脳のパフォーマンスを高めるためには何をすれば良いのか

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みなさんこんにちは! 若手合格ナビゲーターのだいちです!

今回は、「脳のパフォーマンスを高める」というテーマでお話をしていきたいなと思います。というのも、1次試験が終わってこれから2次試験の勉強を始められる方は、短時間で知識を吸収し、かつその知識を応用するためのトレーニングが必要となりますし、2次試験を再度受験される方は、試験日まで知識をしっかり定着させつつ、メンタルコントロールもきちんと行っていく必要があるかと思います。

学習の効率を高め、メンタルの状態を良くしていくための方法は何なのか、これからご説明していきたいと思います。

結論から申し上げると、方法は至ってシンプルです。「運動」です。

なんとなく運動した後にスッキリするよね〜とか、思考がクリアになる感じがあるよね〜といったことは、みなさんも経験があるかもしれませんが、学習の効率が高まるかというと、あまりピンとこないかもしれないですよね。

実は、運動は科学的にも脳に対して良い影響を与えることが、数多くの研究で示唆されています。今回は、参考文献からいくつかの研究をピックアップしつつ、具体的にどんな運動をすれば良いのかをご説明していきたいと思います。

今回の参考文献はジョン・J・レイティー著『脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方』を参照しています。かなり専門的な用語が多用されており、受験生の方が今読むのは若干内容的に重いかもしれませんので、試験が終わった後などでチェックいただくと良いかと思います。

 

運動で脳を活性化させる

 

それでは早速研究の中身を見てみましょう。 

 二〇〇七年の注目すべき実験では、最大心拍数の六〇から七〇パーセントを保って三五分間ランニングマシンを走っただけで、認識の柔軟性が向上することが示された。この研究では、五〇歳から六四歳までの成人四〇人に対し、新聞紙のようなありふれたものについて、どんな使い方ができるか、思いつく限り列挙することを求めた。たとえば、新聞は、読むだけでなく、魚を包んだり、鳥かごの下敷きにしたり、食器を包んだりできる。三五分間、被験者の半分は映画を観て、残りの半分は運動をしてすごし、その直前直後と、二〇分後にテストを受けた。映画を観ていたグループに変化はなかったが、走っていたグループは一度運動をしただけで、答える速度や認識の柔軟性が向上した。

ジョン・J・レイティー著『脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方』

いかがでしたでしょうか。答える速度や認識の柔軟性という観点は、2次試験の勉強にも通じるものがあるかもしれません。運動するだけでこのような脳の機能が向上するのであれば、是非とも取り入れていきたいですね。ちなみに、最大心拍数は一般的に次の式で算出できます。

  • 最大心拍数 = 220 ー 年齢

私の場合、今の年齢が29ですので、最大心拍数は220ー29=191となり、最大心拍数の60〜70%ですと、だいたい115〜134くらいです。数値だけ言われてもわからないですよね。。

私物のApple Watchで心拍数が測れたので実際に測ってみたのですが、120くらいでもほとんど辛さを感じることはありませんでした。軽いジョギングでも心拍数120くらいであればすぐに到達してしまいます。運動強度としては、その程度をイメージいただくと良いかと思います。

 

運動で不安を解消する

 

勉強しながら「この勉強方法で正しいのだろうか」と不安に襲われることもあるかもしれません。そのような場合でも運動が有効なことが研究によって明らかになっております。

 二〇〇四年、サザンミシシッピ大学の研究者ジョシュア・ブロマン=ファルクスは、運動が不安感受性を下げるかどうかを調べた。対象としたのは、不安感受性が高く、全般生不安障害を抱え、しかも運動は週に一回するかしないかという程度の、五四名の学生だ。ブロマン=ファルクスはその運動不足気味の被験者を、ランダムに二つのグループに分けた。どちらにも二週間のあいだに二〇分間の運動を六回させたが、一方のグループは最大心拍数の六〇パーセントから九〇パーセントという強度でランニングマシンを走らせ、もう一方のグループは時速一・六キロのペースでランニングマシンを歩かせた。最大心拍数はおよそ半分くらいのレベルだ。
 どちらのグループにも不安感受性の低下が認められたが、激しい運動をしたグループの方が早く、大きな効果が出た。しかもそちらのグループだけが、体に出る不安の症状を恐れなくなった。

ジョン・J・レイティー著『脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方』

最大心拍数の90%となると、全力ダッシュした後のような状態になりますので、かなり激しいことが伺えますが、最大心拍数の60%を20分くらい継続するのであれば、無理なく続けられそうですね。

 

運動を日常に取り入れる

 

いくつか研究例を挙げさせていただきましたが、結論としては、最大心拍数60%程度の強度の運動を1日20〜30分程度継続することで、脳のパフォーマンスを高めることが可能となります。では、普段運動をしていない方が運動の習慣を取り入れるにはどうすればよいでしょう?

普段通勤などで歩くことがある方は、歩行スピードを早めることで最大心拍数を高めることができるかもしれません。散歩を習慣にされている方は、少しジョギングの要素を取り入れてみるのもありですね。

普段歩くこともないし運動といってもなかなかできないよ、という方には1つの手段として、以前私が書かせていただいた「if-thenプランニング」を活用するのも有効です。例えばこんな感じです。

  • (if) もし、お昼ご飯を食べ終わったら、
  • (then) 会社(自宅)周辺を20分間散歩する。

まずは無理なく続けてみることが大切です。よろしければ是非みなさんの日常にも運動を取り入れてみてください!

明日は、ハイスペック合格ナビゲーターたかしの記事です! お楽しみに!

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