事例Ⅲ特別編:頻出質問&つまずきポイント徹底解説

同友館
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事例Ⅲリーダーのおがたしです。
今回は特別編として事例Ⅲに関してのよくある質問に対する、我々の考えをQ&A形式でお答えします。

Q.事例Ⅲは主に製造業ですが、製造業出身ではない私にはイメージが湧かなくて、苦手意識があります。

これは事例Ⅲに限った話ではないと考えています。
事例Ⅱも多くの人がマーケティングに従事しているわけではないと思いますが、あまりそういう声を聞かないです(私の耳に届いていないだけかもしれないですが……)。
逆に、製造業出身だと、与件文の曲解や思い込みを起こしてしまうという意見も聞いたことあります。先入観にとらわれないほうがいいと思います。

ただ、私見としては、事例Ⅰ、事例Ⅱは全体像を大まかに把握するのが重要であるのに対して、事例Ⅲはそれに加えて設計、製造、メンテナンスといった、各プロセスや部門の理解も重視する必要があると考えております。

よく問われるのが、特定のプロセスがボトルネックであり、そのプロセスをどう改善すれば全体最適となるか、という問題です。

その問題を解くには先述のプロセスの理解が必要となるために事例Ⅲは事例Ⅰや事例Ⅱに比べて与件文読解に時間がかかったと記憶しています。

とはいえ、事例Ⅲであろうと、基本的には与件文読解からの設問の趣旨の把握という手法、手順には変わりはないと考えております。
仮に苦手意識を持っておられるようであれば、前述の事例Ⅲ必勝法を参考にして学習を進めていき、過去問で苦手克服に挑戦してみてはいかがでしょうか。

Q.設問の切り分けが難しいです。製造工程の設問なのか、それとも会社全体の生産管理の設問なのかの切り分けで間違えることがあります。

今年度の事例Ⅲの再現答案を分析する中で、この傾向が一部の答案に見受けられました。これもやはり設問の趣旨を正確に把握する、というのに尽きると考えております。
とはいえ、80分という試験時間の短さと緊張状態で趣旨を正確に把握するのは困難です。私が受験生時代に気を付けていたのは、誰(主語)に焦点を当てているか、という点でした。

例えば、設問の主語が「製造部」の場合は特定の製造工程や現場レベルの問題点や改善策を問われていることが多く、一方で「C社」や「管理面」、「IT面」といった切り口の問われ方をしていると会社全体の生産管理体制や戦略を問われていると考えていました。

Q.事例Ⅲは「できていないこと、やらなきゃいけないことをストレートに指摘すればよい」というのをネットで拝見しました。

数年前までの過去問では、「(生産計画が)立案されていない」といった否定的な表現で、問題点が分かりやすく示されているケースが多く見られました。しかし、近年はそのような直接的な記述が減り、読み取りが難しくなってきているように感じます。


変わりつつある傾向に対応するためには、与件文から、C社の状況を即座に読み取る能力の向上が合格点獲得のポイントであると考えています。
その際のポイントをふぞろい18の事例Ⅲ特別企画に詳しく書きました。ぜひ書籍を手に取ってご確認いただければうれしいです。

Q&Aのまとめ

結局は①与件文読解と設問の趣旨の把握、②解答パターン・フレームワークを徹底的に身につける、に終始した回答となってしまいました。
「それができれば苦労しない」という心の叫びが聞こえてきそうですが、大丈夫です。安心してください。
試験までに上述のことを踏まえ、与件文と自分自身に徹底的に向き合っていけば、合格点は十分に到達可能です。

今回の投稿の最後に、合格後の活動について少しだけ触れたいと思います。
合格後には実務補習(または実務従事)といって、診断士登録するための活動を行わなければなりません。

そこではお客様からのヒアリングを通じて、有益な提案を行うことが求められます。まさに自らが「与件文」となる情報を、ヒアリングを通じて作り出し、フレームワークを踏まえて助言を行うのです。
かく言う私自身も、まだまだ有益な提案を行うには至っておらず、日々苦労しているところです。

たとえば、人材不足で悩んでおられるお客様に対して、「新卒、もしくは中途採用を実施して人材不足解消を図りましょう」としか言わない診断士だったらどうでしょう? 信頼できないですよね。
そうではなくて、ヒアリングしてから、逆算して「あるべき姿」をイメージし、フレームワークを活用して提案していきます。

そして、ヒアリングした結果、実は専門技能を有する、かつ、特定の時期だけに人材不足を感じているのであれば、大学生のインターン募集や、実務経験のある近隣の主婦さんを臨時パートで採用するといった提案のほうが有効かもしれません。

その際に、さらに「さちのひもけぶかいねこ」のフレームワークを活用して、評価基準を明確にして、成果次第で報酬もアップすることもあわせて訴求すれば、お客様にはより有益に感じるかもしれません。これはまさに、ふぞろいでいう「多面的な解答を心がける」、そのものではないでしょうか。

診断士のヒアリングは、いわば「病院(医者)」であると、こちらの本にも書かれています。

まさに言い得て妙ですね。
お時間のある方は、こちらの本も手に取ってみてください。休日に1日で読み終える分量で、診断士として重要な視点が凝縮されていると感じました。

みなさんが与件文に向き合っているこの時間。少しずつ診断士に近づいていますよ。
と、みなさんと私自身へのエールで締めたいと思います。

この投稿がみなさんの苦労を少しでも和らげることができれば幸いです。

【申し込み方法】 

 こくちーずからお申込ください 

 9月21日分  こちら 
 募集期間 9月2日(火) 18:00〜2025年9月16日(火) 23:00まで 

 9月28日分  こちら  
 募集期間 9月2日(火) 18:00〜2025年9月23日(火) 23:00まで 

  • 各回先着50名としています(第1部、第2部 両方の参加の方) 
  • 第1部のみの参加も可能です。こちらも先着50名です(各回計100名)

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