キーワード採点って信用できるの?

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地方在住受験生の味方、RYO@九州福岡です。自己紹介はこちら
本日も、よろしくお願いします。

ついに、『2020年版 中小企業診断士2次試験 ふぞろいな合格答案 エピソード13』が発売となりました。
受験生の皆様のお役に立てるよう、メンバー一同力を尽くして作りましたので、是非お手に取っていただければと思います。
そして、本日は、発売記念企画ということで、ふぞろいを使ったキーワード採点について、ふぞろいメンバーの得点データを中心に、検証したいと思います。

私が受験生時代にふぞろいを使っていた時、1つの疑問を持っていました。
はたして、キーワード採点って信用できるの?と。
そこで、ふぞろいのメンバーを中心に、令和元年度の二次筆記試験の、実際の得点開示の結果と、ふぞろいでキーワード採点した結果との差を、調べてみました。

キーワード採点結果

得点開示結果

事例Ⅰ

事例Ⅱ

事例Ⅲ

事例Ⅳ

-25 ~ -21

0

0

0

0

-20 ~ -16

2

0

0

0

-15 ~ -11

0

1

0

0

-10 ~ -6

1

3

3

6

-5 ~ -1

6

1

4

4

ここから上は、キーワード採点<得点開示結果 (得点開示結果の方が点数が高い。)

±0

0

0

1

1

ここから下は、キーワード採点>得点開示結果 (得点開示結果の方が点数が低い。)

+1 ~ +5

1

8

8

3

+6 ~ +10

5

3

3

5

+11 ~ +15

2

2

1

0

+16 ~ +20

3

1

0

1

+21 ~ +25

0

1

0

0

n=20


例えば、事例Ⅰの「+1 ~ +5」は1となっていますが、これは、事例Ⅰをふぞろいでキーワード採点した結果が、実際の得点開示の結果よりも、1点から5点高かった人が1人いる、ことを意味します。
例えば、ふぞろいでキーワード採点をしたら65点だったが、実際に得点開示したら60点だった、という場合です。
また、事例Ⅰの「-5 ~ -1」は6となっていますが、これは、事例Ⅰをふぞろいでキーワード採点した結果が、実際の得点開示の結果よりも、1点から5点低かった人が6人いる、ことを意味します。
例えば、ふぞろいでキーワード採点をしたら60点だったが、実際に得点開示したら65点だった、という場合です。

いかがでしょうか。

「得点のバラツキが大きいな。」
「±10点くらいに収まっているな。」
「得点開示結果 = キーワード採点結果の人もいるのか。」
など、色々な意見があると思います。
ちなみに、各事例の「キーワード採点結果-得点開示結果」の差の平均は、下記の通りです。
事例Ⅰ:3.55点
事例Ⅱ:3.15点
事例Ⅲ:1.15点
事例Ⅳ:0.35点

我々が本を作るにあたって、どのキーワードに何点を与えるか、を考えることは、最も重要なことの1つです。
そして、キーワードの選択や付与する得点を大きく誤ると、さきほどの表での「バラツキ」が、大きくなったり偏ったりします。
このバラツキの大きさと偏りを、できるだけ少なくするように、キーワードの選択と配点を考えることが、本を作る中での大きな難関と言えます。

もちろん、究極の理想は、先ほどの表の±0のところに全員がハマることですが、それは現実的に不可能です。
別の言い方をすれば、バラツキがあるということは、「キーワード採点」以外のところで、得点を左右する要素がある、ということです。
例えば、因果関係の表現の良し悪しだったり、回答の一貫性・整合性であったり、はたまた、誤字脱字など、得点を左右する要素は様々あると思います。
故に、「キーワード採点の結果が全てだ!」と考えるのは、危険です。

さきほどの表を見て、
「キーワード採点結果から、事例ごとに5点ずつ引いた点数が実力と考えよう。」
「ちょっと厳しめに、事例ごとにキーワード採点結果から10点ずつ引いた点数が本番の点数と見よう。」
など、皆様の中で工夫されてください。
くれぐれも、
「キーワード採点で全事例の合計得点240点だから、合格レベルの回答ができた!」
とは、思わない方が良いと思います。
各事例の「キーワード採点結果-得点開示結果」の差の平均が、全事例で+の値になっていますので、単純に考えると、キーワード採点結果の方が、実際の得点より高く出やすいからです。

キーワード採点は、受験生の皆様が自己採点をする際に、使いやすいツールであると自負しています。
しかし、キーワード採点が万能ではないことも、受験生時代、そして、本を作る側になって、より痛感しています。
そして、万能ではないキーワード採点を少しでも補う形で、解説や特別企画などを用意しております。
あとは、皆様ご自身で、自分なりのふぞろいの使い方を確立して、合格を勝ち取っていただければと思います。
ふぞろいの使い方や、二次筆記試験の勉強法などは、今後開催予定のふぞろい夏セミナーなどでも取り上げる予定ですので、皆様是非ご参加ください。

本日も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
明日は、ヌワンコが担当します。
よろしくお願いいたします。

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