こんにちは、多年度受験ナビゲーター、「実年受験生の味方」リンフ(lingfu)です。早いもので、2次試験当日まであと1週間余りとなりました。本シリーズのブログ記事も12本目で、試験前としては最終回となります。11回目まで解答の作成方法について体系的に記載して来ましたので、時間のある方は是非文末のリンクから再度読み直してみると新たな気づきがあることと思います。そして今回は、残された時間から、方法論よりも試験前、試験中のメンタル面での対応方法について記載したいと思います。
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【試験場の下見】
試験当日の緊張感は極力排除したいです。人間は新たな物に接したり、新たな場所へ行くとその刺激により平常心を奪われます。試験場内のみならず、試験場に向かう景色や交通機関やそこでの出来事について、できる限り「初体験を排除しておく」ことが必要です。そのために、できるなら前週の同じ曜日(日曜)の同時間帯に試験場の下見をしておくことをお勧めします。
昨年リンフは、単に下見気分で行くのではなく、前日に実際の試験準備をし、「今日が試験日だ」というつもりで、各交通機関の要所を写真撮影しながら試験場への下見に行きました。試験当日の時間調整用に使う店を決め混雑度を確認、昼食の調達場所を決めました。試験会場の大学は国立大でオープンな環境だったため、かなり教室の雰囲気が掴める場所まで近づくことができ、イスの硬さを確認できたため座布団を持参することを決めました。また、昼食をする場所を雨の日・晴れの日別に決め、昼食後に気分転換に散策するルートも決めました。そして、当日までの通勤時間等にこの写真を繰り返し見て、試験開始までのシミュレーションを何度も行い、当日の緊張感を事前にしきっておくことで、「この一年の努力は今日のため!」など無用に力が入らないよう心がけました。
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【FPで当日の行動を律する】
すでに受験生の皆さんは、色々な内容のFP(ファイナルペーパー)を作成していることと思います。リンフは各事例のFPを作成したうえで、表紙に当日の行動のスケジュールを記載し追加しました。スケジュールは朝起きる時間から始まり、朝食、試験場への移動、途中の時間調整、試験開始までの時間の使い方、試験中の時間配分、試験終了後次の事例までの過ごし方、昼食の取り方、試験終了後の再現答案の骨子作成までの想定されるできごと・やるべきことを詳細に書き出しました。
さらに、その時考えるべきこと、考えてはいけないことを記載したうえに、その時々の自分への応援メッセージを書きました。「がんばれ、大丈夫」「過去は振り返らない」「ポジティブ思考で!」「疲れていても、ここからが勝負の事例Ⅳだ!」… 。
当日の行動は、まるで誰かの指令を受けここに来た人間のように、ほぼスケジュールをこなすことに意識を集中して過ごしました。このことで、余計な雑念がわき起こることを排除できました。不思議なもので、それまでの年は、所属する勉強会関係方の激励は試験の集中を避けるために意識的に避けていましたが、昨年はそのスケジュールも書き込まれていたため、冷静に関係の方としばらく会話をし、握手をして試験場に入っていくことができました。試験場外で様々な激励を受けようとも、試験場に入ってしまえば孤独です。その時々でFPを読み込むなかで、自分からの激励を読み気分を高め続けることができました。
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【試験中の意識:複数の自分で制御する】
今まで受けた模試のなかで、解答作りに没頭しすぎて、時間配分に失敗し、取るべき問題に時間が割けなかった、白紙を作ってしまった、という経験はあるでしょう。試験においては、冷静に自分をコントロールする「自分」を持っている必要があります。
・時間配分をコントロールする自分
すでに試験時間中の時間配分は設定していることと思います。しかし試験の内容によってなかなか思い通りにはならないものです。試験中は常にあるべき時間配分を意識しつつも臨機応変に時間配分を修正しつつ全体の時間内に収めることをコントロールする自分が必要です。
・出題者の意図を探し続ける自分
今までの記事で繰り返し指摘しましたように、出題者の意図を外した解答は得点できません。また、出題者の意図への理解をアピールすることで得点を加算することができます。そこで、常に出題者の意図を探し、検討し続ける自分が必要になります。
・解答の大枠を作りこむ自分
試験においは、「ひたすらがんばって終了!」というやり方は安定性を欠き、リスクが高いと言わざるをえません。過去問での勉強の結果や前記出題者の意図を勘案しつつ、どのように60点越え答案を作りこむか、を考え続ける自分が必要です。分析問題等、与件に得点要素がある問題は80点レベルを狙いキーワードを漏らさず拾う、難しい提案問題も、提案の方向を大外しせず先出しで記載し、因果の妥当性・切り口の明確さで得点を積み増し50点は確保する、等。また、判断の分かれる論点、キーワードについては優先順位をつけた字数配分で解答しつつ、リスクヘッジにキーワードを解答内に忍ばせておく、といった60点超え解答を作りこむ自分が必要になります。
「そんなの無理!」という声が聞こえてきますが、大丈夫です。人間の能力は素晴らしく、複数の思考を走らせる能力は全ての人が持っています。ただ、「明日のスケジュールを立てつつ、今日の昼ごはんをどうしようか」考えているレベルにしか脳を使っていないのがリンフも含めた多くの人の日常です。試験では脳をフル回転させ、大胆にかつ冷静に、を実践してください。
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【最悪のケースを想定し、対応を決めておく】
試験場で「頭が真っ白で手が止まる」、といった事態は何としても避けたいです。とは言え相手(出題者)がある試験ですので、「どうにも解答の糸口が掴めない」といった事態に遭遇することはあるでしょう。リンフは最悪そのような事態に陥った場合の自分なりの対応をFP内に記載しておきました。本当の最悪時には、とにかくそれに最も関連する与件の文章を抜き書きして解答することです。次に少しでも内容が吟味できる時のために、事例ごとの対応を決めておきました。例えば事例Ⅰなら一番幅広く適応できる組織にかかわる要素に絡めて解答を作ること、社長の考える「ありたい姿に沿う」効果や提案につながる論旨を構成すること、をあらかじめ定めておきました。実際に使うことはありませんでしたが、このようなリスク対応をもっていることで気分的に楽になる効果が期待できます。
以上です。12回に渡りブログ記事を記載してきましたが、本内容が皆様の合格に少しでも役に立つことができたなら、大変嬉しく思います。試験当日は、某大学へ応援に駆けつけます、是非淡々とかつ持てる力を出し切り、次のステージに駒を進めてください。そして12月には口述セミナーでお会いしましょう。
明日はお待ちかね、詰め込み女王 アスカ先輩登場です。乞うご期待!
◆◆ ふぞ8ブログ “実年受験生のための2次試験対応法” by リンフ(lingfu)◆◆
第1章 実年受験生の味方現わる
・実年受験生の味方現わる! 多年度生合格ナビゲーター、リンフです
第2章 実年受験生向け 2次試験に求められる思考法
・実年受験生の味方現わる! 多年度生合格ナビゲーター、リンフです
第3章 実年受験生向け 実践的解答作成法
・実年受験生の実践的解答作成法② 因果の得点3要素+1(その2)
・実年受験生の実践的解答作成法③ 因果の得点3要素+1(その3)
・実年受験生の実践的解答作成法③ 因果の得点3要素+1(その4)
第4章 実年受験生向け コア・ロジックとは
第5章 実年受験生向け 解答作成手順
↓↓イマココ
第6章 実年受験生向け 試験本番への準備と本番での対応方法
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