皆さん、こんにちは。
中小企業診断士の同期のブーちゃん です。
私は2006年の2次試験合格で、受験の話題からかなり遠ざかっているので、日々、中小企業の経営者さんと触れる中で感じる視点で書きたいと思います。
「景気は底を打った」という報道もありますが、残念ながら大阪の中小企業さんを取り巻く現場では、なかなか景気回復を肌では実感できないのが現状です。特に輸出関連、自動車・電機関連の下請け、建設関連の業種が厳しく感じます。
2009年3月期の決算の内容をお伺いすると、「まだ景気が悪くなかった前半6ヶ月の貯金をリーマンショック以降の後半6ヶ月で使ってしまった」という傾向が共通します。貯金が残ればぎりぎり黒字、足りなければ赤字です。
ただ、4月から始まった新しい期では、前期のような前半の貯金はありません。売上改善の施策と言ってもそう簡単ではなく、売上の回復を見込めないならコストをカットする、そういう話もよく聞きます。「赤字はなんとか避けたい」、
「前期は赤字だったから今期こそは黒字に」
そんな経営者さんの声を聞くと、中小企業診断士への期待は確実に高まっています。
そんな話題の中で、中小企業の経営者からよく出てくるキーワードが「損益分岐点」です。収益環境が厳しいので、以前にも増して「損益分岐点」を意識している経営者さんが多いと感じます。
中には「損益分岐点」という用語を使わない(orご存じない)経営者もいらっしゃいます。自社の製品のことはよく知っているけど、会計のことはさっぱり・・・という経営者さんもいらっしゃいます。それでもお話を伺えば、「損益分岐点」の発想は常に持っています。
「黒字を確保するには売上をいくらキープしないといけない」
「減収で固定費を吸収できないから、固定費を削減する」
「不採算の商売から撤退して粗利率(=変動費率)を改善する」
なんて会話の中には、「損益分岐点」という用語は出てきませんが、頭の中で損益分岐点を意識されていらっしゃるのがわかります。
1次受験生のみなさんにとっては追い込み時期であり、「損益分岐点」は試験を乗りきるために暗記すべき1つのモノかもしれません。2次受験生の方にとっては、2次試験でよく出題される試験対策として覚えているコトかもしれません。ただ、中小企業の経営者さんと触れる現場においては、当たり前に理解していなければならない考え方です。
試験はもう目前なので、ある程度、暗記で乗り切る部分は当然あります。限られた時間の中では当然の選択肢です。私の場合、1次試験の経営情報システムで足切りも経験しているので、合格した年の経営情報システムはとにかく暗記でした。
ただ、経営者さんの前では暗記では通用しない部分もあります。そういう点はぜひ、暗記ではなく理解してほしいです。
では、暑い夏、本番まで頑張ってください。
PS で、「損益分岐点」ってなんだっけ??という方は→こちら