事例Ⅳ 悪魔の辞典

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ブログをご覧の皆様、こんにちは。

「配られたカードで勝負するっきゃないのさ」ストレート合格ナビゲーターちーたーです。

 

前回、前々回と、事例Ⅳのミスについてブログを書きました。
今回も事例Ⅳ絡みです。何と言っても財務一点突破の私。事例Ⅳについてしか書く事はございませんので(笑)
前回も申し上げましたが、事例Ⅳに計算ミスはあり得ません。計算は電卓が行うのですから。
それでは、なぜ、答えが合わないのか?
様々な理由が考えられますが、セミナーで受験生の声を聴いてみると、実は次のようなご相談が多いのです。

 

「設問文が何を言っているのかよくわからないんです。」

 

これです。事例Ⅳには、事例Ⅳ用語とでも言うべき言葉が散りばめられており、その用語の意味がわからないと答えが合わない場合があります。

そこで今回のテーマは「事例Ⅳの用語について」としたいと思います。

 

 

それでは、早速参りましょう。過去問から設問文を一部抜粋する形でお送り致します。

① 代表的な指標を安全性と収益性の観点から1つずつ計算し~(平成29年 第3問 設問2)
プロジェクトの流動性を検討するべきである。適切なプロジェクトの評価指標を計算し~
(平成27年 第3問 設問3)

投資判断の問題です。
「回収期間法で解答してね」という意味です。
安全性、流動性ときたら回収期間法です。覚えておきましょう。

 

② 利用期間においては十分な利益が得られるものとする。(平成29年 第3問 設問1)

これも投資判断の問題。
「節税効果を計算に入れてね」って意味です。
投資案による損益がマイナスだとしても、他の部分で利益が出ていてトータルでプラスだから、節税効果があるのです。

 

③ 〇年後の売却価値は簿価と同額と予測される。(平成28年 第2問 設問2)

また投資判断の問題。
売却損は出ない。つまり「売却時の節税効果は気にしなくていいですよ」という意味。
あ、当然、簿価と同額のキャッシュインはあるので、それは忘れないで下さい。

 

④ 除却損の税金への影響は第 X1 年度末に生じるものとする。(平成29年度 第3問 設問1)

さらに投資判断の問題。
「仮に期首に除却しても、節税効果は期末だよ」という意味です。
除却と同じタイミングで節税効果が発生するとは限らないことに注意です。

 

⑤ 運転資本の増減はなく(平成26年度 第2問 設問2)

蓋を開けてみれば、全部、投資判断の問題になってしまいました。
お決まりと言えばお決まりの文言です。
これは「売上債権、棚卸資産、仕入債務はキャッシュフローに影響しませんよ」という意味。
まぁ、とどのつまり「細かい事は気にするな」ということ(笑)

 

このブログのために、ざっと過去問に目を通して見たんですが、
どうやら、一見わかりにくい文言って、投資判断の問題に多いみたいですね。
逆を言えば、私の感覚ですが、投資判断以外の問題については、そこまでわかりにくい文言は少ないようにも思えます。

私見ですが、投資判断の問題は、正答を導き出すのが最も困難な分野です。
よって、事例Ⅳで点数を安定させるためには、日本語の意味もわかりやすく、計算も比較的容易である、財務分析やCVP分析、CF計算書などをキッチリと押さえることが先決です。

その上で、事例Ⅳを更なる得点源にしたい方は、投資判断の問題を繰り返し解いて下さい。問題を繰り返し解くということは、設問文を解読する練習を積むことでもあります。何度も解読すれば、お決まりの文言の意味が大体わかるようになりますし、何が必要な情報なのかを掴めるようになってくるはずです。事例Ⅳは努力です。ゴリゴリやりましょう。

 

さて次回は、まったりゆっくり独学派★多年度生合格ナビゲーターのかずさ の登場です。
かずさはどんな内容のブログを書いてくれるのでしょうか? 猫のようにリラックスしてお待ちくださいね。

 

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