リスクを取るべきか否か ~H30 事例Ⅲを題材に~

同友館
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ふぞろいブログをご覧の皆様、おはようございます、こんにちは。ぞのです。

先日『ふぞろいな秋セミナー』を開催しました。
ご参加くださった皆様、ありがとうございました。初めての勉強会スタイルだったので、どう立ち振る舞うべきか、最初の方はかなり迷いながらの進行でした。

少しずつエンジンがかかり始め、自分の思ったことを根拠と共にハッキリ言おう、と切り替えてからは厳しめのツッコミもさせて頂きました。良い点は皆さん言って下さるので、私は改善につながる指摘を中心に…。

論理のステップが雑
制約条件の『経営資源』に関する言及がない
目的語に対する述語がない
漢字が間違っている
字が読みにくい

等々。

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上述の通り、勉強会では平成30年の事例Ⅲを題材にしたので、改めて自身の再現答案を分析してみました。そこでいくつか発見があったので、今回はそれをシェアしようと思います。

 

リスクを取るべきか否か(自分を信じて書きぬくべきか?)

私の再現答案はこちら。

第2問
問題点は①人および機械の待ち時間が長い点、②段取り時間が長い点、である。改善策は①まず成形機2の加工から行い、次に成形機1の加工を行う。②その後金型、材料を予め持ってきておき、③昼前に成形機2の段取り作業を終えてDの加工に移る。

問題点は、「①待ち時間、②段取り時間」
これはまあいいでしょう。
ユニークなのは、改善策。かなり細かく手順を書いています。これをすれば問題点がどちらもクリアできるはずです。

ただし、過去問演習でこんな書き方をしたことはありませんでした。
そして本番当日も多くの人はこんな手順を細かく書く人はいないだろうな、とも。
提供くださった再現答案を見ると、合格者には『待ち時間が減るように調整する』と言った抽象的な表現にしている人が多かったです。細かくではなく、フワッと。

ではなぜ私がこう細かく書いたのかと言うと、
①設問解釈から出題者の意図を読んだから
②また少なくとも間違ったことは言っていない自信があったから
です。

①について、設問文は以下の通り。
「C社の成型加工課の成型加工にかかわる作業内容図2を分析し、作業方法に関する問題点とその改善策を~」

作業内容図2を分析し」です。「~を参考に」ではなく。
これを読み、与件文よりも、図2を分析しないといけない。
ここまで細かく、丸々1ページ使って書いているということは、そういうことかと。

②について、図2の横に丁寧に新しい作業順でのマンマシンチャートを書き、この順番ならイケると確信を持ちました。どんなに書き方がスマートでなくても、決して間違ったことは書いていない以上、加点はあるはずだと思ったのです。(この判断はとても勇気がいりましたが、悩んでる時間もなく勢いです)

結果的に、この答案がどう評価されたのかはわかりませんが、
少なくともこの経験から、皆さんにお伝えしたいことは、

  • セオリー外のことをするときは、強い根拠が必要(そしてそれは与件文か1次知識に基づくものであることが基本です)
  • そうでなければ多数派に寄せる意識で逃げるべし。リスクは取らないが吉

時間は常にありません。ギリギリの選択を強いられ続けます。
リスク許容度は人それぞれですが、こと診断士2次試験においては、強い根拠がなければリスクはなるべく取らない方がベターというのが持論です。60点を目指す試験なのでね。私ももう一度この設問に出会ったら同じ書き方できないかもしれません。

焦るときほど冷静に。
逃げるは恥だが役に立つ、です。

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そのほかの設問の再現答案もコメントと共に掲載しておきます。

第1問
理由は①工業団地の企業との技術交流や共同受注や共同開発の協働を行ったため、②金型の設計・製作を取り込み、資格取得支援、OJT等でコスト低減ノウハウを蓄積したため。

★コメント
論理のステップが雑でした。技術力向上がないとロジック通りません。与件文見落とし。
資格取得支援、OJT (→ 加工技術力向上 )→ コスト低減ノウハウの蓄積

第3問
問題点は①生産ロットサイズが受注量よりも多く在庫過多である点、②A製品の生産タイミングがばらついている点、である。改善策は①生産ロットサイズを受注量に合わせて小さくすることで柔軟性を持たせる、②A製品を作る頻度を上げコスト低減する。

★コメント
図を分析することにこだわった点はよいが、問題点を深掘りできなかった。
問題点①はいいとして、②は事象としてはそうなのですが、だからと言って何が問題なのでしょうか。私はそれに対して答えられなかったので、改善策がコスト低減という、おかしなことになっています。

 

第4問
事前に整備しておく内容は①材料、金型の社内統一の識別コード、②材料の置き場のルール化、③仕入時の材料の納品位置、④各製品の生産リードタイム、⑤設備の稼働能力、⑥人員の負荷能力、⑦資材数量情報、等である。

★コメント
「整備しておく内容」と聞かれたので、名詞句の羅列でも意味は通ると思い、ひたすら並べました。与件文だけでなく、1次知識からコンピュータ化に必要と言えるものを引っ張っています。

 

第5問
①工業団地のネットワークを活用して、インサート成形技術の売り込みを行い、顧客企業の納期短縮、コスト低減により差別化する。②工業団地の企業との連携を深め、技術交流や教育を行い、団地としての競争力を上げる。

★コメント
インサート成形 ⇒ 納期短縮、コスト低減 ⇒ 差別化
このロジックをちゃんと書けたので良かったと思う。及第点は取れたのでは。

この程度でも、開示69点。
秋セミナーでは私よりも出来が良さそうな答案がいくつもありました。激戦の予感です。

以上です。今日も1日頑張りましょう!

明日は、コツコツやればいつかきっと花開く!独学多年度合格ナビゲーターの☆はる☆です!

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