ゆーきちは果たして、筋トレをやっているのでしょうか。私はこっそり答えを教えてもらいました。
さて天高く、肥ゆるのは馬だけではない秋、皆様如何お過ごしでしょうか。何はともあれゴルディロックス・Tommyです。
二次試験を受験された皆様におかれましては、本当に、本当にお疲れさまでした。終了直後のブログということで、何を書こうか悩みましたが、私が昨年体験した「2次試験ドキュメント縮刷版」をお届けしようと思います。何を隠そう、“ふぞろい”本誌後半パートのパクリです。いえ、オマージュです。いつも経験談ばかりですみません。
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2次試験再現答案をお寄せください
ふぞろいは皆様からのお気持ちでなり立っています。
ふぞろい16に皆様のちからをお貸しください
再現答案の提出はこちらから
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目次
≪令和3年11月7日@福岡工業大学≫
前日に福岡入りし、博多駅の近くのホテルにチェックイン。夕方に電車で会場まで下見。電車で会場まで行かないといけないのが不安だけど、直前まで会場が分からないから仕方ないよね。博多辺りにしてまぁ無難だったな。
試験当日。良かった、ちゃんと眠れたようだ。前日買っておいた好きなパンとカフェオーレを朝食に。早速会場へ出発。電車は普通に動いてる。ふぅ、一安心だ。普段あんまり電車を使わないから万が一止まったときどうすればいいか分からない。
会場は中教室くらいか。机はつながっているから使いづらいけど、ものすごく狭いという訳でもない。何か私だけやたら荷物多いな。何で皆そんなに身軽なんだろう。それにしてもこの胃に重くくる感じの緊張感、大嫌いだ。逆流性食道炎になりそう。
【試験前】
あぁ、いよいよだ。事例Ⅰは過去になく暗記を中心に勉強したから、ど忘れしないといいな。でももう色々考えても同じだからとにかく心を落ち着けよう。ここまで来たら緊張はもうしないと決めている。受験番号だけは書き忘れがないように、書いたら受験票にチェックを入れること。大丈夫。事例Ⅰはちゃんと勉強したから、落ち着いて考えれば解けるはず。
【試験中】
開始の合図と同時にページを捲り、まずは受験番号記入。書いたら受験票にチェックマーク。そしてまずは設問文へ。設問の時制を確認してPas(過去)、Pre(現在)、Fu(未来)をざっと書き込む。どんな出題意図なのか予測を立て、メモ。ピンとくる設問とこない設問があるけど、こないやつは多分難しいから後回し。第4問はよく分からなそう。へぇー、印刷会社か。何年か前の事例にもあったな。世の中数多と中小企業は存在しているのに数年でかぶせてくるなんて、余程印刷会社はテーマにしやすいのかな。
3代目社長、何かプラスかマイナスかよく分からん奴がでてきたぞ。これはまた妙にリアルだな。これまでの事例は水戸黄門ばりに善悪ハッキリしていたもんね。世の中そんなに白黒はっきりつけられることばかりじゃないはず。ようやく事例もリアリティー追求してきたな。何かこれまでになくふわっとした感じはあるけど、第3問では利点と欠点の双方訊かれているし、ニュートラルな立場で捉えて事実に沿った解答を心掛けよう。
最後にもう一度受験番号を書いたか確認して、受験票に2つ目のチェックマークを入れた。
【試験後】
第4問は予想通り難しくて最後に回したけど、あれは解答が割れるはず。それも踏まえたら大外しはしていないんじゃないかな。でも過去2回の経験から手応えなんてまるで当てにならないから、気を緩めないでいこう。
【試験前】
前回は屈辱のD判定を取ってしまった事例Ⅱ。あの時も終了直後は滅茶苦茶できたと思ったのに。事例Ⅱはそういう怖さがある。ノリで答えないこと。冷静に根拠を持ってくるようにしよう。
【試験中】
事例Ⅰと同じようにまずは設問文から。時制をチェック。必要そうな設問には「だなどこボックス」を軽く書いておく。フランチャイザー、フランチャイジー、憶えといて良かった。与える方が先だから“ザ”、受ける方は後だから50音順でも後になる“ジ”って憶えたんだ。その後、いざ与件文へ。今年は豆腐屋さんか。これまたピンポイントでニッチなとこ突いてきたな。出た、ベタなX市。やたら小京都の面影がある街が多い気がする。
え!?コロナ登場!?そこまで現状に即して考えるのか!さっきの事例Ⅰにしろ、今年は”リアルガチ”に走ってきた感がある。いつも事例はこの世との接点がないパラレルワールドの話と思ってきたけど、遂に登場人物たちもこちらの世界に寄ってきたか。
