皆様おはようございます。独学ストレートのAJです。久しぶりにこの自己紹介を使ってみました。こういうことを言うと確実に好感度が下がるということを最近実感しております。
さて、本日も頭の体操「あなたが試験委員だったら」をお送りします。敵を知り己を知れば2次試験危うべからずです。それでは参りましょう。
ちょっとおさらいですが、突然あなたは、2次試験の試験委員(作問者)の任命を受け、引き受けました。酔った勢いとはいえ見上げた根性です。
条件は以下の通り
① だいたい合格者2割くらいに設定できる難易度で。
② だいたい5,000人くらい受けるけど、採点は3週間くらいでやること。
③ あなたには事例Ⅱを作ってもらいます。他の事例は同時進行で他の先生が作ります。
④ 受験者の属性(どこに勤めているか、男性か女性か、年齢など)が、点数に影響しないこと。
前回は、納期を間に合わせるための試験についての考え方でしたが、今回は、③を検討してみましょう。
例えば、あなたが(受験生には特定されないでしょうが)SNS等で炎上する場合を考えてみましょう。
最も恐れることは、以下のパターンです。
優秀な受験生A君の得点開示
総得点 284 不合格
事例Ⅰ A 80点
事例Ⅱ D 38点
事例Ⅲ A 82点
事例Ⅳ A 84点
もしこのような受験生が続出したら大変です。確実にあなたの試験問題が、「マニアックな問題である」と疑われます。
明らかに、ぶっちぎりで合格できるはずの受験生たちをD評定でばたばたと不合格にしてしまうというのは、大問題です。新選組もびっくりの切れ味です。
そこで、なるべくD評定を出さないようにしたいところです。先ほどの例だと合計点では、余裕で合格点を超えているので、少なくとも事例ⅡでC判定にできていればA君は合格できました。そして彼は世の中の中小企業の星となったでしょう。
では、どうするか。
私だったら以下のようなことを検討します。
問題数5問で、各大問20点だと仮定する。
(1)、易しい問題を2問配置し、大多数の受験生が12点~18点を取れるよう設計する。
この段階で24点は確保できる。
(2)、やや難しい問題を2点配置し、大多数の受験生が9点~12点を取れるよう設計する。
これで、18点+1 の24点で42点。足切ラインはクリアできる。
(3)、その上で、難しい問題を1問配置。ここは実力積み上げ問題として、ここで得点できる人はA以上になってくる。この問題はA評価の人数調整用とする。
この設計がまず普通に考えられるパターンだと思います。
であるならば、受験生サイドには 2つの作戦があります。
① どの問題もまんべんなくとれるよう、実力を醸成する。
② 易しい問題で18点×2 やや難しい問題で12点x2 難しい問題は、2点くらいでOK=合計 62点 楽勝でA
私は完全に②の作戦を考えました。難しい問題は最悪0点でも上記の戦略なら60点となります。
難しい問題は時間を取られるので、あまりに大変なら華麗にスルー。
1~2点でも取れれば御の字。
こう考えると、試験中のタイムマネジメントが大きく変わってきます。
試験開始→設問俯瞰。この工程で「あぁこの問題は難しそうだな。」と思った問題はハナから相手にしません。
但し難しい問題も空欄で出すのはお勧めしません。
先ほど書いたように、難しい問題でA評定の人数を調整している可能性があります。
横並びで58点クラスの人数が多いと、「難しい問題」で差をつける可能性があります。「白紙」と「自分が想定した解答ではないけど、間違いとは言い切れない解答」が書かれていれば、後者に軍配があがります。
今回は、得点による問題設計についてお伝えいたしました。次回は、「じゃあどうやって難易度を調整するの?」ということについて、また私AJが妄想の世界に旅立とうと思います。
さて、明日は「妄想している暇があるなら勉強だ!」というストイックなうみんちゅの記事です。お楽しみに。