」を身に付けるためのステップであり、2次試験そのものへの効果的な方法論とは限りません。
要求解釈が過度に知識に偏ると、与件文で語られている事例企業に固有の条件から離れてしまう可能性があるからです。
実際に、上記の模試の成績はあまり良いものではありませんでした。
1次知識を解答用紙になるべく詰め込むことに気を取られた結果、問われたことを正しく捉えられず、制約条件を外したり与件文の重要なキーワードを拾えていなかったりしたためです。
上記のステップだけでは点が伸び悩んでいたこともあって、対応付けがある程度できるようになってからは、与件文の読み解きや、制約条件に基づいた知識の取捨選択を行うという次のステップに進みました。
そのステップを進める過程で、次第に、問題用紙に書き出す1次知識の量も減っていきました。
あれもこれも書き出さなくても、頭の中で必要な知識が取捨選択できるようになっていったためです。
私の直前模試の問題用紙はこのようになっていました。
多くの1次知識を列挙しなくても、問われたことに沿って1次知識を対応付けできるようになってきたため、問題用紙への書き込みの量はかなり減りました。
この頃から、与件文や制約条件に沿って考えられるようになってきて、少しずつ得点が安定していきました。
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自分に合ったやり方はそれぞれですが、「1.5次知識」の身に付け方として、
「1次試験の知識を、2次試験で描かれている具体的な状況に対応付ける=“つまりそれってどういうこと?”が言えるようになる」という点はどんな方法にも共通した本質的な考え方だと思います。
ストレート合格に向けて今の時期から、1次知識のインプットと並行してこのようなトレーニングも意識してみると良いかと思います。
2次試験の模試も順次始まる時期ですので、「1.5次知識」の習得に向けたトレーニングの場として活用してみてはいかがでしょうか。
ストレート生の皆さんが、合格に向けてさらに一歩前進できる春でありますように。
次回は、多年度生ナビゲーターのみほみほが登場です。みほみほはこの時期、どんな対策をしていたのでしょうか? 多年度生必見です。
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