こんにちは。さすらいのストレート合格ナビゲーター、金型屋のかーなです!
いよいよ「ふぞろいな合格答案 エピソード13」の予約受付が開始になりました。
一次試験直後は注文が殺到して手に入りにくくなることもあるので、今年二次試験を受験する予定の方は、予約して確実にゲットして下さいね。
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さて、本日は「ふぞろい」の編集作業をしていて感じたことをお伝えしたいと思います。
先日のヌワンコの記事からバトンを受け取る形で、二次試験における答案作成のTipsです。
ご存知の通り、「ふぞろい」では受験生から寄せて頂いた膨大な再現答案をもとに、ふぞろいメソッドにより答案の分析をしています。
そこで我々プロジェクトチームは、A評価~D評価まで、様々な答案を目にする機会に恵まれるわけですが、C評価やD評価の答案で「〇〇ではなく、□□する」という構文の答案が散見されるのです。
合格者やA評価の答案と比べると、これって内容が薄くなってしまいもったいないな、と感じたので、皆さんのヒントになればと思いブログに書くことにしました。
ちょっとわかりにくいと思うので、具体例を出します。
例題、事例Ⅱっぽく作ってみました。
(例題)
B社は、地元の人に愛される和風居酒屋である。日本料理の名店で修行を積んだオーナー兼店長の作る、季節感のある料理にはファンが多く、10席ほどの小さな店だが、連日深夜までにぎわっていた。季節の変わり目には、店長が持ち前のセンスを生かしたDMを顧客に送付しており、その効果もあって繰り返し来店する客も多い。これまでランチの営業はせず、夜の時間帯のみ営業してきたが、新型コロナウイルスの影響で来客数が減り、売上が大幅に落ち込んでいる。
当面の間、B社がとるべき施策について80字以内で助言せよ。
解答①
B社は当面の間、店内で飲食する居酒屋ではなく、総菜のテイクアウト専門店として営業する。また、夜の時間帯だけではなく、ランチの時間帯も店を開け、売上増加を図る。(79字)
解答②
B社は当面の間、ランチから夜の時間帯まで営業する総菜のテイクアウト専門店に切り替える。そのためにメニューを見直し、DMと店先看板で顧客に周知し、売上増加を図る。(79字)
いかがでしょうか?
①の解答も悪くはないのですが、細かく見ていくと「店内で飲食する居酒屋ではなく」と「夜の時間帯だけではなく」で合計25字使っています。
この25字分の内容って、本当に必要でしょうか?
結局「ではなく」で打ち消しているわけですから、重要度は相対的に低いはずです。
最悪、無くてもそこまで支障がない25字ではないでしょうか。
一方、②の解答ではこの「ではなく」部分をバッサリ切って、かわりに「メニューを見直す」「DMや店先看板で顧客に周知する」という、テイクアウト専門店に切り替えるにあたって具体的にやるべきことを書いています。
与件文の内容に沿った、いい意味で常識的な施策である点もポイントです。
「ふぞろい」編集作業で多くの答案を見る機会に恵まれて感じたのは、合格者の答案やA評価答案は、圧倒的にこちらのタイプが多いということです。
既にお気付きかと思いますが、①と②の解答は同じ字数です。
同じ字数でどちらの方が、店長にとって価値のある助言になっているでしょうか。
(ちなみに、個人的には試験問題の「字数」は、リアルなコンサルティングの場では説明の“尺”、つまりお客様に割いて頂く時間だと思っています。)
おそらく、二次試験の合格者はそれぞれの方法で、事例企業の社長さんのお役に立つため、「限られた字数の中で書くべきことを過不足なく書く」ためのトレーニングを積んでいます。
これが言うほど簡単ではないのは、私も経験者として実感しております。
でも、そこを意識して勉強するのとしないのとでは、アウトプットとして上記の①と②のような差が出てくるのだと思います。
もちろん、「ではなく」が100%悪だと言いたいわけではありません。文脈上必要なこともあると思います。
私も受験生時代によくあったのですが、与件文には「~ではなく~であった」という表現がよく出てくるので、それに引きずられて解答にも採用したくなったりします。
ただ、もし自分が「~ではなく」で始まる答案を書きたくなったら、「本当に必要か?」「本当にこの文字数を割いていいのか?」「他にもっと書くべきことがあるんじゃないか?」とセルフチェックするクセをつけることを、心底おすすめします。
明日は、分かりやすく構造化された資料をサクサクつくれちゃう、頼れる紳士、まっつの登場です。お楽しみに♪