ふぞろい14の事例Ⅰリーダーきくっちが令和3年度の事例Ⅰを解いてみた!

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こんにちは!
受験生のあらゆる苦労を乗り越えた男、きくっちです。

本日は、実はふぞろい14の事例Ⅰリーダーのきくっちが、令和3年度の事例Ⅰをちょっと解いてみましたのでその感想を書きたいと思います。
3月に令和2年度の事例Ⅰを振り返ってみました(合格への大切な要件と勉強方法について)が、同じように設問要求、制約条件について感じたことをまとめてみました。

令和3年度の事例Ⅰの設問を読んでみて

きくっちは、①与件文の第1段落と最終段落のあとに、②設問文を確認してから、③与件文を読んで解きます。
以下は②の段階で考えたこと、感じたことです。
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第1問
2代目経営者は、なぜ印刷工場を持たないファブレス化を行ったと考えられるか、100字以内で述べよ。

岩崎先生が卒業し作問者変わったせいか、問われ方が違うぞ。いつもは「理由は」と聞いてきたはずだ。
 (ここはかもともも違和感を感じたようです)
 ファブレス化ってことは生産を全部外注する体制だから、最低限外注のメリットに関係する内容をまとめないと。
 具体的には①需要の変動に対応しやすい=外部環境の変化も含め記載、②経営資源をデザインなどに集中しノウハウ蓄積、③外注先のノウハウを活用、あたりかな。工場や生産に関する費用については、与件文に明確に書かれていなければ②と被るから優先度は低いだろうな。
 恐らく事例Ⅰの過去問で外注について問われたことはないと思うけど、1次試験の知識と与件文の組み合わせで対応できそうだな。

第2問
2代目経営者は、なぜA社での経験のなかった3代目にデザイン部門の統括を任せたと考えられるか、100字以内で述べよ。

2代目が3代目に部門を任せたということは、後継者育成・事業承継の観点は書かないとな。
 過去にも後継者問題はあったけど、蔵元の令和2年度事例Ⅰ設問1のビジョンと問われていることは似ているな。
 あと「A社での経験のなかった」とわざわざ書いているってことは、3代目の新しい考え方やノウハウを活かしてA社として新しい展開を狙っているってことかな。
 
第3問
A社は、現経営者である3代目が、印刷業から広告製作業への事業ドメインを拡大させていった。これは、同社にどのような利点と欠点をもたらしたと考えられるか、100字以内で述べよ。

→事業ドメインの拡大か。学校アルバム印刷業(平成28年度)でも新規事業拡大の留意点が問われたな。
 あの事例では、シナジーの薄い事業に経営資源を分散したことによる失敗や、営業力強化がふぞろいでもキーワードだったはず。
 事業を分散する利点(メリット)と、特に欠点(デメリット)をまとめないと。
 利点は事業リスクの分散で経営・売上の安定化、欠点は経営資源の分散により営業力か何かの強化が課題になるって方向かな。
 
第4問
2代目経営者は、プロジェクトごとに社内と外部の協力企業とが連携する形で事業を展開してきたが、3代目は、2代目が構築してきた外部企業との関係をいかに発展させていくことが求められるか、中小企業診断士として100字以内で助言せよ。

外部企業との連携について、正面から聞かれたのは現在の試験制度になった平成13年度以来初めてのはず。
 これはしっかり対応できる人は少ないはず。
 ただ、外部企業との連携というからには1次試験の知識でいえばM&A、資本提携、戦略的提携(長期契約)などの関係によるものか、情報やノウハウのなど業務の手法に関することかもしれないな。
 いずれにしてもこの辺りを意識しながら与件文からヒントを丁寧に拾えば、多くの受験生との差はつかなかったはず。

第5問
新規事業であるデザイン部門を担う3代目が、印刷業を含めた全社の経営を引き継ぎ、これから事業を存続させていく上での長期的な課題とその解決策について100字以内で述べよ。

最終段落に営業活動を行っておらず、既存顧客からの口コミや紹介に頼って新規顧客開拓が進んでいないこと、売り上げが目立った回復がないこと等、A社の課題が明示されている。
 恐らく定番の、新規顧客開拓の体制として、営業部の設置や提案型営業などが方向性になるのかな。
 ただ、どちらかといえばこの論点は事例Ⅲで出てくることが多いはず。
 他に組織論や人事関連の論点もないか、与件文をよく読もう。


全体を通じて

岩崎尚人先生が卒業されて、以下の点からやはり問題の傾向は少しだけ変わったように思います。
①時期、時系列を意識しないといけない問題がない
②人事関連の問題がない
③後継者や事業承継問題や、A社の長期的課題が明確に書かれておりわかりやすい
一方で、上記に記載した通り、過去問で問われた点や定番の論点が多く、傾向としては大きくは変わっていない。

総じて、令和3年度の難易度は例年並みか、やや易しいように感じました。

 

最後に

いかがでしたでしょうか?
実際にどんな解答が高得点になるのか気になるところですが、そこは「ふぞろい15」を楽しみにしたいと思います。
「ふぞろい15」の製作のためにも、是非皆さま再現答案の提出をお願い致します!

さて、明日は診断士活動もストイック!のきの登場です。

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