【独学・初学者向け】「80分で解き切れない」~最初にぶつかる壁の乗り越え方

同友館
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今日もお疲れ様です!

「頑張りたい!けど、モチベーションが長続きしない……」そんなあなたを応援したいじょーきです!(※じょーきとは……2.5年で2次試験に合格した独学多年度生。目の前にあるものに次々と興味が移るその精神年齢はいつまでも5歳のまま。診断士試験でも見落とし多数、制約条件漏れで大いに苦戦。本業は金融業)

昨日まで4日程で開催していた「ふぞろい13夏セミナー 質問相談会」。春セミナーに続き、多くの方にご参加いただきまして、本当にありがとうございました。

一方で人数の都合もあり、お申込みいただいたにも関わらずご参加いただけなかった方もおられたかと思います。本当に残念でしたが、少しでも多くの方にご参加いただけるよう、秋以降の企画を検討していければと思っております。決まり次第お知らせさせていただきますので、またチェックしていただければ幸いです。

今回のセミナーは1次試験後ということもありまして、「これから初めて本腰を入れて2次試験に向き合います」という方も多くおられました。お話を聞いていて、同じく2次試験に初めて真剣に向き合った頃の自分を思い出す心地でした。

以下、私自身の経験を振り返りつつ、「あの時の自分にどんなアドバイスをしたいか」という観点で書かせていただきます。糸口をつかむ一助となれば幸いです。

(今はまだ)80分で解く必要なんてない

初めて2次試験に真っ向から向き合った人の誰もがぶち当たる壁があります。

「80分で事例1つなんて、全然解き切れない!!」

そうです。いざ意気込んで過去問と対峙したのはいいものの、80分経過後の答案の白紙具合に愕然とするはずです。
私もそうでしたし、実際、質問相談会でも「80分で解けないのですがどうしたらいいでしょうか」という質問を複数の方からいただきました。

それに対する私の考えは

「(今はまだ)80分で解く必要なんてありません」

です。

じっくりと時間をかけたらコツがつかめそう!という方は2時間かけて解くのもいいと思いますし、逆にいくら考えてもわかりっこないという方は30分で切り上げてしまってもいいと思います。

私は後者でした。1次試験の勉強をしているときからそうでしたが、独学で取り組んでいたこともあって、(通学している方に比べると)体系的に知識を習得する機会に乏しく、とにかく実践ありき、それも解答ありきの取り組みでした。

2次試験の勉強に取り組み出したときも、早々と問題を解くのを切り上げ、模範解答や解説を確認してから復習に時間を割くというスタンスでした。1度模範解答や解説を確認してから与件文や設問文を読みに行くと、不思議と1回目に見落としていたポイントに気付いたりするものです。

「80分で解かないといけない」と思うあまり、なかなか身動きが取れない方はこれくらいやんわりとした感じでとらえてみてはいかがでしょうか。

2次試験は「現代文」、知識の量は十分に足りている

次にぶち当たるのが、「どうやって復習すればよいか」です。

模範解答や解説を読んだら、何となくわかったような気になります。

しかし、そこで止まってしまいます。
1次試験なら、知識を覚え直し、うろ覚えだったところの理解を深めれば、合格に近付けるような感覚がありましたが、2次試験はなかなかそうもいきません。

そういった感覚をお持ちの方に対してお伝えしたいのは、

「一旦2次試験を現代文の試験だと割り切って、1つ1つの文を深く読み込んでみてください」
「知識の量は、1次試験を受かった方であれば大きく不足していることはないと自信を持ってください」

という2点です。

あえてこのように言い切るのは私自身の遠回りの経験からです。

当時、「解答をうまく構成できないのは知識が不足しているせいだ」と思って、復習する際に1次試験のテキスト(TACの「スピテキ」)や知識をまとめたテキスト(同友館の「全知識」)に戻る機会を多く作りました。

とは言うものの、どんな知識をどう補充していいのかを理解していなかったので、何となくテキストを眺めて終わります。
そんな調子のまま再度過去問に取り組んでみるとどうでしょうか。
結局解答用紙をうまく埋めることができず、自分の中で苦手意識がどんどん強くなっていき、次第に気持ちが勉強から遠のいてしまう……こんな悪循環だったように感じます。

今から考えると、あの頃の自分に足りていなかったのは、与件文の読み込みだったのではないかと思います。

「与件文」というと何とも無機質な感じがしますが、昨日のおはこのブログにもあったように、与件文は「社長のインタビュー記事」です。
外部環境に関する考察も、事例企業の実態も、社長の想いも、全てそこに書かれているはずなのです。
そこへの理解が不足しているままに知識の焼き直しに走ってしまうのは、優先順位が違う気がしますよね。

実際、与件文(と設問文)を正しく理解できれば、特別な知識がなくても(ふぞろい流で)高得点を取れる設問もあります。
例えば、令和元年度の事例Ⅰの第1問を見てください。上位にあるキーワードの「市場の縮小」や「売上減少」、さらには「費用増大」、これらのことはすべて与件文に書いてあります。

つまり与件文(=社長の声)に耳を傾け、事例企業の実態を正しく理解して、それを100字にまとめることができれば、(少なくともこの問題に限っては)合格者と同等の点数を取れるということです。

もちろん、知識を使わないと解けない問題や、類推しないと思いつかないキーワードも出てきますが、そういった問題は後回し(要は「試験当日までに解けるようになればいいということ」)にしてもいいと思います。まずは与件文から答えを導き出せる設問を中心に、与件文の読み方や解答構成のコツをつかんでいくことが、最初にぶち当たる壁を乗り越えるコツだと思います。

まとめ

以上、少し極端な言い回しも使いながらご説明してきましたが、

まずは80分という枠にこだわらずに自分のペースで、知識の補充よりもまずは「現代文」の要領で、与件文や設問文を読み解く力の錬成に取り組む

このような気持ちで2次試験と向き合っていけば、少しずつ糸口が見えてくると思います。

繰り返しの弁明になりますが、今2次試験の学習の糸口がつかめない方に向けて、「これくらい割り切った感じで勉強を進めてほしい」という意図で書かせていただきました。もちろん知識をおろそかにしてもいいという意図はありません。今のご自身に足りないポイントを補うことが効率的な点数アップにつながるという「優先順位」の観点から書かせていただいたものなので、その点は誤解のないようにお願いします。

今日も長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!

明日はマリの登場です!!明日もお楽しみにー。
(余談ですが、マリはこんな勉強法していないと思います。地道に堅実に積み上げた安定感がにじみ出るマリの解答……私には到底真似できません)

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