事例に対する思い込みを捨てよ

同友館
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こんにちは!
好きな言葉はコスパ☆独学ストレート合格ナビゲーター なかじーです。
遅くなりましたが、東京夏セミナーにお越しいただいたみなさま、ありがとうございました! 拙い司会でしたが、皆様にメンバーからお送りしたメッセージが腹落ちしましたでしょうか。

診断士試験は受けると複雑だけれど、分析して紐解くシンプルになります。これがまさに問題を解くということなのだと思います。そのシンプルさに気づいていただき、みんなが冷静に、そして素直に80分で問題を紐解けるようになってほしいなと思います。

冷静にというところで、セミナーの個別相談会で多年度受験生の方から毎回のように「予想外の問題でテンパらないためにはどうしたらいいですか」と聞かれます。今回は、テンパらないために何ができるかについて、書こうと思います。

独学で今年二次試験の方はなかなか想像できないかもしれないのですが、本番で「こんなの過去問になかったやないかーい」という問題がくると、頭が真っ白になります。去年の事例3、事例4はまさしくそんな方がたくさんいたことが、ここまでの受験生支援活動を通してわかっていますし、私自身も事例4で真っ白になりました。

私はそんな悩めるみなさんに、「まず問題を予想するのをやめたらどうですか
そして「一旦冷静になるための物理的なトリガーを作ったらどうですか
と言いたい。

予備校は、自分の代わりに予想してくれるところなんですよね。予想問題とか、抑えておいたほうが良い論点とか、それに対してみなさんお金払ってるんですよね。でも、そこに頼りきりになってしまうと「出るはずの問題が出ない」とか「こんな聞かれ方習ってない」とかで真っ白になります。

予備校が当てるのが仕事なら、問題を考える人はそれをかわすのが仕事。だって、あなたが試験問題の作成者だったら、予備校の予想にまんまと沿った問題を出すの、嫌じゃないですか?その上手を行くちょっとひねった問題を出したくなりませんか?

そう思うと、毎年同じような問題が出るわけがないのです。まして、診断士試験ほどの高難易度の試験なのですから、予想できるわけがないのです。

とはいえその一方で、先日のふぞろい東京セミナーでお話したような王道パターンや事例の攻略ポイントがあります。それは言い換えれば、試験問題を作る人(通称:試験委員)たちの曲げられないポリシー・信念に関わる内容です。
(例えば、事例3は本当に単能工嫌いでマニュアル化好きとか。事例2は無関連多角化嫌いでこだわりの集中差別化戦略好きとか。事例2の試験委員として知られる岩崎先生は、著書を数冊読むだけでポリシーがかなり明確に伝わりますよね)

このポリシーだけは、予備校にどう見抜かれていようが、試験委員も変わらない・変えたくないはず。むしろ予備校がそれを見抜いてくれたら「うん、よく読めてるね。それが僕の伝えたいことなのだよ」と思ってるはず。そしてそのポリシーへの理解を試すために、何年でも繰り返しそのテーマを出すはず。

つまり、頭に入れておくべきなのは「各事例の試験委員が我々に教えたいこと(診断士に覚えておいてほしいこと)=知識」であり、『事例3の1問目にSWOTがくる』とか『事例4は必ず経営分析がある』みたいな表層的な「問題形式あるある=ただの試験攻略法」は捨てるべきだと思うのです。

だから、試験委員の著作は読まないより読んだほうが絶対にいい。また、二次試験の勉強でOutput重視になり、事例を何度も繰り返し解くことは、前者の必要な知識と合わせて、まさに後者のあるある攻略法まで取り入れてしまうリスクを孕んでいると思っています。
(余談ですが、夏セミナーの個別相談会でストレート合格の私とたーるで二次試験を初めて受ける受講者のみなさんとお話させていただきましたが、私もたーるも共通してInput重視の勉強をしていました。Inputにこだわることが合格への近道なのではないか、と思い始めています。)

まあ、とは言っても、実際問題、初見の問題で混乱するのはよくあること。じゃあその時には、混乱から一旦身を引いて、状況を俯瞰すること。そのための物理(身体)的なトリガーを決めておくことをお勧めします。

私も去年、事例4で見たことのない「連結会計」であわわ…となり、さらに「関連会社を子会社化することのメリットは?」という最後の問題で真っ白になりました。

今思えばただ「関連会社を子会社化することのメリットは?」とだけ聞かれれば想像や一般常識である程度答えられるのですが、その前段として「連結会計」「子会社」というよくわからないものが出てきたために、混乱状態に陥り、何も解答が浮かばなくなりました。

当日の私の対処法は、
 ・一旦ペンを置き、
 ・息を吐きながら背伸びをして
 ・5秒程度、固まったあと
 ・息を思いっきり吸う
でした。

脳や肺に新鮮な空気を取り入れることで、スイッチを切り替えようとしました。これ、ほとんどヨガです。実際効果はあって、硬直した頭が動き出し、なんとかギリギリ解答用紙を埋め、苦手な事例4で60点をとることができました。(経営分析以外、ほっとんど数字は間違っていて、NPVもマイナスで「採用しない」を選んだのに!)

この物理的なトリガーは「窓の外を見る」でも、「背伸びをする」でもなんでも良いです。『あ、やばい、何も考えられない』と思ったら、これをする、っていうトリガーを決めておくと、落ち着きを取り戻せるかと思います。テンパるのはそれだけ勉強した証拠。だからこそ、それほどまでに勉強した受験生のみなさんが、100%の実力を出しきれることを願っています。

次回はカバチたれんとやるだけじゃけえ!ストレート合格ナビゲーターmckyです♪

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