こんにちは! 勉強は自分に合ったやり方で!多年度合格ナビゲーターのまっつです。自己紹介はコチラ
さて今回は、私が採用していた2次試験の解答プロセスについてご紹介したいと思います。
といっても、そんなに斬新なことをしていた訳ではなく、ごくごく一般的なやり方です。
前回の学習方法をご紹介した記事で、解答プロセスという言葉を繰り返していたものの、その説明を盛り込めなかったので、補足説明をしたかった次第です。
そして、単に紹介するよりも具体的な例があった方が良いと思ったので、私の平成30年度事例Ⅱの再現答案を使用してみることにしました。
なんで平成30年度? というツッコミはなしでお願いします(笑)
「いやいや、不合格になった時のプロセスなんて役に立つの?」と厳しいことを言われそうですが、
事例Ⅱの解答プロセスについては、 2年間変えていないので問題ありません!
A評価を頂けた解答ではありますが、模範解答には程遠い解答であることはご容赦下さい。
今回の記事は以下のような方向けです。
それではいきますよ!
目次
まず、80分間で取り組む解答プロセスは以下の手順の通りです。
時間配分は、解答文字数や与件文の長さによって毎回異なります。
まぁ普通ですね。特筆すべきことは特になしです(笑)
では細かく説明していきます。
試験開始してから1~2分程度で以下の4つを実施します。
まず、解答用紙を取り出し、解答文字数のチェックと変わり種問題の存在チェックをします。
次に、受験番号を記載し、記載内容をチェックをします。
これは自分の性格上、先に実施した方が試験に集中できるので採用しています。
次に、設問が記載されているページを切り取ります。
これは、そのページに書いたメモを見ながら与件文を読むことで、紐づけ作業をやりやすくするためにやっていました。
最後に、与件文のボリュームを確認するついでに、段落番号を振ります。
段落番号を振っておけば、与件文の文章を見付けるのが早くなり、紐づけ作業や解答作成時の作業速度が上がります。
これらの作業は、ルーティンとして心を落ち着けることができる上に、後工程の効率を高めることもできます。
事例Ⅱの場合、設問文を読み以下の項目に当てはめます。
設問要求 | 解答に書くべき結論 |
制約条件 | 解答する際の出題者とのお約束 |
リンクワード | 与件文と設問を紐づけるヒントとなるワード |
解答の構成 | 解答の書き方(※) |
解答の方向性 | 解答の切り口 |
(※)ご存じの方も多いと思いますが、念のため。
事例Ⅱの解答は「誰に」「何を」「どのように」「効果」のフレームで解答するとわかりやすく書けることが多いので私も多用しまくりでした。というかほぼコレでした。
設問解釈によって得た情報に基づいて、与件文を1段落目から、センテンス単位で設問と紐づけていく作業です。
私はこの作業の時には、文章を読みません。
設問解釈で設定した「リンクワード」や「解答の方向性」を参照しながら、合致する内容を探し出す作業といった感じですね。
同じようなことをはるかも紹介していました。→記事はコチラ
おそらく、第1問から取り組むのが最も良いはずなのでしょうが、私には向いていませんでした。
私は、設問解釈と与件文との紐づけが終わった後に、最も難易度が低いと判断した設問を最初に取り組んでいました。
これによって「考えるペース」「書くペース」が掴め、精神安定につながり、以降の設問に効率よく取り組めます。
また、難易度の低い問題を先に取り組むことで、事例全体のストーリーが予測できました。
結果、難易度の高い問題で問われている内容が、読み取れることもありました。
今まで得た情報を基に解答骨子(そんなに格好いいものではありませんが……)をまとめ、解答の作成をおこないます。
書く能力の低い私は、本当に苦労しましたが、「誰に」「何を」「どのように」「効果」という解答フレームが多用できる事例Ⅱは、他の受験生と差が出にくかった様に思えます。
これは、タイトル通りです。
拙い文章を少しでも伝わるようにするため、読みづらい字などがあれば適時修正しました。
試験の最後に、自分の書いた解答を確認し、誤字脱字を修正することで、次の事例に引きずらない効果もあったので、個人的には実施しておいて良かったと思っています。
では実際にどのようなプロセスで解答していったのかを解いた順番で説明していきます。
B社は今後、新規宿泊客を増加させたいと考えている。そこで、B社のホームページや旅行サイトにB社の建物の外観や館内設備に関する情報を掲載したが、反応がいまひとつであった。B社はどのような自社情報を新たに掲載することによって、閲覧者の好意的な反応を獲得できるか。今後のメインターゲット層を明確にして、100字以内で述べよ。
平成30年度 第2次試験 事例Ⅱ
設問解釈 | |
設問要求 | 掲載する自社情報、今後のメインターゲット層 |
制約条件 | 建物の外観や館内設備ではない情報 |
リンクワード | 建物の外観や館内設備ではない情報 |
解答の構成 | ○○に対し(誰に)、○○情報を掲載し(どのように)、新規顧客を増加させる(効果) |
