事例Ⅱのアドバイスリレー企画3 たくろう編 ~強みも、機会も、あるんだよ~

同友館
doyukan_logo

皆さん、こんにちは。事例Ⅱ&企画チーム担当のたくろうです。

一次試験から約1か月が経過しましたが、二次試験に向けた進捗は如何でしょうか。

今日は、ちょっとタイミング的には、早いかもしれませんが、事例Ⅱのファイナルペーパーについて、お話したいと思います。

ちなみに、今回は、先日のえとえんのブログ記事の影響を若干受けています(w

続きを読む: 事例Ⅱのアドバイスリレー企画3 たくろう編 ~強みも、機会も、あるんだよ~

ファイナルペーパーの位置づけ

まず最初に、私なりのファイナルペーパーの位置づけをお話します。

ファイナルペーパーは、「これが全て」というものではありません。

あくまで、自分の仕事での経験則や思考の癖みたいなものを、二次試験対策用に少しチューニング(矯正)するためのものだと思います。

仕事をされている受験生は、日々の業務で様々なビジネスジャッジをされていると思います。

特に勤続年数の長い、私のような40代以降の 社畜 サラリーマンの場合は、自分の判断や考え方が、業種や会社の方針に少なからず影響を受けているのではないでしょうか💦

そんな中、試験本番では「社長の想いに寄り添った、デキる中小企業診断士」を演じ切る必要があります。

ファイナルペーパーは、本音:素のままの自分(日常の思考)」と「建前:二次試験本番(で求められる思考)」とのGAPを埋めるために、非常に有効だと思うので、その観点でお話したいと思います。

素のままの自分で二次試験を受けてはいけない!?

もう少し、日常の思考と二次試験本番とのGAPについてお話します。

素のままの自分で二次試験の本番を受験するのは絶対におススメしませんが、過去問演習では、一度は素のままの自分で解くことはおススメします。

独学生だった私は、一年前、あまり二次試験について情報収集することなく、8月中旬に、いきなりR3年度の過去問を解きました。

仕事柄、組織やマーケについて多少の経験があったので、自信満々で解答を書き上げましたが・・・

結果はボロボロ・・・「あたしって、ほんとバカ」って感じで、絶望を撒き散らした記憶があります。

ただし、このタイミングで、自分の経験や思考(素のままの自分)では、二次試験で点数が取れないことに気づくことができ、自分の思考そのものを二次試験用に矯正する必要性を把握できたことが、自分の勝因だったと思います。

ファイナルペーパーの作り方

さて、前置きが長くなりましたが、どうやってファイナルペーパーを作ったのか、私の場合を例にお示ししたいと思います。

まず、基本的な考え方やフレームワークが纏められてあるファイナルペーパーをネットで探してダウンロードします。

私の場合、「一発合格道場」さんのブログで公開されているものを使用させていただきました(その節は本当にお世話になりました!)

公開されている過去の合格者の方のファイナルペーパーを活用するのは、特に時間の無いストレート生には、タイパ的にもおススメです。

そのうえで、自分の思考と二次試験とで、何がGAPなのか、過去問演習を通じて、炙り出して、同じミス(素のままの自分で解答)を繰り返さないよう、整理・記録していきます。

私の場合、9月下旬くらいから、ダウンロードしたファイナルペーパーに加筆していき、自分専用のファイナルペーパーに纏める作業を行いました。

たくろう的、事例Ⅱのファイナルペーパー

以下に、特に私が意識してファイナルペーパーに記載した点をあげますので、参考にしてみてください。

あくまで、私の場合は、ここに苦しんだというポイントなので、「こんなの当たり前じゃん!」と思う方もいらっしゃると思いますが、何卒ご容赦を・・・

その1)社長の想いには絶対に寄り添う!(肯定して、応援・実現するための助言をする)

中小企業は経営資源も乏しく、財務内容も盤石ではない為、チャレンジングな施策は取り辛いと(私は)考えがちですが、二次試験では違います。

リスクが高いと思っても、社長の想い(地域貢献、新商品開発・新市場開拓等)を肯定し、応援・実現するための助言をすることが重要です。

社長の想いが与件文に記載されている場合、必ず肯定的に受け止めることをおススメします。

その2)目的は売上拡大(リスク回避の現状安住はNG)

1つ目と似ていますが、経営資源が乏しい中小企業だとしても、現状安住はNGです。

そこそこ利益が出ていたら、リスクは取らずに現状維持でイイじゃんと(私は)思いがちですが、二次試験では企業としての成長(売上・利益)を追求する姿勢が重要です。

与件文中に、環境変化(顧客ニーズや市場環境等)の記載があれば、機会(O)であるケースが多いと思います。

この場合、自社の強み(S)の活用、もしくは、自社の弱み(W)を協業で補うことで、機会(O)を捉え、売上を伸ばすという助言を行うのが、1つのセオリーだと思います。

その3)聞かれたことに素直に答える(変化球や論破はダメ絶対)

質問者の盲点を突くような解答はNGです。

例えば、「Aするには、どうする?」と聞かれたのに、「AよりBすべき。その為には~」的な解答や、与件文にある「顕在化した顧客ニーズへの対応」を聞かれているに、「別の潜在ニーズを喚起します」的な解答は、おススメしません。

特に経験豊富な40代・50代の受験生は自分の仕事上の成功体験を書きたくなると思いますが、合格するためには我慢しましょう。

求められているのは、設問者の意図する解答であって、受験生の成功体験ではありません。

また、設問に記載してある要素は、必ず解答に折り込むことをおススメします。

R4年度・事例Ⅱの第4問では、「消費者動向調査」の結果が、しっかりと 長々と 記載してありましたが、これだけの文量をわざわざ記載した問題作成者の意図を踏まえると、解答に折り込むことが、ある意味「素直に」答えるということだと思います。

その4)「強みも、機会も、あるんだよ」(与件文中のお膳立てを見逃さない

普段の仕事では、セオリー通りに物事が進むことは極めて稀ですよね。

でも、二次試験は違います。セオリー通りでイイんですっ!

むしろ、これでもかというくらい、セオリー通りに進めるためのお膳立て(強み・機会)が揃っています

例えば、新たな顧客ニーズに対応できる「未利用資源が自社にある」もしくは、「技術・商材等を持つ会社が近所にあって協業可能」とか・・・。ドラマや映画のように、お膳立てが整っているはずです。

よく言われるノウハウで、与件文の記載で無駄な部分は無いといわれますが、私もまったく同感です。

3つ目に記載したことにも繋がりますが、解答を導出するための材料・要素が与件文・設問文に所狭しと散りばめられていると思います

与件文に記載してある自社の強み(S)や機会(O)で、活用出来ていないものがあれば、解答に折り込むことをおススメします。

最後に・・・

さて、事例Ⅱのファイナルペーパーを作成するにあたって、留意すべきポイントをお話してきましたが、いかがでしょうか。

最後に、改めて事例Ⅱを一言で表すと、こんな感じでしょうか。

強み(S)を活かし、弱み(W)を協業で克服し、機会(O)を捉えて、売上を伸ばすことで、社長の想いを実現する

これが全てではありませんが、私が事例Ⅱの勉強を通じて、最も意識した(そして身に付けた)内容をご紹介させていただきました。

本日ご紹介した内容が、一人でも多くの受験生の参考になれば幸いです。

まだまだ暑い日が続きますが、体調管理にはくれぐれも気を付けてください!!!

次回は事例Ⅱの偉大なリーダー「じゅん」の登場です。お楽しみに♪

「この記事が参考になった」と思った方はクリックをお願いします!
SNSでフォローする