敗因対策⑤ 因果って何?―素直な解答を書くためには―

同友館
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おはようございます。2年目生合格ナビゲーターのまなみんです。

いよいよ1次試験まで3週間をきりました。
2次集中生のあなたは、ここが踏ん張りどころです。
周りにとらわれず、ペースを守って
ストレート生の追随を許さない実力をつけていきましょう。

 

さて、まなみんの敗因対策シリーズも今回で完結です。

私のどこがイケナイの?―ふぞろいな敗因分析―

敗因対策①1次知識を使いこなすには?

敗因対策②定義があいまいな用語が問われたら?

敗因対策③緊張してても焦っていても…見落とさないコツ

敗因対策④解答要素って何?どう考える?

敗因対策⑤因果って何?―素直な解答を書くためには― ←今ここ

 

実は、私まなみんが去年ふぞろい8の執筆に携わって一番大きな衝撃を受けたこと―
それは、

合格+A答案の「当り前さ」でした。

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(『因果』は解答要素組み立てのルールのひとつ)

 

正直に言って、ふぞろいの「第2章 ふぞろいな答案分析」で
解答例として掲載されるのは180枚(ふぞろい8の場合)を超える再現答案のごく一部。
文句なしパーフェクトな合格+A答案から、
典型的な「いかにもB」「いかにもC」答案までを、各設問の担当者が選びます。
ふぞろい8では事例Ⅲの第3問(設問1)を担当した私も、
すべての答案の一言一言をチェックしながら読み込ませていただきました。

分析によって導き出した加点キーワードが正しい文脈で使われているかどうか、
逆にキーワードはズバリ一致しなくても同じ内容であれば加点するかどうか、
など目視で一つ一つ確認するわけです。

 

平成26年度事例Ⅲの第3問(設問1)はこんな設問でしたね。

C社がX社の唯一の国内調達先となり、部品在庫管理および受注・発送業務の移管が行われると、C社にはどのようなメリットがあるのか、100字以内で述べよ。

 

これに対し、不合格だった私まなみんの恥ずかしいB答案は以下です。

 

メリットは、①売上の安定拡大、②X社顧客との直接接触のチャンス拡大、③成行的な生産管理の改善の必要に迫られ、社員の危機感が高まり、意識改革やムダ削減につながる可能性があること、である。

 

事例Ⅲの解答とは思えないですね…
③など字数を稼ごうと苦し紛れに捻り出した「こじらせ答案」です。。

(A)の書く悪い見本例に出てきそうです。

このときの私の思考回路はこうです。

やったことのない部品在庫管理や受注・発送業務をやらなきゃいけない

与件に、切削工程以降は各工程の担当者の判断で加工順を決めている、とある。
生産管理がテキトーだ。

きっとユルい会社でムダだらけに違いない。
意識を変えないと新業務の増加に対応できない!キタコレ!


完全に「見えないもの」が見えてしまっていますね。

初年度からこじらせることもある、といういい例です。

 

では、合格+A答案はどうだったのでしょう?

私が見落とした「業務委託費」はもちろんのこと

「業務移管により、業務委託費が得られる」

「唯一の国内調達先になることにより、受注が増加する」

「受注が増加することにより、売上が増加する」

 

…などなど。

えーーー!?

そりゃそうだろうけどさ、小学生の国語じゃあるまいし、
そんな芸のない当たり前なことでいいの!?
 

 

パラダイムシフトが起こった瞬間でした。

 

設問の内容さえ「業務移管により」と当たり前に抜き出してくる。

そして、この「○○により△△になる」という歯切れの良い分かりやすい文章。

多年度生のいずみん(A)からも再三アドバイスがあったとおり、
2次試験では因果のとおった素直な解答が合格への近道です。

「○○により」がいわゆる因果の因、「△△になる」が因果の果、ということになります。

 

そして事例Ⅲチーム内での分析と喧々諤々の協議の結果、導き出したベスト答案は以下。

 

メリットは、①集約化による受注増で売上向上、②顧客の発注内示や確定発注情報入手により生産・調達計画が精緻化し、原材料在庫を削減、③業務移管により業務委託費と業務ノウハウを獲得し、顧客と接点ができること。

 

これがどうして因果のとおった解答か、詳細の解説は「ふぞろい8」に譲りますが、
私のB答案に比べていかに多面的で加点キーワードが上手に盛り込んであるか、
与件に根拠のある解答か、お分かりいただけるかと思います。
そんな目からうろこ体験で、
与件根拠の明確さ因果のとおった素直な解答の大切さが骨身に沁みた私まなみん
平成27年度事例Ⅲの第1問(設問2)でガッツポーズしたのは言うまでもありません。

自動車部品の受注獲得は、C社にとってどのようなメリットがあるのか100字以内で述べよ。

ほぼ前年と同じといってもいい問題。
事例Ⅲ73点(得点開示による)を獲得した私の解答は以下です。
メリットは、①主要製品であるマンホール蓋の季節変動吸収による稼働平準化、②公共事業予算縮小等の脅威に対するリスク分散、③新規受注による売上向上、④新分野の製造ノウハウ獲得・鋳造技術の向上、である。

 

実際にこの設問で何点獲得したかは分かりませんが、
平成26年度と比べてだいぶ多面的で、与件の根拠に触れてあり、
○○による△△、という因果が分かりやすくなっているのが見て取れるでしょうか。

 

繰り返しますが、

1.与件根拠に忠実に、根拠のない飛躍した想像は書かない。

2.当たり前で単純なこと(=多くの人が書きそうなベタなこと)を、因果で書く。

以上を強烈に意識してくださいね!

 

ここまで私なりの敗因対策をお送りしてきましたが、一つでも参考になることがあれば幸いです。

さて明日はストレート生&1次受験生必見!さやが1次対策のワザを披露してくれますよ。お楽しみに☆

 

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