解答の方向性 | ターゲットはジオ・デモ・サイコグラフィック 掲載情報はニーズに刺さるコンテンツ、画像、動画 |
与件文との紐づけ | |
2段落 | 旅館の設備、和の風情、文化の香り |
3段落 | B社の周辺環境、アクセス状況 |
6段落 | 和の風情を求めるインバウンド |
7段落 | ホームページは外国語対応済み |
図 | 増加しているX市のインバウンド客 |
解答骨子
再現答案(100文字)
和の風情を求めるインバウンド客に対して、古風な和室、和の風情がある苔むした庭園、芸術家による文化の香りに満ちた美術品、名刹・古刹が徒歩圏内である事、空港からのアクセス方法を掲載し注目を集め集客を図る。
B社は、宿泊客のインターネット上での好意的なクチコミをより多く誘発するために、おもてなしの一環として、従業員と宿泊客との交流を促進したいと考えている。B社は、従業員を通じてどのような交流を行うべきか、100字以内で述べよ。
平成30年度 第2次試験 事例Ⅱ
設問解釈 | |
設問要求 | 従業員と宿泊客との交流 |
制約条件 | おもてなしであること(Face to Face) |
リンクワード | 従業員、宿泊客 |
解答の構成 | ○○が(誰と)○○に対し(誰が)、○○し(どのように)、口コミを誘発させる(効果) |
解答の方向性 | 会食、運動イベント、教室、特産品市、観光案内 |
与件文との紐づけ | |
2段落 | 旅館の設備、和の風情、文化の香り |
3段落 | B社の周辺環境、アクセス状況 |
6段落 | 和の風情を求めるインバウンド |
7段落 | ホームページは外国語対応済み |
解答骨子
再現答案(98文字)
英語に堪能な従業員を中心に、インバウンド客に対して、商業地域の厳かな大型建造物通り、スイーツや伝統菓子を販売する老舗商店通りのガイドを行い、顧客関係性強化を図り、SNS投稿を促し、口コミ誘発を狙う。
B社は、X市の夜の活気を取り込んで、B社への宿泊需要を生み出したいと考えている。B社はどのような施策を行うべきか、100字以内で述べよ。
平成30年度 第2次試験 事例Ⅱ
設問解釈 | |
設問要求 | 宿泊需要を生み出す施策 |
制約条件 | X市の夜の活気を取り込むこと |
リンクワード | 夜の活気 |
解答の構成 | ○○に対し(誰が)、○○し(どのように)、宿泊需要を生み出す(効果) |
解答の方向性 | X市+宿泊需要(話が大きい)=他社連携? |
与件文との紐づけ | |
1段落 | 大型バスを停められる駐車場 |
2段落 | 食材ロスと人件費削減のため夕食を提供しない |
4段落 | X市の商業施設 |
5段落 | 夜間ライトアップ、夜間人口の増加 |
6段落 | 大都市圏が日帰りできる距離に存在 |
8段落 | B社周辺の他業種は好調 |
9段落 | 大規模な投資は避けたい |
解答骨子
再現答案(95文字)
X市を訪れ、夜間に滞在する観光客に対してB社が施設を持たない商業地域の料亭、割烹料理店、銭湯と連携したツアーを行う。また劇場、美術館への送迎サービスも行い、新規顧客を獲得して収益拡大を図る。
B社の現状について、3C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)分析の観点から150字以内で述べよ。
平成30年度 第2次試験 事例Ⅱ
設問解釈 | |
設問要求 | 顧客、競合、自社の現状 |
制約条件 | 今現在のこと |
リンクワード | 顧客、競合、自社 |
解答の構成 | 顧客は○○である。競合は○○である。自社は○○である。 |
解答の方向性 | 第2問~第4問で記載した内容を中心に併記 |
与件文との紐づけ | |
2段落 | 自社のこと |
7段落 | 自社のこと、顧客のこと |
8段落 | 競合のこと、周辺環境のこと |
解答骨子
再現答案(149文字)
顧客は、昔馴なじみのビジネス客8割インバウンド客2割で、高齢化が進んでいる。競合は、B社から離れた駅前にチェーン系ビジネスホテルが2件あるが、近隣には存在しない。自社は、和の風情がある庭園、文化の香りに満ちた雰囲気、英語が堪能な従業員などの資源があるが、拡大する観光需要を享受できず収益の伸びが悪い。
この答案は70点という結果でしたが、どうでしょうか?
冷静に見ると因果や文章にツッコミ所が色々とありますが、設問要求や制約条件などはそこまで外してなさそうです。
平成30年度と令和元年度の事例Ⅱは、与件文の根拠は探しやすかったですが、解答文字数が少なく、要約するのが難しいと感じました。
私見ではありますが、事例Ⅱでこの流れが続くのであれば、設問解釈と文章を書く力は一層重要になってくると思います。
ですので、ふぞろいメンバーが紹介する「設問解釈のやり方」「書く力を強化する方法」を参考にしながら、みなさんに合ったやり方を探してみて下さい。
本日はこんなところでしょうか。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
明日は、頑張るあなたと伴走します!ストレート合格ナビゲーターのテリーが、名古屋から悟りの一書を投稿してくれます。みなさん、お楽しみに♪