今日もお疲れ様です!
「頑張りたい!けど、モチベーションが長続きしない……」そんなあなたを応援したいじょーきです!(※じょーきとは……2.5年で2次試験に合格した独学多年度生。目の前にあるものに次々と興味が移るその精神年齢はいつまでも5歳のまま。診断士試験でも見落とし多数、制約条件漏れで大いに苦戦。本業は金融業)
今日も質問相談会でいただいた質問を基に書かせていただきます。
「当日のエラー対策はどうしていましたか」というものです。
試験当日、全ての力を出し切るのは相当難しい。だからこそ試験って面白い。私はそう思っています。なぜなら、自分が実力で劣る相手よりもいい点数を取れるかもしれないからです。一発勝負の試験において、エラー対策は「自分の力を出し切る可能性を高めるための手段」と捉えてぜひ意識的に取り組んでみてほしいと思います。
この「エラー」には予期できるものと、予期できないものがあると思っています。
目次
・題意や制約条件を外してしまう
・与件文にないことを想像で書いてしまう、
などなど、主に過去問を解いていて起こしてしまったエラーというのがこれに当たります。
これらのエラーに対しては、私はとにかく「もぐらたたき」を繰り返しました。
具体的には、自分がおかしたエラーを全てスマホのテキストメモで記録して、毎日見返すということをしていました。
「直感を書かない。自分のアイデアより与件文志向」
「与件文の単語は極力言い換えずにそのまま使う」
「主語と述語、目的語や修飾語も明確に書く(おぼろげに逃げても、採点者には「理解していない」と見破られる)」
などなど、自分が過去問を解いていて失敗したことをとにかくメモしました。
この際、何年度のどういった問題でどんな風にそのエラーを起こしたのかを思い出せるようにしておくと、なおよいと思います(物事を記憶するときは、その時の感情や視覚的な情報をセットにしておくと、より明確に想起できると思うからです)。
例えば私であれば、事例Ⅱに関するメモに、
「『SNSで』と書くことで明確にオンラインであることをアピールできる」とあります。
これは平成28年度の事例Ⅱの第4問(設問2)において、「インターネット上で」という制約条件があったにも関わらず、インターネット上の施策であることを読み取れるキーワードを盛り込めていなかったときに「頭の中で大前提にしていたせいで、解答に盛り込めていないことに気付かなかった」という悔しい思いをしたときのメモです。ほんの1~2行程度のメモでも、関連した情報を紐づけておくと、意外と鮮明に思い出せるものですよ。
事例Ⅳは以下の2つの観点から、特にエラーを起こしやすい事例です。
1つは計算問題(1つの答えを導くための過程において、基本的には1つのミスも許されない類いの問題)であるという点です。私も小学校時代の算数から今まで、数えきれないほど「ケアレスミス」で悔しい思いをしてきました。
もう1つは当日の最終科目という点です。試験当日の緊張感の中、既に3事例を解いた後の頭は相当に疲れています。そんな中で計算問題に取り組むことの過酷さは想像に難くないと思います。
となると、事前の段階でも「疲れ切った状態で計算問題に取り組むことで、自分がどのようなエラーを起こすのか」を把握しておく必要があります。
その為に私が取り組んだのは、「金曜日の夜から徹夜で『事例Ⅳ(財務・会計)の全知識&全ノウハウ』を解く」というものです。1週間仕事で疲れた状態で、夜中に計算問題に取り組む。当日よりも疲労が蓄積している状態で計算問題に取り組むことで自分が引き起こすエラーの洗い出しを行ってみました。
すると、出るわ出るわ……その数なんと35個!!
「法人税率誤り(30?40?50?要確認)」
「CF計算では支払利息を忘れない」
「そもそも設問からの転記ミス……」
などなど。普通ではありえないようなミスも連発しました。
これを先の事例Ⅰ~Ⅲと同じ要領で全てメモに残して、何度も見直すことで同じエラーをおかさないように心がけました。
但し、こういった無茶には注意が必要です。私の場合、これを試験の2週間前にやって風邪を引いてしまいました……。危うく試験当日にも支障をきたしかねないところでしたので、同じようなことをやってみようという方は計画的にお願いします。
試験当日は何があっても不思議ではありません。急にパニックになって与件文を読んでも頭に入らない、なんてことが起こらないとも限りません。私も過去、センター試験で似たようなエラーを起こして涙を飲んだ記憶がありますし、合格した令和元年度の試験においても事例Ⅰの第3問なんかは何を書いたらいいのかわからず軽くパニックを起こしていました。
これに関しては、リセットの術を用意しておくことが重要だと思います。
普段の勉強や仕事で行き詰まったときは、お手洗いに立つ、雑談をするといった手段を使って、切り替えを図ることができます。しかし、試験当日は(原則は)席についたまま、自分1人でその切り替えを図らねばなりません。
私が実際にやったことがあるのは、
・深呼吸をする
・何度か読んでも内容が頭に入らないときは思い切って次の問題に行く
・時計を見る、秒針が進むのを数えてみる
・天井を仰ぐ
・目をつむる(外部からの刺激をさえぎって自分との対話に専念する)
・水分補給を行う(きっと今年も飲料は条件付きで持ち込みOKのはず)
・「めっちゃパニック状態やなーあははー」と自己を客観視してみる
・「結局60点で合格できる試験、この設問1つ(約20点)飛ばしても何とかなる」と開き直る
などです。
これだけ試しても結局、パニックに陥った問題そのものをクリアすることはできなかったように思います(1度誤った方向で捉えてしまった設問への認識を修正するのは結構難しい……)。
しかし、そのパニックを他の問題に引きずらないという点では一定の効果があったように思います。先ほど、「60点で合格できる」と言いましたが、設問を2つ(約40点)飛ばしてしまうとその時点でほぼアウトです。「設問1つ落とすくらいで済むならむしろラッキー」くらいに開き直るくらいがちょうどいいと思います。
予期できるエラー対策について、「もっと効率よく体系的にできないものか」と考えましたが、私には無理でした。実体験が伴っていない注意喚起は、結局自分の頭に残らないからです。そうやってひたすらにメモを蓄積するという手段に出た結果、全部でA4用紙20枚程度とそれなりの分量になりました。
ただ、その20枚分を全部読み返してもそう長い時間がかかるものではありませんでした(改行だらけで余白も多いので笑)。自分が過去に起こした全てのエラーの振り返りをできるわけですし、今となっては「実はそれなりに効率的だったのかもしれない」と思います。もしエラー対策の方法を模索していて、「効率的な方法がわからない」と悩んでいる方がおられたら、「1つずつ地道につぶしていく方が、結果的に早いかもしれませんよ」とお伝えしたいです。
ちなみに以前のブログで「ファイナルペーパー」について触れましたが、私の場合は結局このメモがそのままファイナルペーパー(=試験当日のお守り)となりました。
予期できないエラーへの対応は非常に難しいですが、試験当日、1つのエラーを他の設問や他の事例に影響しないような方法を今から見つけておいてほしいと思います。
明日はマリの登場です!!明日もお楽しみにー。