ストレート生合格ナビゲーターのとりっちです。
いよいよ1次試験まであと一週間と少しですね。
ストレート生の方の緊張感は表現しがたいほどだと思います。
私も昨年の直前1週間は夏休みを取得し、一日自習室に籠って最後の詰め込み学習を行っていました。
焦りや不安を追い込みの原動力に変えて、3日前くらいからは体調にも気を配りつつ、頑張って下さいね。
さて、本番までに整えておきたいのは、体調だけではありません。
皆さんはこれまで、何かの発表や大会などの際、体調も万全、練習も十分してきたはずなのに、いざ人前に立つと実力がうまく発揮できなかった…といった経験はありませんか?
これは、過度な緊張やプレッシャー、失敗を恐れる心が生み出す「メンタルブロック」によるものです。
このメンタルブロックの恐ろしいところは、練習を一生懸命やってきたが故に、あるいはそれが自分にとって重要過ぎるが故に、ここぞという時に萎縮してしまう点です。
診断士試験でもよく言われる「試験当日にパニックになってしまう心理」の背景には、こうした要因もあるかと思います。
そこでこの直前期には、体調のみでなく、これまでに鍛えてきた実力を本番で100%発揮するためのメンタルトレーニングも非常に重要になってきます。
スポーツの世界などでは、試合前に調子を整え、試合時に最高の状態にもっていくことを「ピーキング」と呼んでいます。
スポーツでは「心技体」が整っていることが重要だと言われますが、これを試験に置き換えると、「技」はこれまで蓄えてきた知識、「心」は過度な緊張やパニックにならないような精神状態を指すと言って良いでしょう。
では、その「心」の整え方は具体的にどう行ったら良いか?ですが、
自分自身にどのような「メンタルブロック」が生じやすいかによって、対処方法は異なると考えられます。
と言うのも、メンタルブロックには、その人のパーソナリティや過去の経験に裏付けられた様々なタイプがあるからです。
全てのタイプを網羅することは難しいので、ここでは、試験において比較的多いと思われる2つのタイプに絞って、その対処方法の一例をご紹介します。
目次
過去に成功体験があまりなく、自分の能力を過小評価しがちで、模試や演習などで良い成績を取っても逆に不安になってしまうタイプです。
私自身も割とここに当てはまります。
このタイプのメンタルブロックは、本番当日に「失敗したらどうしよう…」「落ちたらどうしよう…」という過度な不安が心を支配し、いつもなら解けていたはずの問題にもうまく対処できない、といった形で現れやすいのが特徴です。
このタイプの人には、
メンタルトレーニングが有効かと思われます。
できれば今週末の土曜日、試験開始時間を想定した、試験会場への下見をしておくことをお薦めします。
移動中は、
もし電車が遅れたら?
もし天候が悪かったら?(ちなみに去年は大阪、広島、福岡の3会場に台風が接近し、異様な緊張状態になっていました…)
もし忘れ物をしていたら?
など、あらゆるトラブルを想定し、それらに動揺せず対処できるシミュレーションをしておきましょう。
会場の入り口まで来たら、試験当日、心を落ち着けた状態で、会場に入る自分の姿をイメージしましょう。(会場の中まで入って下見することは禁止されていますので、あくまでイメージで十分です)
会場に入り、必要な道具やテキストを机に出して、心を落ち着けて座っている姿を心に描きます。
ここでも、様々なトラブルとそれにうまく対処できているイメージをしてみます。
もし会場の冷房が強かったら?
もし会場の椅子が座り心地が悪かったら?
もし自分の集中を乱してくるような人が隣に座ったら?(私は2次試験のとき、激しく独り言を言う人が隣の席でかなり動揺しました…)
そしてあらゆるトラブルをうまく乗り越え、体調は万全、頭が冴えわたった状態で試験問題に向き合う自分の姿を強く心に描きます。
このイメージを本番までに何度も繰り返し行ってみましょう。
未来の成功体験をできるかぎり具体的かつリアルに頭に焼き付けて、絶対にそうなれるという自己暗示を与え、自己評価の低さや過去の失敗に囚われないメンタルを育てておくことは、きっと本番においてプラスの効果をもたらすはずです。
このタイプは、求められているゴールに対してさらに高い目標を設定してしまい、少しのミスでも「自分はもうダメだ…」と過度なプレッシャーを与えてしまいがちです。
このタイプの人にとってまず大切なのは、過剰なゴール設定の高さの見直しです。
「総合で6割取れれば合格できる」
という試験のルールに立ち返ってみましょう。
100点満点が要件でないということは、1つのミスだけが原因で落ちることは決してない、ということです
むしろ、1つのミスに心を囚われて自己否定に陥ってしまうことが普段の実力を発揮できない状態を作り出し、落ちる原因につながってしまうのです。
診断士試験においては、例えミスをしたとしても、必ず挽回できるチャンスがあります。
次の問題で、次の科目で取り返す、という「最後まで諦めない気持ち」が試験において何よりの武器になる、と考えるようにしてみましょう。
次に、自分の心に存在するネガティブ要因を可視化してみましょう。
過去の演習や模試などで自分がミスしたパターンを全て洗い出してみて、そうならないために何が必要かをもう一度整理してみましょう。
過去に犯したミスを繰り返さない。これだけでも合格の可能性は大きく高まります。
また、本番前に何度か、当日持っていく予定のテキストなどを使って「休憩時間の30分間で何をどれだけ見返しできるか」をトレーニングしておきましょう。
キッラーンも前回の記事で「休憩時間は「休憩する」時間ではありません。ラストスパートの時間です」と書いていましたが、まさにこの休憩時間は、自分自身の不安な箇所、自信のない箇所を補強する最後のチャンスです。
完璧を追い求めがちな人にとっては、この「最後に自信のないところをしっかり確認できた」という行為そのものが安心材料となって心の安定につながり、本来の実力を発揮しやすくなります。
これらのことを心掛け、求めるのは「完璧」ではなく「合格」であることを胸に刻んでおきましょう。
長くなりましたが、本番当日に「心技体」の全てが整っている状態を目指して、追い込みを頑張ってくださいね。
明日は多年度生合格ナビゲーターのみほみほが登場です。
1次試験当日に手に入る「あるアイテム」が意外な形で役に立ったというお話をしてくれるようですよ。ストレート生もぜひチェックしてみてくださいね。
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