つっこみどころ満載!?H28年度事例Ⅲを振り返る

同友館
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おはようございます。2年目生合格ナビゲーターのまなみんです。

前回記事で、減損損失の扱いを除却損と取り違えていることに気付き、
自分の記憶レベルにうっすら絶望している今日この頃です。

財務は理解してスマートに解くもので、毎日コツコツなんて愚の骨頂という説もあるようですが、

いかんせん普段の仕事が財務にかすりもしない私のような人間は、
やはり毎日触れて慣れ親しみ、
試験問題として解くテクニックや勘どころをカラダに刻み込むことが
合格に不可欠だったなと改めて思いました。

さて、予備校模範解答をカンニングして所感を述べるのもズルいので、
今回も見当違い勘違いは覚悟の上で、事例Ⅲを勝手に振り返ってみたいと思います。

今頃?そうです。ふぞろいはいつだって1次クリア前提の2次試験が焦点。
口述対策のネタにでも使ってください。

 

今年の事例Ⅲ。

まず、4問しかない!ということにやや驚きました。

いわゆる「情報問題」もなし。

しかも160字の大作が2つか… 焦点がボケた冗長な文章になりがちな字数。

しかし逆に、160字もあれば部分的には何らか書けたはずで、
丸ごと失点の大事故リスクは低いかもしれません。

 

前回も書きましたが、私はまさに中小食品メーカー勤務。
本社と工場が隣接していて、日々生産現場に向き合っています。

しかしそんな経験はなくても、工場になじみがなくて事例Ⅲがニガテでも、
「C社ありえねー!!」と思いましたよね??

さあ、どこからどう手を付けようか…

 

顧客別の製造グループ?

受注は製造グループに直接入る?生産計画もグループごと?

原料調達から、検査、出荷まで各製造グループごとに工程を持つ?

ついでに言うと、
数人の社員とパートさん(きっと近所のおばちゃんです)が、
ブレストして特性要因図を書き上げるなんてこともまずありえない。


うちの工場のおっちゃんおばちゃんら、そんな洒落たことようせん。

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(そもそもそんな意識高い会社が、こんな非効率な動きはしないでしょ…)

 

いろいろツッコミたい気持ちをこらえて、、

 

第1問 強みと弱みを問う問題。

いつもどおり内部環境分析でした。

弱みはいっぱいあり過ぎて40字に収めきれないくらいですが、
強みの方が分かりにくかったでしょうか。

まさかブレストでカイゼンを図る意識高い系の人材が揃ってる
という答えはありえないでしょうが、

率直に言って、需要は右肩上がり、
引く手あまたでジャンジャン売ってくれと言ってくれる売り先があるのはうらやましい。
強みというより機会ですが。

X農業法人との関係が注目されて新規事業を持ちかけられるということは、
この仕入ルートと一気通貫の関係も強みなのかな。

 

第2問 収益改善のための対応策を生産管理面から答える問題。

表1のコスト管理資料と図1の特性要因図も使うんでしょうね。

与件にも突っ込みどころ満載の現状不具合が描かれています。

意外と高い原材料費を抑えるには、
製造グループごとの仕入れ・加工によるロスがある現状を改める。

上昇する労務費を抑えるには、
製造グループごとの重複工程でのムダ、作業員の移動制限による負荷アンバランスを改める。

現場が生産高を管理項目とするのはいいとしても、
管理部門できちんとした原価計算、コスト管理もしないとですね。

そのための具体的な方法が「対応策」で、期待効果=目的が「収益改善」

それほど難易度は高くなかったように思います。

読み手に読みやすいように、素直に端的に因果関係をまとめた160字が高得点の予感。

 

第3問 クレーム対応の問題。

ここでも表2のクレーム件数と図1の特性要因図を使いますね。

パレート図的に考えれば(というか常識的に考えて)上位クレームをつぶせば効果大。

カット不均一と鮮度劣化で70%のクレームつぶし。
3位の異物混入まで含めるかどうかは割れたでしょうかね。
いずれにしても120字に収めきれないほどの不具合。どれかはダミーデータなのか?

カット形状不均一に関しては、
①そもそも原材料が規格外で大きさバラバラ(これは仕方ない)、
②作業は人によって方法が違うし標準作業は不備、
③スキルも教育も不足している、
④スライサーはメンテもされてなくてうまく切れない、、などなど枚挙にいとまがありません。

鮮度劣化に関しては、
①意識低い従業員が、
②温度管理設備のない加工場に、
③たくさんの仕掛品を、
④長時間放置、、という有様。

これだけ要改善事項があれば、そうそう大外しするような設問でもなかったでしょう。

少ない字数に上手に盛り込めたかどうかがカギだったのではないでしょうか。

 

第4問 久しぶりに出た、どっちの案がいいと思う?問題。

厳密にはどっちがいい?とは聞いてなくて
収益拡大のために、顧客の要望とC社のレベルや経営資源も考えて答えてね、
という制約条件がありました。

悩みます。顧客の要望も踏まえた独自案を出せと言っているようにも取れます。

しかし、そんな自由回答よりも、
みんなが答えそうな「AかBか決め打ち路線」で答えるのが安全でしょう。

個人的には、
どちらの案でも「理由」と「社内対応策」が妥当であればOKというパターンかなと思いました。

お決まりの、第1問の強みを活かし、弱みを克服する方向で処理しましょう。

 

ソースや乾燥野菜事業ならカット形状不均一鮮度低下問題もクリアできそう。
生産効率化で余った人手や閑散期にソース作るというのもアリか。
高付加価値と言っているので収益改善にも寄与しやすいのでしょう。

やるなら、設備も衛生教育も作業標準化も必要。

カット工程と連携した生産計画も必要。

「今日はタマネギのカット在庫が足りないからソース作れない」
「ソースに使う予定のカット人参が保管中に傷んでた」的なことが頻発しそうなC社です…

 

一般消費者向けカット野菜事業なら需要が伸びているし、
仕入や生産を効率化すればもっと低コストで大量に製造できる。
X農業法人との関係を活かして新鮮野菜も手に入りますね。

やるなら「新鮮さを売りものにしている」わけなので、
加工場の温度管理設備はもちろん、
仕掛品を長時間放置しないような生産計画・生産管理が必要。
欠品・在庫リスクもあります。
通年で加工できるよう、調達先の開拓も必要。

この設問もそれほど難易度は高くなかったように思いました。

どっち書くかで悩んでタイムマネジメントに失敗しなければ、

「どんな提案」「その理由」「社内対応策」
モレなく読みやすく素直に盛り込んで半分は獲れたでしょう。

 

余談ですが…勤務先は最終消費財のメーカーなので、
C社のような一次加工メーカーから仕入れを行っています。
ついつい感情移入してしまいます。
感情移入しすぎて、与件にないことまで見えてしまう悪しき例になったかもしれませんね。

がんばれC社!

 

 

さて明日はお待ちかね、美人すぎる診断士さやの登場です☆お楽しみに!

 

 

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