合否を大きく左右する『事例Ⅳ』~どう勉強する?~

同友館
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多年度生合格ナビゲーターのガックンです。

昨日、大阪夏セミナーに参加してくださった皆さん、貴重な勉強時間を割いていただきありがとうございました。少しでも皆さんのお役に立ってていればうれしいです。

また、先週1次試験を受験された方、お疲れ様でした。ところで、「しばらくゆっくり休んで」なんか考えてないですよね。もちろん!! 1次試験が終わって2次試験まで11週間、そう、今日の時点で既に11分の1が過ぎてしまっているのです。2次試験まで残り10週間、70日(8月16日時点)です。残りの期間は限られています。全力で頑張りましょう!!

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なかには自己採点の結果、残念ながら1次試験の結果が合格ラインに達していない人もいるかもしれません。毎年とまではいきませんがボツ問が出る場合もあります。年によっては対象科目を受験した全員に4点なんて年もあります。運よく自分がマークミスしているかもしれません。ボーダーラインの方は絶対に2次試験の勉強をスタートして下さい。1次試験の合格発表の9月8日(火)は、2次試験まで残り47日です。そこからスタートすると、今日の時点で既にスタートしている人とは何周も周回遅れになってしまいます。
実際にガックンの周りにも、「自己採点では合格ラインに達していなかったけど合格していました。」という人が数人います。2次試験は上位20%が合格する相対試験と言われています。周回遅れを取り戻すのは非常に厳しいです。

大きく合格ラインと開きのある方も、ぜひこの時期に2次試験の勉強をして下さい! 2次試験の勉強をすることで1次試験の見方が変わってくることもあろうかと思います。そして何よりも来年の1次試験の後には、2次試験を皆さんは受けるのですから。来年に向けての準備をしておきましょう。
今年、2次試験を受けられる方の今の時期の勉強方法や、実際の解答などを近くで見ながら、成功例や失敗例、自分に合うスタイルや合わないスタイル、自分の目で見て体感することは、来年へのもの凄いアドバンテージになると思います。自分は1次試験がダメだったと、変なプライドや負い目が邪魔をしてしまうこともあるかと思いますが、「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」と同じで、その気持ちも一時のものです。ぜひ2次試験の勉強を、2次試験を受ける方と一緒に今の時期に行ってください。

ここで少しだけ営業です。 え~、もし、まだ、「ふぞろいな合格答案エピソード8」をご購入でない方は、ぜひご購入を!! 来年買おうと思っても入手は困難ですよ~。「ふぞろいな合格答案エピソード7」をAmazonで見てもらえると分かるかと思います。

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また、前置きが長くなってしまいました。今日は事例Ⅳの勉強方法についてお伝えしたいと思っています。

なぜ、事例Ⅳか?
それは事例Ⅳが、他の事例問題よりも合否に直結すると、ガックンは考えているからです。

ガックンは通っていた受験予備校で、一緒に勉強している受験生の演習問題の点数を分析しました。そうすると、事例Ⅳがもっとも点数のバラツキが大きく、かつ事例Ⅰから事例Ⅳの合計による順位に与える影響度が、最も大きいことが分かりました。
また、ふぞろいの分析の結果でも、事例Ⅳの点数のバラツキが大きいことが分かりました。
同じ100点満点の科目の中でバラツキの大きな科目が、総合得点に与える影響が大きいことは明白です。だから、皆さんにはぜひ事例Ⅳを得意科目にしてほしいのです。

ところで皆さんは、1次試験の財務・会計は得意でしたか? あるいは事例Ⅳは得意ですか?

ガックンが今までの受験生活や合格後にいろいろな人と話をすると、中小企業診断士試験を受験される方の多くは、財務・会計が苦手のようです。中には公認会計士の方や、税理士の方、銀行にお勤めの方、経理関係の部署の方などもいて、もちろん例外的な人もいます。
そう言えば、公認会計士だけど事例Ⅳが、得意ではない合格ナビゲーターのむらっちみたいな例外の中の例外なんて人もいますね。

ではガックンは? と言うと、1次試験の財務・会計、特に計算問題は得意でした。しかし、2次試験の勉強を始めたころの事例Ⅳは、予備校の演習問題ではなぜか点数が安定せず不得意な科目でした。そんなガックンが考える、事例Ⅳをどう勉強するか? について、お伝えします。

 

■計算能力の向上

事例Ⅳの配点を見ていると60%くらいは計算問題です。正味現在価値の計算や、キャッシュフローの計算、経営指標の計算など、2次試験に出てくる定番中の定番の計算問題については、問題なく解けるようになっていないと、そもそも戦いの土俵に上がれません。
もし、1次試験レベルの計算問題に不安があるようなら、まずは1次試験の計算問題を確実にする方が遠回りのようで近道です。

ある程度計算問題に対する理解が出来るようになると、課題になるのはスピードと正確性です。これは勉強して知っているレベルから、トレーニングを積み重ねていくことで無意識のうちに解けるレベルになる必要があります。そう、トレーニングです。スポーツや楽器の演奏などと一緒で、分かる・知っている・出来るのレベルから更に上手くなるためには日々のトレーニングが欠かせません。ちょっとサボると感覚が鈍って、あっという間に下手になってしまいます。
事例Ⅳの計算問題も一緒です。自分は分かる・知っている・出来るという問題でも、より早く正確に解くためにはトレーニングが欠かせません。
計算問題を1問でもいいので毎日解きましょう!!

