ケニア版、企業経営理論

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ブォ〜ン、アフリカからこんにちは≡・ェ・≡ どみーです!

企業経営理論って勉強していてわりと楽しいほうですよね!(2日目の科目とかに比べれば、、笑)

本日はテキストに載っていない特別編!笑 ケニア版企業経営理論。

以前のブログでも触れましたが、ところ変わればビジネスも変わるとよく言われますよね。ケニアでは面白いビジネス事象がいっぱいです。勉強の合間の気分転換に読んでいただけると嬉しいです^^

みんな仲良くフォロワー戦略

頻出のコトラー「競争地位別戦略」

  リーダー チャレンジャー フォロワー ニッチャー
目標

シェアトップ維持、
最大利潤

トップシェア奪取

市場で生存

特定の市場におけるシェア、高利益率

ターゲット

全方位(フルカバー)

リーダーに準じる
(セミフルカバー)

低価格帯中心

特定の市場

戦略

市場規模拡大、
他社の差別化戦略の同質化・無効化

リーダー・フォロワーとの差別化

観察と模倣、
低価格化

狭く深く、特定市場への集中化

 

業界内の地位、具体的には企業が保有している経営資源の質と量により、取るべき戦略が異なる、という理論ですよね。経営資源に限りがある中小企業や個人事業は、真似しづらい付加価値を生み出し、高価格路線を進むニッチャー戦略が良い、というのが解答です。

ケニアではどうでしょうか。
ナイロビっ子の食堂、街中のチャパティ屋台。

たくさんお店が並んでいます(本当は手前にもっと並んでますが、写真を撮らせてもらえませんでした)。家族とかではなく、それぞれ別のお店として営業されています。
メニューはというと、、、

(左から、1軒目のメニュー、2軒目のメニュー、3軒目のメニュー←これはまだ食べられていません)

これぞ「みんな仲良くフォロワー戦略」! 全く同じメニューです。
それでもケニアはバラエティがあるほうで、以前訪れた隣国ウガンダやスリランカなど、もうそれはそれは同じメニューのお店ばかりでした。

ケニアに来たばかりの頃は「隣に競合がいるのだから、もう少し違うメニューを開発したら差別化できて売れるだろうに」なんて偉そうに思っていました。でも、昔、日清食品がケニアに進出してインスタントラーメンを発売しましたが、先に入っていたインドネシア製品(あんまり美味しくない)がすでに浸透していたので(美味しいのに)売れず、結局撤退してしまった、なんて話をよく聞くのです。ローカル経営理論、侮れません。

Promotion重視の4P戦略

マーケティングミックスとも呼ばれる「4P戦略」。

Product(製品) Price(価格) Place(流通) Promotion(プロモーション)
商品やサービスの品質や機能 適切価格や支払い方法 販売経路や販売先 販売戦略や広告

4つのP、すなわちProduct(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(プロモーション)を最適に組み合わせて最大の売上・利益を達成しようという考え方ですね。

これを勝手ながら私の好きなローカルビール3選で見てみます。

1位 ホップハウス13(Hop House 13 Lager)
2位 タスカーエール(Tusker Ale)
3位 ビラ・シャカ(Bila Shaka)

Product(製品):いずれも美味しい。でもロットによるのか、時々味が落ちる時がある。
Price(価格):いずれも他の銘柄に比べてやや高め
Place(流通):頻繁に、時に長期に品切れが起こる。これまで最長はタスカーエールの2ヶ月半。
Promotion(プロモーション):大きな看板広告をいつも見かける。


(え、あの、品切れ中だけど買えるの?よく冷えて美味しそう〜飲みたいな〜)


(えーと、結構探したけどやっぱり売ってないんですけど、、)


(だから買えないんですけど!笑)

Product, Price, Placeに課題があれど、Promotionはどんどん実施。特に頻繁・長期に品切れしているにもかかわらず、看板広告を出し続けている。

広告費用はバカにならないと思うのと、機会損失が大きいはずです。単純計算で、2ヶ月半品切れしたら、年間売上の20%は逸していますね!? 広告に割くリソースを生産計画の見直しに向けたほうがいいのでは?なんて感じますが、私のまだ知らないローカル理論がきっとあるのでしょう。。。

外部環境は重要だけど、困難にもめげない

つい先日、自宅前の屋台に地元自治体の役人がやってきて、営業許可を取っていないからという理由で、斧でお店を破壊し、資材の一部をトラックで持ち去りました。コロナ禍の度々の営業停止命令(もちろん補償なし)に耐え、少し前に再開したところだったのに。いつも賑わっていて地元の人に愛されている屋台なのに。何よりケニアはそのようなインフォーマルセクターと呼ばれる、無許可営業ビジネスが街中にあり、地元の人の食生活を支えているのに。店員さんはその様子を側でじっと見ていました。

しかしその日の夕方、、、なんと残った資材の上に鍋を置き、営業再開していたのです!!お客さん瓦礫に座って普通に食べてる!

政府の規制やコロナ禍など、外部環境は自身でコントロールできないものですが、時にビジネスの方向性を決めてしまうと実感しました。同時に、そんな困難にめげない逞しさに、勉強させてもらいました。あーだこーだ言ってる自分に反省。

最後に

ケニアはアフリカの中でも経済発展が進んでいるため、わりあい市場が成熟していますが、面白いローカル経営理論がいっぱい。一方で、モバイルマネーの高い普及率や、勢いづくと一気に動き出すことなど、日本より進んでいるかも?と思う面もあります。日本でも地方独特のビジネス慣習があったりしますよね。

そんなこんなを考えるとビジネスって本当に面白いですね!!

 

明日は、最近よくワイングラスを傾けている みっこ の登場です! 

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