【診断士2次】本番で自分の答案に自信をもつために

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誘導灯に従って着陸する旅客機

こんにちは。チャンスを逃すな! 多年度合格ナビゲーターの、おはこです。

「自分の答案の方向性が正しいのか自信がない」「自分の答案は出題意図を外してはいないだろうか

今回は、そんな不安を払拭し、本番で自分の答案に自信をもつためのポイントをお伝えします。

私は、答案の形式面は整うものの、内容面が妥当なのか自信がありませんでした。「理由は、①~~ため、②~~ためである。」といった文構造でそれらしい答案を書いてみるものの、「~~」に埋め込んだ内容が正しいのかピンときませんでした。

試行錯誤の結果、直前期にあるシンプルな考え方にたどり着き、本番で自分が書いた答案が「これならまず外してはいないだろう」と判断することができました。

自分の答案に自信をもつ方法

私がたどり着いた、自分の答案に自信を持つ方法は「出題者の誘導に乗ること」です。

なぜなら、出題者の誘導に乗ることが、2次試験で問われる「社長が実現したいこと」の整理につながるからです。

どういうことか。

まず、設問文や与件文には出題者のヒントが散りばめられています。

設問文にあるヒントは、与件文を読む場所のヒントと、解答の書き方のヒント。与件文にあるヒントは、筆者の言いたいことを考えるヒントです。

「与件文を読む場所のヒント」にしたがって与件文の関連しそうな段落を読み、「筆者の言いたいことを考えるヒント」を見つけてその想いを探り、「解答の書き方のヒント」で指定された形式で答案を書けば、筆者が与件文で言いたいことを整理できます。

ここで、筆者の言いたいことを考えるヒントとは、与件文で厚く書かれていたり、目立つ表現が使われていたりする部分です。

そして、2次試験の与件文は社長の頭の中にある情報を言語化したものなので、与件文で言いたいことは社長が実現したいことそのものです。

以上より、出題者の誘導に乗って筆者が言いたいことを整理すれば、2次試験のテーマである社長が実現したいことを導き出すことができます

出題者の誘導に乗るとは

出題者の誘導に乗るというのは、「問われたことに素直に答える」と言われるのと同じような意味で、特別な話ではありません。

しかし、試験勉強に打ち込んでいるとあれこれ考えてしまい、シンプルなことを見失っていたりします。私もいろいろな受験情報を仕入れては悩んでいましたが、当時小学1年生だった息子の国語の勉強をみていて、「素直に出題者の誘導に乗ればよい」という結論に至りました

そこで、小学生の国語に載っている物語「スイミー」を使って、出題者の誘導に乗る流れを追ってみます。

この物語のあらすじは、スイミーという名前の小さな黒い魚が、大きな魚がこわくて岩かげにかくれている小さな赤い魚の仲間たちに、みんな一緒に泳いで大きな魚のふりをすることを提案し、実行し、実際に大きな魚を追い出す、というものです。覚えている人も多そうなので、2年生の教材を使います。

ある教材にこういう問題がありました。

小さな 赤い 魚たちが、岩かげから 出ようと しないのは なぜでしょう。

岩かげから 出ると、(    )に (    )しまうから。

出典:進研ゼミ小学講座『チャレンジ2年生』2020年6月号

ありますね、与件文を読む場所のヒントと、解答の書き方のヒントが。

与件文を読む場所のヒントは、「小さな 赤い 魚たち」「岩かげから 出ようと しない」です。そこで、与件文で赤い魚や岩かげについて書かれた段落を探して読みます

また、解答の書き方のヒントとして、解答骨子そのものが書かれています。診断士試験では、解答骨子は自分で考えなければなりません。設問では理由を聞いているので、解答骨子の文末はちゃんと「~だから」となっていますね。

次に、与件文を読む場所のヒントをもとに、与件文で赤い魚や岩かげについて書かれた段落を見てみます。

 その とき、岩かげに スイミーは 見つけた、スイミーのと そっくりの、小さな 魚の きょうだいたちを。
 スイミーは 言った。
「出てこいよ。みんなで あそぼう。おもしろい ものが いっぱいだよ。」
 小さな 赤い 魚たちは、こたえた。
「だめだよ。大きな 魚に たべられて しまうよ。」

出典:進研ゼミ小学講座『チャレンジ2年生』2020年6月号

岩かげから出ようとしない理由が、小さな赤い魚たちのセリフとして「カギカッコ」で目立つように書かれています。

これをそのまま解答骨子の空欄に転記すれば、解答になります。

岩かげから 出ると、( 大きな魚 )に ( たべられて )しまうから。

出典:進研ゼミ小学講座『チャレンジ2年生』2020年6月号

出題者は様々なヒントで誘導することで、小さな赤い魚たちの想い(大きな魚が怖くて不安な気持ち)を読みとってほしかったわけです。

このように、出題者の誘導に乗ることで出題者が求める解答にたどり着けることがわかります。逆にいえば、出題者が求める解答を書くには、出題者の誘導に素直に乗るのが一番というわけです。

出題者の誘導には丁寧に乗ること

ひとつ注意するとすれば、出題者のヒントには丁寧に乗ることです。

ある子の解答はこうなっていました。

岩かげから 出ると、( 魚 )に ( たべられる )しまうから。

出典:進研ゼミ小学講座『チャレンジ2年生』2020年6月号

惜しいですね。小さな赤い魚たちは大きな魚にビビっているので、「大きな魚」と書かないと、筆者の言いたいことを読みとれたことになりません。また、「たべられるしまうから」というのも日本語がおかしいです。

与件文を大雑把に写すと、出題者の誘導に乗り切れないのです。その結果、「大きな魚」「食べられてしまうから」と丁寧に書いた人と差がつくことになってしまいます。

私は、出題者の誘導に乗り切れないという事故を避けるために、与件文で見付けた解答に使う言葉を赤ペンで囲み、解答骨子などにメモすることなく、そのまま転記するようにしました。

出題者の誘導にしっかり乗れるほか、メモの時間が省けたり、文字数を把握しやすいというメリットもあります。

まとめ

自分の答案に自信を持つためのポイントをまとめます。

  • 自分の答案に自信を持つには、出題者の誘導に乗るとよい
  • 具体的には、①与件文を読む場所のヒント、②筆者の言いたいことを考えるヒント、③解答の書き方のヒントを、丁寧にたどる

私は本試験3日前にこの結論にたどり着き、本試験での自分の拠り所としました。いま悩んでいたとしても、ギリギリまで考え続けることで解決策が見つかります。最後までがんばってください。

あすはじょーきの登場です。

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