「変えたこと」と「変えなかったこと」

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皆さん、こんにちは。

多年度生合格ナビゲーターのかなわんです。

 

「前回」ブログは   → こちら

 

そろそろ本腰を入れて勉強を再開し始めた頃でしょうか。「今年こそ合格する」と固く決意されているのではないでしょうか。

 

さて、皆さんは、再スタートを切るにあたり、自分自身の課題を把握できていますか。

弱みを克服するために「何を」「いつまでに」「どうするのか」具体的な学習計画として落とし込まれていますか。

 

特に多年度生の皆さんは、学習経験が豊富なゆえに、「これ以上何をやったらいいのか」という迷いが多いかもしれませんね。ただ、前年と同じことを繰り返しても、今以上の成長には結びつきにくいはずです。

 

そこで本日は、学習姿勢や学習方法について、私自身が合格年度に「変えたこと」「変えなかったこと」をお伝えしようと思います。

 

まずは、「変えなかったこと」からです。

 

1.学習スタイル

 

私が合格した年は、前年の学習スタイルを基本的に変えませんでした。1年間やってきたことに手ごたえを感じていたため、同じ受験校に通学することを決めました。通信講座として、「中小企業白書」と「春秋要約」を選択したのも同じです。私にとって「読む」「考える」「書く」という基礎力を鍛えるには、この学習スタイルが最適であり、まだまだやり残したことは多いと考えました。

 

2.過去問の取り組み

 

過去問の学習が重要なのは、言うまでもありませんね。「何度も解いたから」と言って、疎かにするものではないと思います。自分が成長すると、思考の幅も広がり、よりよい答案が書けるようになるものです。過去問は、やればやるほど新たな気づきを得られる最良の教材です。

 

 

続いて、「変えたこと」です。

 

1.学習スタンス

 

同じ受験校に通学しましたが、学習スタンスは変えました。一言で言うと「守破離」の「離」を強く意識しました。受験校のノウハウに依存し過ぎたと反省したからです。

不合格年度は、1次知識やフレームワークなどを「教わる」ことに終始していました。自分の頭で考えることが足りなかったとも言えます。ある意味受け身の姿勢で学習した結果、「浅く理解」していたことに、気づいていませんでした。このような知識は、本番では全く役に立ちませんね。

そこで、合格年度は、自分の言葉で説明できるようになるまで「学ぶ」ことを大切にしました。積極的な学習で「深く理解」した知識は、ほんものの知識となり大いに役立ちました。

 

 

2.新作問題の取り組み

 

各受験校が作成する答練などの問題は、特徴があって千差万別ですね。私は、解答解説に納得がいかない場合、自分の実力の無さを棚に上げて、問題が悪いと批判をしていました。恥ずかしい限りです。こんな調子なので、他校の問題をあまり解かなくなっていました。これは大きな失敗でした。解答プロセスの精度を高める機会を逃していたことに、気づいていませんでした。

そこで、合格年度は、他校の問題を積極的に解く方針に変えました。他校のメソッドで作成された問題に対し、自分の解答プロセスがどこまで通用するかどんどん試しました。それが、結果的に現場対応力を高めることにも繋がったのだと思います。

 

 

多年度生の皆さんには、今まで積み上げてきたものがたくさんあります。

大きく変える必要はないと思います。

視点を少し変えてみるのもいいと思います。

 

「CHANGE」の「G」を「C」に少し変えるだけで、

変化「CHANGE」は、チャンス「CHANCE」になるんですから・・・

 

 

 

明日は、多年度生合格ナビゲーターのまなの登場です。 乞うご期待!! 

