今日もお疲れ様です!
モチベーションに波がある気分屋さんサポーターの、精神年齢はいつまでも5歳、じょーきです!(※じょーきとは…2.5年で2次試験に合格した独学多年度生。去年のこの時期は「熟成期間」と題して、診断士試験から離れてTOEICの勉強をしていた)
さて、前回の記事で、診断士試験の勉強に行き詰まっている人は、思い切って「熟成期間」をおいてみましょうという話をしました。
今日は(主に多年度生向けに)熟成期間中に、「試験まで(比較的)時間がある今だからできること」として、「簿記」をオススメします。
内容に入る前に1点お知らせ(お詫び)がございます。
4/19(日)の開催に向けて検討を進めてきた「ふぞろい春セミナー(大阪)」の開催を中止することと致しました(今後の情勢次第では日を改めて開催する可能性もありますが、現時点では「延期」ではなく「中止」という結論に至りました)。
大阪府では3/21より府主催イベントを条件付きで再開することとしていますが、その条件というのが「参加者間の距離を保つこと」や「近距離での会話や発言を避けること」というものです。セミナーの特性上、これらの条件に準拠することが難しく、今回の結論に至りました。 皆さまとお会いできる貴重な機会がなくなるのは大変残念なことではありますが、ご理解いただけますと幸いです。1次試験終了後のタイミングには、夏セミナーの開催を検討中ですので、そちらを楽しみにしていただけますと幸いです。
※なお、東京の春セミナーについては現在検討中ですので、決まり次第お知らせ致します
目次
私は、事例Ⅳを得意科目としていました。
(事例Ⅰ~Ⅳの4科目の中では、という意味で。しかし試験当日はいろいろあるもので……実際の点数は4科目中最低でしたが泣)
本業が金融業ということもあって、決算書を読むことに慣れていたというのが一因ですが、就職した瞬間から決算書を読むことに慣れていたわけではありません。
では何をきっかけに「決算書を読むことに慣れてきたな」と感じたのか……今でもはっきりと覚えています。
他でもない、「簿記」を勉強したときでした。
簿記を勉強すると何がいいのかというと、複式簿記の考え方を理解できることです。
言い換えると、決算書を一時点のものとしてではなく、企業の活動に沿った流れのあるものとして見えるようになるということでもあります。
ちなみに複式簿記とは、「お金にまつわる企業の活動を、借方と貸方の2面で記録すること」です。(注:じょーきなりの解釈。厳密さは考慮していません)
さて突然ですが、あなたの仲のよい友人が、こんなことを言ってきたらあなたはどう思うでしょうか。
「実はな、俺、借金が1億円あるねん」
「え!借金1億!?やば!!!借金まみれやん!!!」
とならないでしょうか?
でも実はこれ、複式簿記の考え方では不十分なんです。
複式簿記で大事なのは、2面性。
つまり、その1億円の借金が何に変わっているのか、です。
もしかしたら、先ほどの友人の話には続きがあるかもしれません。
「実はな、俺、借金が1億円あるねん。
そのお金で大阪市内のベッドタウンの駅前にワンルームマンションを買ってんけどな、
そこの家賃で毎月80万円の収入があるねん」
さあ、こうなるとどうでしょうか。
「毎月80万円=年間960万円の収入か……それで借金の返済をまかなえそうやな。しかも借金を返し終えたら丸々手元に残るわけやし、めっちゃいいやん!」ってならないでしょうか。
(実際にはこんな利回りのいい物件はなく、収入には税金が課せられ、年数が経過すると修繕費もかかるわけですが)
不思議なことに、さっき「やば!!!」って思ったはずの借金1億円が、必ずしも悪ではないような気がしてきましたよね。
(ちなみに、「家賃収入で借金の返済をまかなえそうやな」っていう考え方がキャッシュフローの考え方です)
また話が長くなってしまいましたが、要は、
「借金1億円がどういう流れで、何に置き換わっているのか」を考えること、これこそが複式簿記の考え方というわけです。
帳簿は必ず借方(左側)と貸方(右側)で釣り合います。
借方or貸方の片方で何かが増減すれば、もう一方でも何かが増減して必ず釣り合います。
先ほどの例で言えば、借入金が1億円増えた瞬間、現預金も1億円増えたはずです。
次はその現預金1億円が、マンションという固定資産に変わったのです。
このように、お金の動きの2面性を理解できるようになると、自然とお金が流れのあるものだということがわかってきます(「経済の血液」という表現が言い得て妙ですね)。
事例Ⅳの第1問では、冒頭に貸借対照表が出てきて、経営分析を行うというパターンが非常に多いですが、1点念頭に置いておいてほしいことがあります。
それは、冒頭で出てくる貸借対照表は、D社のある一時点を切り出したに過ぎないということです。
その貸借対照表が出来上がるまでには、D社のいろんな活動があったわけです。
そしてその貸借対照表が出来上がった後も、D社はいろんな活動を行っていくわけです。
この考え方がわかってくると、第1問でほぼ間違いなく出てくる経営分析についての理解も一気に深まります。
例えば、
「流動比率=流動資産÷流動負債」(×100%)
「流動比率は高い方がいい」
「流動比率は100%を上回っていることが望ましい」
ですが、これを丸暗記しているだけという方もおられるのではないでしょうか(特に事例Ⅳに苦手意識がある方)。
ここに今日これまでご紹介してきたような考え方が備わると、
「流動負債(例えば買掛金)を実際に支払うタイミングが来たら現預金から支払う」
ということが理解できますし、
「今必ずしも現預金ではなくても、近いうちに現預金に代わる何か(=流動資産)がないといけない」
ということになりますし、
「これが100%を下回っている状態が続くと、支払いが滞ってしまいかねない」
ということにもなります。
流動比率をこんな風に流れで意識すると、今まで「よくわからない公式や原則の丸暗記」に過ぎなかったものが、「企業の活動を分析するための1つの指標」へと、見え方が変わるのではないでしょうか。
苦手科目と割り切って、事例Ⅳを解くための内容を機械的に丸暗記するのも一案ですが、それではなかなか頭に残りませんし、ますます苦手意識を強めてしまいかねません。
今日ご紹介したような、
・複式簿記の考え方(お金の動きの2面性)
・お金は流れがあるものということ
・貸借対照表は一時点を切り出したものに過ぎないということ
これらを意識できるようになると、事例Ⅳへのとっつきにくさが少しは和らぐと思うんです。
その為の第1歩が簿記3級です。
何なら、簿記3級の冒頭にある仕訳だけでも十分効果があると思います。
「苦手な事例Ⅳに、今年はしっかりと向き合ってみようかな」という方は、ぜひ取り組んでみてくださいね!
さて明日は、マリの登場です!
今日の続きというわけでもないですが、事例Ⅳ・経営分析を解く際のコツを教えてくれるみたいですよ!
明日もどうぞお楽しみに^^
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