本日もお読みいただき、ありがとうございます。
実務補習でへろへろなみずのです。
ヌワンコの記事を読んで「インターネットで音楽を語るならMIDIは外せない」と思った私はインターネット老人会の入会資格はありますでしょうか。みずのです。
2次試験まで1カ月を切りましたね。
今年は1次試験から2次試験までの期間が長く、祝日も多いため、過去問をある程度解き終えている方もいらっしゃる頃でしょうか。
本日は、自分の過去問演習を振り返ってみます。
解答プロセスが固まって来て、あとは数をこなしてモノにするだけという方は、読まなくて大丈夫です。この時期の貴重な時間がもったいないので、回れ右していただければと思います。
一方で、モヤッとした気持ちを抱えてる方や「間違った方向に行っていないぞ」と確認したい方にとって、多少なりとも参考になれば幸いです。でも、多分どこかで聞かれているであろうお話が多く、おさらいのような記事です。
目次
流石に、まったく何もしなかったわけではないのですが、最初の頃はわりとさらっと流して終わってました。
ふぞろいに関わっておいて、こんなことを言うのもあれですが「予備校の解答にしてもふぞろいにしても、誰も正解知らないし。どれをどう参考にして良いか分からないからいいや」という気持ちがどこかにあったんだと思います。
今にして思うと、1次試験で間違えた問題がなぜ解けなかったかという振り返りが大事なのと同じなんですよね。
過去問の復習方法につきましては、うえちゃんの「ふぞろいな合格答案の『不完全な部分』について」についての「じゃあ、どうする?~ふぞろい流採点基準の活用方法~」が参考になるかと思います。
多年度生あるある「過去問を何度も解くうちに覚えてしまう」です。
これに関しては、覚えてしまうのは仕方ありません。
自慢じゃありませんが、記憶力のよくない私でも覚えました。
そこを堪えて「設問から想定したこと→与件との紐づけ→知識や理論に基づいて考えて解答までのプロセスを確認する」かどうかで、2回目以降の過去問演習の質が変わると思うのですが、覚えちゃうものは書きたくなっちゃいますよね。
1年目の直前期の私がまさにそうでした。
そのため「プロセスを振り返りましょう」なんて大層なことは言えません。言えるのは「反面教師にしていただければ」ということだけです。
そこを越えると、今度は過去問に飽きる方も出てくるかもしれません。私は3年目には思いっきり飽きてました。ええ。
そういうときは「もう過去問を解くのが面倒くさいから、いい加減合格したい」とモチベーションにしてました。
そろそろ「随分長いな……まだあるのかよ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ええ、これくらいダメな例をやりつくしてると3回も受験することになります。
それでは、当日もやらかしたしくじりをお送りします。
はるかの記事で書かれていたふぞろいメンバー中、事例Ⅳの最低点59点をとったのは、他でもありません。私です(どや)。
はるかの指摘通り、第3問の(設問1)と(設問2)を間違えました。
なぜ間違えたかというと、下記の但し書きを見逃したためです。
キャッシュフロー予測においては、全社的利益(課税所得)は十分にあるものとする。
詳しくは、ふぞろいな合格答案13の解説を読んでいただければと思いますが、この制約条件を無視したために第1期を間違えてしまい、それに連動して設問2も得点できませんでした。
もう1点、第4問の(設問1)でもやらかしています。
D社は建材事業部の配送業務を分離し連結子会社としている。その⒜メリットと⒝デメリットを、それぞれ30字以内で説明せよ。
この「配送業務を分離し」という条件を見逃し、他社を買収して子会社にする場合の解答を書いてしまいました。
ここで問題なのは、知識を忘れてしまって思い出せないとか、解き方が分からないといった、試験中にはどうしようもないことではなく、解き方は分かっているのに設問をよく読んでいないために間違えていることです。いわば、力を出し切れていない、取れるはずの問題を取れていないのです。
過去問演習の過程で、力を出し切れる状態を整えられていなかったことでもあります。
そして、結果はお話しした通り59点でした。
幸いにも私は他の科目でカバーして合格できましたが、試験中、このような一見些細なところでも力を出し切れるかどうかは大いに合否を左右しうるということです。
少々話がそれますが、超難問といわれる第3問の(設問3)はばっさり捨てました。
これだけは唯一、事例Ⅳで誇れることかもしれません。
その時間を使って、慎重に解いたり、検算にあてたりしました。
それでも間違えるなんて、どれだけポンコツなんだって話ですが、それだけ超難問を見極めて優先順位を下げることやタイムマネジメントが重要なのだと思います。
これができていなかったら、私は今も受験生活を送っていたのではと思うことがあります。
問題を解く際、重要なことのうちに下記の2点があります。
少し古い過去問になりますが、平成28年度の事例Ⅰでは、第1段落にこう書かれていました。
経営理念の一つとして掲げてきた「社員は宝」のスローガンの下で、新卒社員や女性社員の採用を積極的に進め、人件費以外の部分で効率化を図ることに注力してきた。
社長の思いや経営理念が出てきたら尊重するのが吉なようです。
合格すると社長さんから依頼を受けるのですから、社長の思いや理念を尊重して助言するのが腕の見せ所というところでしょうか。
そのため、この場合は効率化について助言を求められても人件費以外の方法を優先するのが良いようです。
また、与件中に課題が出てくる場合があります。
同じく平成28年度の事例Ⅰですと、最後の段落にこのような記述があります。
A社の経営改革が結実するまでには時を待たなければならないが、労働人口の減少が著しい地方都市にあって100年の節目を迎えるためにも、さらなる経営改革の推進とともに、それを実現していく有能な人材の確保が必要であることは確かである。
このような課題も放置してはいけないのですね。
逆に考えると、どこかの設問で使う可能性が高い情報ともいえます。
分からない問題があったときは、社長の思いや理念、課題と結びつかないか考えてみると、考えやすくなることもありますので、よければ試してみてくださいね。
また、社長の思いや理念、課題を整理すると、事例企業の理想像が分かりやすくなります。
試験当日、一番こわいのがこれなんじゃないかと思います。
過去問や模試と言い回しが似ていて、つい、現在解いている問題から離れて、過去問や模試と同じ答えを書いてしまうことがあります。
以下の2つの問題を見ていただけますでしょうか。
A社は、急速な事業拡大にもかかわらず、正規社員の数を大幅に増員せずに成長を実現してきた。今後もそうした体制を維持していく上で、どのような点に留意していくべきか。中小企業診断士として、100字以内で助言せよ。
A社の正規社員数は、事業規模が同じ同業他社と比して少人数である。少人数の正規社員での運営を可能にしているA社の経営体制には、どのような特徴があるのか。100字以内で答えよ。
「正社員数が少なめ」ということが共通していますね。
私が平成29年度の2次試験を受けた際、この共通点に引っ張られて、思いっきり平成25年度の解答と似たようなことを書いてしまいました。でも比べてみると設問文だけでも「留意点」と「特徴」の違いがあります。さらに、各事例企業の状況が違えば解答も変わってきます。
一方、ふぞろいな合格答案によると「コア業務は正規社員に任せ、補助業務は非正規社員に任せる」点は共通していました。この知識は、どちらの設問にも使えたようです。
このように過去問から使える知識を抽出しつつ、それぞれの企業に合わせて応用する匙加減が難しいのですが、私のように試験当日、過去問に引っ張られることのないよう願っております。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
明日は、とうへいが二次筆記試験直前期の心掛けをお送りします。