(前回までの記事)
合格者のコンピテンシー(1)
合格者のコンピテンシー(2)
合格者の得意な事例
次に、「読む力」、「考える力」、「書く力」の習熟度と、事例ごとの得意/不得意には関係があるかどうかを調べてみました。
【初挑戦組は事例Ⅱが得意】
事例Ⅱが得意と答えた合格者が最も多く23人、全体の36%となりました。また、構成比では、事例Ⅱを得意とする合格者は初挑戦組が高く、一方事例Ⅰを得意とする合格者は複数年組が高くなっています。事例Ⅰは受験回数が増えるほどに得意になるのに対し、事例Ⅱは逆に得意ではなくなっていくという、興味深い結果となりました。
事例Ⅱを得意とする理由を個別に見てみると、「与件に沿った素直な解答」、「抜き出し式の解答」、「身近でイメージしやすい」など与件に表現されている内容を重視する要素が、論理的に考え推測する要素よりも多く見られました。第2節でみたように、初挑戦組でも「読む力」への自信が相対的に高いことが、事例Ⅱを得意と感じることに関係がありそうです。
なお、事例Ⅰを得意とする理由を個別に見てみると、「フレームワークの作成」、「企業の進むべき方向性がイメージしやすい」などの意見がありました。こちらは「考える」プロセスへの工夫ができている合格者が多いようです。
(続く)
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