事例Ⅲ必勝法:合格点を獲得するためのポイント

同友館
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事例Ⅲリーダーのおがたしです。
今回は事例Ⅲの分析結果とその攻略ポイントを発信してみたいと思います。

我々ふぞろいメンバーは、皆さまのご協力のもと、多数の答案を拝見し、高得点獲得の分析を行うとともに、惜しくも不合格となった方々へは再現答案のフィードバックを実施してまいりました。

その中で、合格答案とそうでない答案との間に、明確な違いが見えてきました。
今回は分析してみての考察と、合格点である60点以上を獲得するための具体的な攻略ポイントを説明いたします。


前提:自己採点と問題点の確認、そして合格への戦略を立てる

2次試験に初めて挑戦される方は、事例Ⅲに多くの時間を割くのが難しいかもしれません。

その場合は、40点未満を避ける戦略として、後述の<考察:初級編>だけに取り組むのも一つの手でしょう。

一方、多年度受験生を中心に、すでに数年分の過去問を解いたという方は、<考察:上級編>を意識しているかという観点でご覧ください。

私自身も多年度受験生であった経験から、必ず自己採点と点数を獲得できた(できなかった)要因の分析、そしてその対策をしっかり行うことが重要だと考えます。

考察初級編:解答キーワードの知識不足、引き出しの少なさ

あるプロセスにおける生産性向上がテーマの際に、
「ラインバランシング」
「マニュアル化」
「多能工化」

といった解答キーワードがよく挙げられます。
不合格答案においては、これらのキーワードの知識や引き出しが不足していると思われる解答が散見されました。

解答キーワードの知識が不足している一例として、「人材育成をして稼働率を向上した結果、生産性向上することでコスト削減して売上増加も図る」と、助言にあたる「効果」を大量に書いて、文字埋めをしていると思われる解答が見受けられました。

他にも、設問1でよく見かけるC社の強みを問う問題では、「一貫生産体制の構築」や社長の前職を踏まえた能力が、ふぞろい流採点の高得点キーワードとなることが多いです。

さらにはIT化の施策における定番の「DRINK」も挙げられます。

(このブログも参考にしてみてはいかがでしょうか!)

フィードバックさせていただいた中で「1次知識の見直しを行えば、より点数を獲得できると思います」というコメントをさせていただいた答案は、このように知識不足により解答内容への説得力が薄い傾向がありました。

過去のふぞろいの本をもとに、過去問の高得点キーワードをチェックしてみましょう。そして、そのキーワードがどの与件文をもとに導かれたかを分析してみてください。

高得点キーワードとその内容をしっかりとを押さえておくことで、合格点突破が見えてきます。2次試験に初めて挑む方には特におすすめです。

<考察>上級編:因果関係が不明瞭な解答

ふぞろいの「キーワード採点」という記述により、「ふぞろい流の高得点キーワードを書き込めば点数を獲得できる」と思い込んでいる方もいらっしゃるかもしれません。

今回のフィードバックでは、ふぞろい流採点では点数が高いものの、実際の試験では獲得点が低く、乖離が発生している答案も見受けられました。その方々の傾向として、因果関係が不明瞭であるという点が多く見られます。

学習を進めていくと、自分の解答が因果関係の点で「明瞭(適切)」かどうか、という疑問にぶち当たることでしょう。
本来であれば、原因と結果の関係が正しいかを「So what? / Why so?」で吟味したり、学術的・専門的に正しいかどうかを確認したりして判断する必要があるでしょう。

しかしながら、もはや試験まで1か月とわずかにまで迫っています。ここでは、過去の「ふぞろい」のA答案以上で使われた表現かどうか、という一点突破で考えていきます。

具体例を挙げます。「高付加価値化を図ることで顧客ニーズ収集を促進」といった解答が一部に見受けられました。
ふぞろい流採点では「高付加価値化」と「顧客ニーズ収集」で点数を獲得できますが、実際の点数では伸び悩んでいる印象です。

これは、因果関係が逆であり、かつ論理の飛躍が見受けられるためです。
この例の場合、「顧客ニーズを収集」して、それを「商品開発に反映」することで「高付加価値化を図る」のが正しい論理です。

このように論理が飛躍している答案は、複雑な前提条件を整理して解答する必要のあった設問5に多く見られました。
さらに言えば、過去の「ふぞろい」の模範解答においては論理が飛躍している解答は見られなかったと思います(※多額のふぞろい課金の、多年度受験生であった私が言うのだから間違いない!)

過去のふぞろいに掲載されている模範解答や高得点解答は多角的であり、かつ「○○により××を実現」と、因果関係が明瞭です。
試験という極限の緊張状態でもこれらの表現が引き出せるよう、日頃から書き出したり声に出したりして覚えましょう。

多角的な解答ができているか、因果関係が明確な解答ができているかを分析するには答案を他人(できれば複数)に見てもらうことが有効的です。

たとえば、予備校に通っておられる方は講師の方からの採点結果を分析したり、独学の方でも複数の受験生を募って相互採点をすると効果的かもしれません。

生成AIを用いて壁打ちするのもおススメです。

(Google Geminiより。一部抜粋。)

因果関係が不明瞭な点は自己採点では気づきにくいので、こういった工夫を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

試験中に解答キーワードを自分なりに自由自在に引き出すことができるようになれば合格点に近づく、というのは事例Ⅲに限らず合格への必須条件です。しかし、特に事例Ⅲは用語を適切に理解しているか、使いこなせているかが重要であると考えています。

たとえばIT化の「DRINK」については、前提として「標準化」を行っていない会社であれば、「標準化」を行ったうえで「DRINK」を実施する必要があります。

このように、キーワードを知識としてしっかりと定着させることが多面的な解答、さらに因果関係が明瞭な解答の作成へとつながります。

ちなみに、多年度受験生で独学だった私は、マンネリ化を防ぐ意味でも生成AIを使って知識の定着を図っていました。たとえば、事例Ⅲにおける生産性向上施策を挙げなさい、と提示したら以下のようなことを提示してもらえました。

(Google Geminiより。一部抜粋。)

事例Ⅲでは特にC社の抱える問題点の把握がカギになります。
先月発売された「ふぞろい18」の「事例Ⅲ特別企画」では、与件文から問題文を把握するための具体的なテクニックについて掲載しています。こちらもあわせてご確認いただければ幸いです。

2次試験の勉強は、正解が一つではない分、工夫のしがいがあります。
自分なりに工夫して、2次試験の勉強に取り組んでみてはいかがでしょうか。

試験勉強をしていると、悩みや疑問点がいっぱい出てきます。ぜひとも、ふぞろいの秋セミナーにご参加いただき、我々にぶつけてみましょう。お待ちしております。

9月16日には、たかえさんが事例Ⅳ対策を投稿します。
試験中に事例Ⅳで焦りまくった当時の私が読んでおきたかった!と思わせる内容を展開してくれることでしょう。

【申し込み方法】 

 こくちーずからお申込ください 

 9月21日分  こちら 
 募集期間 9月2日(火) 18:00〜2025年9月16日(火) 23:00まで 

 9月28日分  こちら  
 募集期間 9月2日(火) 18:00〜2025年9月23日(火) 23:00まで 

  • 各回先着50名としています(第1部、第2部 両方の参加の方) 
  • 第1部のみの参加も可能です。こちらも先着50名です(各回計100名)

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