■文章問題の対応力の向上

過去問や予備校の演習などで事例Ⅳの解答解説を読んだ際に、書いてあることは全部知っていることだけど、なぜか自分が問題を解いたときは間違えた。解答解説を1度読んで、もう一度その問題を解いてみると、簡単に解ける。なんてことは経験ないですか?

実はガックンがまさにそんな感じでした。「知っていることだし、たまたま今回は間違えただけで、同じ問題が出たら今度はちゃんと解ける。」なんてことを思っていました。
『同じような問題』が出たとしても、『同じ問題』は絶対出ないですよね。残念な勘違いガックンは、平成25年の事例ⅣでC評価を取るまで、そこになかなか気づくことが出来なかったのです。

小学生の算数でもよく言われることですよね。数式の計算問題は解けるけど、文章問題が解けないみたいな話と一緒ですよね。
例えば、
「みかんがこたつ上に3つあります。お母さんはリンゴを3つ買ってきてこたつの上において、そのうちの2つ皮をむいてみんなで食べました。お父さんが帰って来てこたつでみかんを1つ食べました。」
「こたつの上にくだものは何個あるでしょう?」
どんなに数式の計算問題を解けたとしても、文章から自分で計算問題に置き換える力が無いと、問題を解くことが出来ないのです。今回の問題は、「3+3-2-1=3」で3個ですよね。
事例Ⅳでは計算能力だけでなく、実際の企業の事例から、1次試験で学んだ数式をどう活用するのかが問われているという意識を持つ必要があります。過去問や予備校の演習問題を解く際も、そう意識を少し持つだけでも随分と変わってくると思います。

では、もし問われ方が、「こたつの上にくだものは何が何個あるでしょう」なら、「みかん:3-1=2 2個」「リンゴ:3-2=1 1個」そんな感じで答えも変わってきますよね。
文章のはじめの方だけを読んで、後半の読みを疎かにしていると、前に解いた同じような問題と同じと思いこんで、全部で3個みたいな間違いを起こすかもしれません。事例Ⅳでも単位は? 四捨五入は? 利益は営業利益ベースそれとも経常利益ベース? などなど文章の最後まで注意力をもって読む必要があります。

2次試験は計算問題が解けることを試されているのではなく、事例企業に対して財務・会計の知識をどう活かすのかが試されているとともに、数値を扱うからには注意力を持って取り組む必要があり、その注意力がちゃんとあるかが試されていると思います。
ずっと単位が○○千円だったのに、途中に○○万円みたいな数字があり、単位間違いを起こさせる問題が毎年のようにありますからね。ここでこんなことをガックンは書きながら、平成26年の事例Ⅳで見事に引っかかっているのですけどね。

■経営指標の書き方の向上

皆さんは予備校などで、「他の問題を全部間違っていても経営指標の問題だけきっちりと書けていたら合格できる。」なんて話を聞いたことありませんか? ガックンの周りには残念ながら経営指標以外の計算問題は全部間違っていたけど合格したという人がいなかったので、真意のほどは分かりません。でも、ガックンは複数の予備校に通いましたが、どの予備校でも言っていたので、多分、多くの実績があるのだと思います。各予備校で特に大事だと言っていたのが、経営指標の問題の中でも記述部分です。

では、どう書けばいいのか? 経営指標は基本的に分母と分子の分数から成り立っています。分母がどうなのか? 分子がどうなのか? 基本はその説明をすることです。書き方がもう一つしっくりこない人は、そういう意識をもって、予備校が出している模範解答などを見てみるといいと思います。

同じような問題で、「キャッシュ・フローの状況を説明せよ。」みたいな問題もあります。どう書けばいいのか分からない人は、ぜひ一度いくつかの上場企業の有価証券報告書でキャッシュ・フローについて書いてある部分を読んでみて下さい。そのあと、もう一度予備校が出している模範解答を読んでみると、こんなんで良いんだって思えると思います。

■電卓の使い方

今までに電卓をたたき間違えていて、問題の答えを間違った、みたいな経験はありませんか? ガックンはしばしばやってしまっていました。電卓以前で簡単な計算だから、頭の中で暗算して間違っていたなんてことも多々あります。
せっかく解ける能力があるのに点数にならない、これほど残念なことはありません。日々の計算トレーニングの段階から2回電卓を叩いて検算をする癖をつけておくことと、簡単な計算でも電卓を念のために使う。もしかしたらガックンだけかもしれないですが、当たり前の様で出来ていないことですので、心がけるようにするといいと思います。
電卓によっては、2回同じ計算結果が出ると“OK”みたいな表示が出て検算を支援してくれるものもあります。 道具選びも大事です!

ところでみなさんは、電卓のGTボタンやM+ボタンを使いこなしていますか? 現在価値の計算などを行う際には非常に便利なボタンです。使い方はネットで調べたり、電卓の使い方の本を見ることで簡単に習得できます。ぜひ便利なボタンの使い方を知って、早くかつ間違いが起こる可能性を低くしましょう!
また、長々と書いてしまいました。事例Ⅳが得意な人も不得意な人もいると思います。不得意だろうが嫌いだろうが、事例Ⅳの出来が大きく2次試験の合否に影響を与えます。ぜひ今回のブログを参考にして、事例Ⅳで点数を稼げるようになってください。

 

合格ナビゲーターは皆さんを応援しています!!!

次回は、多年度生合格ナビゲーターのキッラーンの登場です。1次試験について多くの貴重な体験を語ってくれたキッラーンです。2次試験についてはさらに貴重な体験をしていることは間違いないでしょうから、どんな話が聞けるのか楽しみですね。

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