 

 

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コメント (5)
  1. ベン より:

    こんにちは。
    最近時々読ませていただいています。

    「教わる」と「学ぶ」の違いについて、自分の言葉で説明できるようになるまでとありますが、具体例を交えてもう少し詳しく教えていただければ幸いです。

    過去ブログで紹介済みであればすみません。

    1. かなわん より:

      ベンさん、質問ありがとうございます。
      まず、返信が遅くなったことをお詫びします。すいません。

      「教わる」と「学ぶ」の違いについて、私の考えを説明させていただきます。

      「アンゾフの成長ベクトル」はご存知だと思います。

      1次知識として教わったことは、製品軸と市場軸のマトリクスで整理したフレームワークで、組み合わせによって、「市場浸透」「新製品開発」「新市場開拓」「多角化」の戦略に分類されるというものだと思います。簡単にいうと、こんな感じですね。

      それでは、2次試験にあてはめて考えてみましょう。
      分かりやすくするため、事例Ⅲで考えてみます。

      まず、第1問の環境分析で、強みを抽出しますね。
      これを製品軸と市場軸で考えてみます。
      よくあるキーワードとしては、製品軸であれば、「技術力が高い」や「一貫生産体制がある」などと書かれていることが多いと思います。一方、市場面であれば、「営業力がある」や「企画提案力が評価されている」などでしょうか。

      今後の事業の方向性を問われる成長戦略は、最終問題で問われることが多いですね。
      ここも、当然、市場軸と製品軸の組み合わせで考えます。
      誰に(市場軸)、何を(製品軸)、どのように(強み)のドメインで書くと伝わりやすいです。

      ポイントは、環境分析と成長戦略の一貫性を取ることです。
      環境分析で抽出した強みを活用して、事例企業のあるべき姿を助言することが大事です。
      市場機会や社長の想いを考慮して、新製品開発がいいのか、新市場開拓がいいのか、あるいは多角化がいいのか。実現性が高く、妥当性のある戦略は、どの戦略なのかと考えることになります。

      以上が「教わる」ことに、該当します。

      このような知識を知っていても、実際に事例問題を解いてみると、全く歯が立ちませんでした。フレームワーク思考の視点を「知っている」ことと「できること」には大きな隔たりがあった訳です。

      2次試験では、80分と限られた時間の中で、どんな事例が出題されても、大枠を外さずに対応することが必要ですね。キーワードを盛り込んだり、与件文を写すだけでは、不十分です。診断報告書としてのストーリーが無くては、合格答案とは言えないでしょう。

      2次試験の学習は、過去問などを通じて、自分の頭で考え試行錯誤を繰り返しながら、思考プロセスの精度を高めるための訓練をすることだと思います。このように、教わった知識を磨き上げ、自分の武器として活用できるようにする過程が「学ぶ」ことだと、私は思います。

      平成27年の事例Ⅲには、以下のような文章がありました。
      「鋳造技術に精通した中堅エンジニア3名を社内から選抜して営業部をつくり、新市場の開拓を行わせたことも大きな力となった。」
      これって、成長ベクトルそのまんまですね。

      今後の成長戦略を考えるうえで、この因果関係は大いに参考になります。
      例えば「鋳造技術を一層強化することで(強みを強化して)、新たな市場を開拓する。」という方向性が思い浮かぶと思います。
      知識が自分の血肉となると、このような仮説を立てながら、与件文を読解できるようになりますよ。

      2次試験合格者は、試験後の感想を聞かれて、「過去問と同じだった」とよく言います。目先の変化はあっても、2次試験の本質は変わっていないということですね。過去問から自分の思考プロセスを確立して、中小企業診断士としての考え方を「学んだ」から言える言葉だと思います。

      少しでも参考にしていただければ幸いです。

      かなわん

      1. ベン より:

        かなわんさん、ご丁寧なご回答ありがとうございました。
        「教わる」が、ある概念を知っていること、「学ぶ」が、その概念を具体的事例に適切に活用できる、という理解をしました。

        あとは80分という限られた時間の中で「落ちない」答案を書くということになるでしょうか?

        引き続き精進したいと思います。

  2. Kappa より:

    かなわんさんは、やはり春秋要約のイメージが強いです。国語力の強化。なるほど、それがCHANCEとCHANGEにつながっていくのですね?
    その穏和な落ち着きのある語り口で、これからも安心できる活動を続けて行かれるのでしょうね。 おかげさまで無事に通過させていただきました。

    長い間、本当にありがとうございました。

    1. かなわん より:

      Kappaさん、
      コメントありがとうございます。

      そして、合格おめでとうございます!
      ふぞろいの活動を通じて知り合った方が、合格されるのはとてもうれしいです。

      これからのご活躍をお祈りいたします。
      どうぞよろしくお願いします。

      かなわん

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