そんなことはどうでも良いが、そこまで捻った問題は出ていないような気がするなぁ…
【試験後】
事例Ⅰに引き続き、まぁまぁやれたような気がする。でもそんな気がして結果がついてこないのが事例Ⅱ。前回の悪夢が頭を過る。まぁ、とりあえずこれで半分終わり。お昼休みは人の少ない窓際の陽だまりに行き、マスクを外して深呼吸。酸素を身体に行きわたらせた。
【試験前】
午前中の科目に手応えを感じられたので、精神状態はまずまず。でも本当の勝負はここからだ。設問ごとにうまく切り分けられるかが不安だな、などと考えながら開始時刻を待つ。
【試験中】
いつも通り、まずは設問文から。強み、弱みは想定通り。受託生産品は共有化とか標準化とか、その辺りの話になってきそう。突拍子もない問題や知識が必要な問題はなさそうだけど、やっぱり切り分けに悩みそうだなぁ。
そして与件文へ。バッグメーカーか。想像はしやすい。旅行雑誌に掲載されたバッグということで頭の中に某メーカーが浮かぶ。いや、あそこはナイロンがウリだから違うか。
出た!出ました、C社の問題点。生産計画の頻度やら変更の多さやら、手垢のついたフレーズなのに、いつも点が取れないのは何故なんだろう。更に続く状況説明。工程の段落は特に苦手だ。更にバッグメーカーからの受注生産品と自社ブランド品でC社の混乱が私の頭にも伝播。図式化する余裕もなくとりあえず問題を解き始めることに。焦る、焦るな、焦ってる。三段活用今不要。
とりあえず解答欄は全部埋めはしたけど…何かしっくりする解答が作れていない気がする。
【試験後】
あー、まただ。事例Ⅲを終えてのこの感じ。何かもやっとする。仕切りが緩くてご飯パートにおかずの汁がしみ込んでしまったお弁当みたいだ。一つ一つの設問を明確に区分できなかった気がする。スクランブル事故の可能性もあるな…事例Ⅳでの挽回は難しいし、しょっぱいなー
【試験前】
毎年恒例、事例Ⅳの前に最後の力を振り絞るための栄養ドリンクを注入。事例Ⅲの傷が残るけれど、もしもこの落ち込みが杞憂に終わったときのために、事例Ⅳも頑張るしかない。本当に泣くのはその後だ。あぁイエスよアッラーよ八百万の神よ、どうか私を計算ミスから救ってください。「願はくは、あの扇の真ん中射させてたばせたまへ」とのたまひた那須与一の気持ちになりながら、心を落ち着ける。
【試験中】
事例Ⅳはとりあえずざっと設問に目を通してからすぐに与件文へ。財務分析4つか。このくらいのイレギュラーは来るだろうと思っていた。とりあえず間違いがない指標を挙げとけば大丈夫じゃないかな、といつになく楽観的。
そうは言っても、事例Ⅳを解くときはいつもその後の計算問題のことが気になって与件文を読むのは気もそぞろ。ちっとも頭に入ってこない。結局D社は何がしたいんだ?いや、とりあえず設問を進めよう。NPVは飛ばすのが定石だけど、私は意外とこの緻密な計算が好きなので、登れるところまでは登ってみる心意気。でも難易度が把握できない段階であまり時間もかけられず、とりあえず設問1だけ解いて次の第3問へ。CVPか。これが大の苦手。やってもやっても感覚が掴めない。でも設問1くらいは解けないとダメだろう。それっぽい答えを書いて設問2へ。こりゃダメだ、と第2問へ戻る。そんなスウィングを繰り返しているうちに、ダメだ、時間がない!とりあえず第4問へダッシュ。そしてちゃちゃっと第1問を見直し。直後に終了のホイッスル(実際には号令)。諦めてもないのに試合終了の笛は鳴るものだ。
【試験後】
あはは…3回目の「抜け殻のような気持ち」。事例Ⅳは予想通り難しかった。でも簡単だったら計算ミスが致命的になる可能性があるから、難しいくらいで良かったのかもしれない。過去2回、事例Ⅳはできたためしがないけれど、点数は思ったほど悪くなかったし。いや、普段ネガティブな私なのに何でここで楽観的になっているんだ!?甘い期待は裏切られると散々学習したはずなのに。まぁ、一言で言うと「できなかった」だよな。
何はともあれ、明日は普通に仕事だから早く帰らないと。帰り道でどこかの予備校が事例Ⅰの想定解答を配布していたけれど、受け取らなかった。今年はもう、試験中に全力を注ぐことを目的に、再現答案は作らないと決めている。もちろん、作った方が今後の自分のためにも、あわよくば後輩のためにもなるということは分かっているのだけど、過去2回、この再現答案を作るという作業は大きなストレスを伴う上に、満足のいくものを作れたことがなかった。どうせ無理なら悩まずに、ハナから諦めよう。そしてもう、発表まで試験に関する情報は一切合切、私の五感への侵入を認めない!
