はじめまして。
事例Ⅰ分析と企画を担当させていただきました、「いけしん」と申します。
今回(H25)の事例Ⅰ第1問設問1では、事業戦略構築上の留意点を問われました。
しかしこの設問に対して、企業戦略のレイヤーではなく機能別戦略である組織・人事施策を解答してしまっている再現答案が、B・C・D評価答案のうちの3割近くを占めていることに、答案分析をしていて気付きました。
もしかすると、「事例Ⅰは組織・人事」という思いが強すぎるまり、題意を読み違えてしまった人が多かったのではないのでしょうか。
そこでここでは、「各事例では 何を問われているのか?」という基本を、おさらいしておこうと思います。
各事例のタイトルは、以下の通りです。
事例Ⅰ「組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略および管理に関する事例」
事例Ⅱ「マーケティング・流通を中心とした経営の戦略および管理に関する事例」
事例Ⅲ「生産・技術を中心とした経営の戦略および管理に関する事例」
事例Ⅳ「財務・会計を中心とした経営の戦略および管理に関する事例」
そうなんです。事例ⅠからⅣまですべての事例で問われているのは「経営の戦略及び管理」なのです。そして「組織・人事」とか「マーケティング」とかは、その「中心部分」でしかない。
これをおにぎりに例えると、「経営の戦略及び管理」の部分がごはんで「組織人事」は中の「具」のイメージでしょうか。
しかし「事例Ⅰは組織人事」という意識があまりに強すぎると、「シャケのおにぎり」についてきかれているのに、「シャケ」の話ばかりしてしまうことになってしまいます。
あくまでも、すべきなのは「シャケ」の話ではなく「シャケのおにぎり」の話。
企業戦略あってこその機能別戦略なのだということを、お忘れなきよう。