家に着き、家族に状況を報告。と言っても「結果が出るまで全く分からないから」と詳細なコメントは差し控えておく。今伝えられることは、それ以上はない。無事に受験できた報告と感謝の気持ちは述べた(と思う)。荷解きをして、問題用紙は机の奥深くへ。もうしばらく顔を合わせることはないだろう。いや、もしかしたら二度と会うことはないかもしれない。今回もこの問題は悲しい思い出になるのかなぁ…
明日の朝は勉強のために早起きしなくても良いし、今晩はゆっくり眠ろうと思っても、やはり興奮で眠れない。そんな夜がその後2、3日続いたのだった。
たった1年前のことなのに、随分と忘れているなぁと感じながら多少デフォルメも加えながら書いてみました。こうやって試験のことをすっかり封印しきった私が、思いもかけずに口述試験に進め、問題用紙と再会した時の衝撃は忘れられません。全く覚えていないのです。各事例の企業がどんな事業をやっていたのかすら覚えておらず「そういえば印刷会社だったな」というレベル。線とかキーワードとか書いていたはずだから、今からでも再現答案を作れるだろうと思っていたのに、全くダメでした。今でも、自分が何を書いてこの点数が取れたのか、闇の中です。
そんな私のようにならないよう、再現答案作った方が良かったなとは思います。でも、その過程でもし予備校の模範解答を見てしまっていたら、事例Ⅳの第2問、第3問で最終的な正解を一つも書けなかったことを知り、あの2カ月半は人生の無駄遣いになっていたことでしょう。「何をして過ごしていたって、思いだして苦しくなるんだ」という桜井さんの歌詞を地でいく年越しとなっていたはずです。ですから、再現答案の重要性を分かった今であっても、やはりあの時の自分の「もう決して振り返らない」という選択はベターだったと感じます。
このブログで何が言いたかったかというと、とにかく、試験後の感想は当てにはならないということです。小心者の私でさえ、発表までの2カ月半を意外なほど深刻にならずに過ごせたのは、過去2回で「思い煩ったって結果が出るまでは本当に分からない」という“悟り”を得たからだと思います。もしかしたら受験された方の中にも既出の私と似たような感想をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、安心してください、まだ終わっていません。
最後になりましたが、私は試験前まではお風呂上がりのドライヤーをかける時間を使って別の受験生支援団体のブログを読むようにしていました。でもその時間が案外苦しかった。「こんなに勉強しました」という記事を読めば「自分、全然足りてない…」と思い「これだけで受かりました」という記事を読めば「そんな天才と張り合える訳がない」と思う。申し訳ないけれど、気持ちが落ち込んでいるときには合格者のどんなお話も「あなたと私の間には高いボーダーがある」ことを見せつけられているような被害妄想を抱き、感謝の気持ちで読めませんでした。そして試験後はそのブログを全く開きませんでした。そんな私から言わせていただくと、試験後も変わらずこのブログに立ち寄っている貴方はとてもモチベーションの高い、合格に近い存在なのではないかと思います。試験までを全てのゴールと捉えず、あくまでもステップアップのための過程であると感じているからこそ、継続した努力をされている、きっとそんな方なのではないでしょうか。
一応私でも、試験前までのブログは「受験生の1分1秒を奪っているのだからできるだけためになることを書かなければ」と思ってプレッシャーを感じていましたが、ようやく自分流を大解放。モットーとしている「毒にも薬にもならない小噺」を久々に楽しく書くことができ、嬉しく思っています。本当に、終わって良かったですね。
“ふぞろい”は皆様の再現答案によって成り立っております。
「当番組は皆様のご依頼によって成り立っております」で有名な関西のお化け番組「探偵!ナイトスクープ」と同じようなものです。せっかく苦しい思いで再現答案を作成されたら、その作品をぜひ“ふぞろい”へお寄せください。ご提出いただいた方にはここだけの特典を用意しております。
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2次試験再現答案をお寄せください
ふぞろいは皆様からのお気持ちでなり立っています。
ふぞろい16に皆様のちからをお貸しください
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さぁ、続きましてはみんな大好き、ソーイチの登場です。彼には何かと縁あって今も助けてもらいっぱなしで頭が上がりません。去年の今頃、彼は何を考え、どのような日々を過ごしていたのでしょうか。気になる貴方は来週月曜日、また同じ場所でお逢いしましょう。
残り少なくなってしまった秋を、充分に満喫してくださいね。長くなりましたが以上、Tommyでした。皆様次回までご機嫌麗しゅう。